テーマというと、VMDの世界ではディスプレイテーマを指しますが、
それ以外にも、いろいろなテーマがあります。
売場塾の授業ではテーマがたびたび話に出ますが、
すべてがディスプレイテーマの話ではありません。
例えば、IPでは、カテゴリーテーマやエンドテーマ、
グループテーマやコーナーテーマなどがあります。
これ、全部意味が違うんです。
カテゴリーテーマとは、大きな部類のアイテムを集めたときに
出る言葉で、例えば、ドラッグストアなら、風邪薬とか美肌商品とか
トイレタリー用品などがそうですね。
でも、「お風呂リラックスグッズ」や「赤ちゃん衛生用品」とか
アイテムバリバリに固めていない商品群でもカテゴリーテーマというんです。
風邪薬や美肌化粧品などは定番として365日売場が固定されているかも
しれませんが、これら「シーズナル売場」は1週間~3か月で消えていく売場
とも言えます。だから、分類サインで売場にサインを固定せずに、POPを
設置するケースが多いです。
VMDの場合のカテゴリーテーマは、後者のことを指すのが多いですね。
「風邪薬」「美肌」ですと、定番アイテム売場名として全国津々浦々の
ドラッグストアにありますから、VMDコンサルがいなくてもできる売場でしょう。
しかし、いわゆるクロスマーチャンダイジングされたカテゴリー売場というのは
ライフスタイルや土地土地の風習、社会的なイベント、季節の到来といった
お店の置かれている環境に左右れるので、売場のグッドネームが必要です。
そこで、売場のネーミングを考えるプロ、VMDインストラクターの登場!
というわけなんです。
さて、エンドテーマというのは、ワゴンエンドの売場名を決める仕事ですが、
よくあるのが、メーカーお卸1社に丸投げという行動です。
メーカーは、小売店からエンドを借りて、そこに自らの商品を大放出するわけですが、
なにも安売り大量陳列するだけの作業とは限りません。
新作を投下したり、普段とちょっと違った生活提案や使い方提案をしてもいいわけです。
例えば、ニッカが、ウイスキーにあうJAZZCDの売場をリカーフロアのエンドにつくっても
問題ありません。ただし、その場合はニッカがリスクを負ってCDを販売することになりますが。
エンドに、音楽とリカーをIPとしてくくる、というのは
エンドテーマが「ウイスキーとJAZZ」だということなんです。
メーカーを顧客とするVMDインストラクターはこのような
クリエイティブな発想が必要です。
グループテーマというのは、いろいろなブランドを集めて店をつくるようなときに
使う言葉です。
例えば、「家でパーティ」というテーマで、50坪のスペースに
花屋とワイン店とチーズ店とパーティグッズ店を展開したりするような場合です。
グルーブというのは、百貨店の婦人服フロアで言う各メーカーブランドのグループを
指しますので、広さは、フロアの1/3くらいのスペースに相当します。
例えば、ワコールとグンゼとトリンプを集めて、肌着グループスペースを展開するような
モノだと考えてください。これがグループというスペースです。
これは、「下着」がテーマになっていますが、先ほどのは「家でパーティ」がテーマなので
そういうメーカーブランドを招集するわけです。
ということで、今日は「テーマにはいろいろある」ということでした。
おしまい!!