お客様は買う理由を欲しがっている

今の時代、ネットでもリアル店舗でも、いろいろな商品が発売されています。
チョコレート、靴、カバン、勉強机、防災用品、オーディオ、車・・・。
商品の種類は多岐に渡るので、お客様はその中から選択しなくてはいけません。

リアル店舗において、いろいろある中から何かを選ぶのは面倒と考える人は多いものです。
例えば、ワイン売場なのですが、あまたの中からどのワインを選んでいいのか迷う人は多いでしょう。

スタッフに訊くしかありませんが、それさえ躊躇している人は多いでしょう。
お店側もたくさんのワインをきれいに棚に置けばいいというだけでは、売り逃しが多発するだけです。

そこで、テーマというものが役に立ちます。
数ある商品を探しあぐねて結局買わないお客様が多い中、お店側に売るテーマがあれば、お客様は買いやすくなります。

テーマというのは、イチオシの商品や商品群をお客様に売る理由をつけて陳列・展示することを言います。
お客様は買う理由を欲しがっていますので、買う理由をお店側がつけてやればよいのです。

テーマは、その時来店するお客様の琴線に触れることがテーマでなければいけません。
単に「安い」「フランスワイン」「新入荷」だけでは買う理由になりません。
もっと買う理由にあたるテーマに掘り下げなければいけないのです。
例えば下記のように。

●テーマ
フランスの品評会でグランプリを取った日本の甲州ワイン特集

●テーマ
広島カープが優勝。やっぱり今日は鯉のボトル。ペッシェヴィーノ社特集。

●テーマ
銀座のほとんどの一流レストランが出しているワイン、シャブリ特集。

●テーマ
アルコール度数は普通のワインの半分でスイーツに合うワイン。
アルコール度1/2特集。

とこんな感じです。

やり方は簡単。
下記の方法をとるとおススメ感がお客様に伝わりやすいです。
甲州ワイン特集を例にとります。

●甲州ワインくくりの売場を作り、甲州のフェイスを多くして、A4のPOPと棚の背面パネル、およびトーカー(帯POP)を棚のサンにつける。
つまり、ワイン売場の中にひときわ目立つフォーカルポイントをつくる。

●テーブルを用意し、ライザーを駆使して展示をつくり、B4のPOPをそこに添え、フェイスを多くしたIPをつくる。
つまり、テーブルをウエルカムディスプレイにして、おすすめ商品だと強調する。

●告知POP「甲州ワインフェア」を店内に等間隔、等高度に配列し、甲州ワインのフェイスを多くし、ボトルに「甲州ワインフェア」のメダルをぶら下げる。
つまり、店内をイベントのようにする。

●特設カウンターを用意し、そこにスタッフを配置し、甲州ワインの試飲会を開く。

こんな感じです。上の4つを掛け合わせてもいいでしょう。
イチオシの売場が目立つので、スタッフも説明しやすくお勧めしやすいです。

売場がコンビニだったら、こんなことはできませんので、

  • フェイス数を多くする
  • ひときわ大きなPOPを掲げ、お客様の琴線に触れる文章を書く
  • 展示と陳列をセットでディスプレイする
  • 棚の背面ボード、トーカーでそのワインのところだけ売場デザインを変える

などを行うと、お客様にお薦めする理由が伝わります。

お客様は買う理由を欲しがっています。
いろいろな方法で買う理由を明確にしてあげましょう。