自店の商品をストーリー性のある商品にする

商品のストーリー性とはどういうものか。
それは、棚に商品を置くまでのストーリーです。
下記の要素になります。

・商品の開発ストーリー
・それをつくる会社のストーリー
・会社をつくった人物のストーリー
・販路を開拓したストーリー
・モノを売る従業員のストーリー
・財務のストーリー(資本、出資、借金、財政危機など)
・サービス企画のストーリー

・商品の開発ストーリーでは、
コンセプトメイキングから、味や機能などの
他者に負けない部分の絞りだし、
ネーミングやパッケージデザインなどの開発。
つまり、世界に一つだけの花にするための
商品開発話なのです。
男前豆腐、スターバックス、ガリガリ君などがそうですね。

・それをつくる会社のストーリーでは、
どんな会社がその商品をつくっているのかです。
大きな会社がマス商品を大量のテレビCMに金をかけて売っている、
そういうストーリーはありきたりです。
むしろ、下町ロケットみたいなストーリーが買う人を
感動させます。
マークスアンドウエブや中川政七商店などがそうですね。

また、大企業でも日産のように、苦労して会社をV字回復させ
全自動運転自動車を日本で初めて販売する・・・みたいな
ストーリーなら物語性があります。
人々は感動するストーリーがほしいのです。

・会社をつくった人物のストーリーでは、
創業者や社長そのもののストーリーです。
創業者が有名な会社のほとんどは書籍を出しています。
本自体が文字通りストーリーです。
星野やの社長しかり、スープストックの社長しかりです。

・販路を開拓したストーリーでは、
百貨店に卸す、スーパーにテナント入居する・・・と
いうフツーの販路ではなく、ドラマチックな販路が
人々の心を打ちます。
下町工場だけど、銀座に路面店を出したとか、
日本茶の老舗だけどNYに店を出したとか、の
意外なグローバル販路などがおもしろいです。
または、バッグメーカー「フライターグ」のように、
バック店に商品を卸すのではなく、文具店や雑貨店に
引き出しタイプの什器を置き、インショップ化して出店する
というのも特殊なストーリーになります。

・モノを売る従業員のストーリーでは、
どんな従業員が店舗スタッフになっているか、です。
アルバイトで時給1000円の人がたくさん売っているみたいな
ことではストーリー性はないです。
アルバイトでも、その店が好きで好きでしょうがない人しか
雇わないようなコメ兵やヴィレッジヴァンガードなどは
従業員自体がストーリー性があります。

・財務のストーリーでは、
資本、出資、借金、財政危機などが物語性を帯びます。
特に経営危機から脱してV字回復した企業はそれ自体が
ストーリー性になります。
例えば、北海道の「白い恋人」は賞味期限切れで問題を
起こして経営が危うくなりましたが、すぐにV次回復。
管理を一層厳しくしたり、よりよい顧客サービスを
展開したりして、問題起こした後の方がブランド力アップし
売上も急上昇です。

・サービス企画のストーリーでは、
チラシに無料サービスとかノベルティサービスを歌うような
ことではなにもストーリー性はありません。
画期的なサービスストーリーが顧客の心を打ちます。
例えば、夜9時に店を閉めたドラッグストアでも、夜中に
子供の疾患があった家に飛んでいき、事態を修復させたとか、
オリンピック選手に付き添ってみごと金メダルを獲得させた
マッサージ店とか、その物語は人々の感動を呼びます。

この7つは実は、売場塾でお教えしている
ブランドショップの7ポジショニングなんです。
受講生にはピンと来たと思います。

女性も男性も、ストーリーが好きなんです。
いわゆる時計などの「うんちく」とは違います。
大根一本にもストーリーは必要で、味は普通でもストーリーが
あるとおいしく感じます。
または買ったかいが出てくるんです。

あなたのお売りになっている商品にストーリー性はあるはずです。
それを売場に出さない手はありません。
ストーリーの出し方がうまかったら
きっと、あなたのブランドのファンになってくれますよ。

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