VMDインストラクターの成り立ち

編集の企画で「メーカーの宣伝部100人に聞きました」という
企画をやっていますが、VMDを知っている人は少ないですね。(笑)

メーカーとは日用品、化粧品、カー用品とあらゆる会社なのですが、
宣伝部はマスつまり、テレビ・ラジオ、新聞などのマス媒体主体が
やっぱ多いです。

私はもと広告代理店でマス担当でしたが、10年たっても
現状は変わらないようです。
マス広告はすごくかっこよくて、生活者のブランド期待がすごいものの、
売場に来てガックリ・・・というのが多いのです。
そういうわけで、売場をブランディングする専門会社「オーバルリンク」
を作ったのですが、この時期になってもまだマスと売場がかい離している
現況です。

そもそもメーカーと広告会社の組織のありようが問題ではないかと思います。
宣伝部はマス中心のPOPをつくって、営業部に渡し、営業が
POPと陳列を売場に施すのが多いですが、流れ作業的になっています。
つまり、売場と売場にくる顧客プロファイルを勘案したPOP提案、
売場提案が少ないです。
営業部は宣伝部のつくったPOPを売場に貼るだけ・・・が多いです。
これでは生活者に即した売場はできません。

メーカーの宣伝責任者に聞くと、ほとんどが「売場づくりは関係ないです」
といいます。つまり、営業部に任せてしまっていて、そことコンタクトがありません。
また売場を見てどうこうする・・・という策定もありません。
宣伝部は組織の中で独立しているからなのですが、ここがマズイ。
マスの中で生きてしまっています。

広告代理店も同じで、マス中心部の部と販促中心の部に
分けられていて、販促部はほとんどが子会社になっていて
完璧にマスと売場がかい離しています。
会社同士のコンタクトはほとんどありません。

このように日本のメーカーと広告会社は、
宣伝部と営業部の橋渡しがなかなかできていないのが現状です。

メーカーの中には、カルビーのカルネコ事業部の様な、橋渡し役で
なおかつ売場に即したPOPを提供しているところもありますが、まれなんです。

このような中、VMDインストラクターは、宣伝部→営業部の指南役として生まれました。
アパレルの場合はVMD部がありますが、それ以外のメーカーはあまりありません。
VMDインストラクターが、宣伝部のつくったイメージをしっかり売場に
植えつけて、さらに現場に即したPOPを積み重ねる。
そういうことで、お客様にとって買いやすい快場ができあがるのです。

できれば、今後は「売場のプロデュース部」という部署が必要でしょう。
ここにVMDインストラクターが在て、いろいろな部署とのコミュニケーションを
図っていく。
そうすることで、マスと売場が完全にブランド一気通貫され、生活者が
「売場に来てガックリ」が少なくなると思います。

メーカーのVMDインストラクターさん、これからも売場づくりの指南役、
がんばってください。(^^)

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