エンブレムとVMD

オリンピックのエンブレム問題、まだ物議醸し出してますね。
これ、今から商標登録するなんて、遅すぎますね。
もっと早く商標登録していれば、こんなことにならなかったでしょう。

VMD的に.エンブレム、マーク、マスコットキャラクター、
ロゴというのは、大事。文字通りブランドの顔になります。
VIビジュアルアイデンティティーと言って、
ブランドというのはこれで表現されるのが第一。
それを軽視してはいけません。

オーバルリンクはもちろんVMDの会社がなんで、
VIに関しては、ウルサイです。
もちろん、たくさんの商標も持っています。

例えばこれ。売場塾のエンブレムはとっくに商標登録してるんです。
https://www.oval-link.co.jp/vmd-school/uribajyuku/ …
売場塾の中にVMDという文字が書かれています。

これ、単にVMDスクール、とかVMD教室とかいう名前だと個性がなく、
誰でも使えるんですね。
売場塾というと、やっぱりこの名前自体がブランドなんです。
VMDは売場づくりのノウハウなので、
売場塾としましたが、ディスプレー教室に陥りがちな
イメージを打破する、オーバルリンクの言葉なんです。

だから、このマーク、大切にしてますよ。
教科書、教材、ホームページ、パンフ、いろいろなところに印刷して、
オーバルリンクの学校だということを意識付けているんです。

しかし、マークやエンブレム、大事にしていないお店をやメーカー多いです。
仮に家電量販店に行ってみましょう。
そのには、たくさんのえんあやマークがあります。
ソニー、パナソニック、シャープ、日立、、、。

そのほとんどが見えないですよ。
大事なマークやエンブレムが見えないんです。
こんな感じで見えないです。

●POPに隠れて見えない。
●サインに隠れて見えない。
●商品に隠れて見えない。
●装飾用品に隠れて見えない。

また、マークやエンブレムのデザインが間違って
掲示されていることもたくさんあります。

それは以下の通り。

●エンブレムやロゴが長体かかっている。
●エンブレムやロゴが、汚れている。
●エンブレムやロゴの色が違っている。
●エンブレムやロゴの下地に写真が入っている。
●エンブレムやロゴの字間がありすぎる。
など。

家電量販店やドラックストアはこうした、
間違った、そして見えない
エンブレムやロゴのオンパレード。
今度、じっくり見に行きましょう。

VMDインストラクターの方は、まず、この間違ったエンブレムや
ロゴの使い方や置き方をみんなに教えることから始めましょう。
(^-^)

VMDの一分野、インストアエクスペリエンス

インストアエクスペリエンスとは、
Instore Experienceのことで、
直訳すると店内体験を言います。

この店内体験、店頭体験と言い換えてもよいです。
一般的には、店頭は店内をも指す言葉なので、
店頭体験といっても差しつかえありません。

店内体験は、わざわざお店に行かないと、得られません。
ネットで店内体験は絶対できません。

店内体験はネットの仮想購買体験と違い、リアルな売場での
リアル購買体験だからです。
VMDの一分野にインストアエクスペリエンスが
必要なのは、こういうことがベースにあるのです。

さて、この店内体験、どのように企画・実施すればよいのでしょうか。
インストアエクスペリエンスは、下記の項目があります。

●買い物体験
・いろいろな商品が選べる。比較できる。
・いろいろな商品に触れる。
・いろいろな商品が試せる。
・売場内インデックスのおかげで選びやすい。
・旬のもの、人気のもの、特別なものに出会える。

●店内空間デザイン体験
・店頭のディスプレイがきれい。
・売場が季節を感じさせる。
・床・壁・天井など自分を包む空間がオシャレ。
・什器が花車みたいでかわいい。
・カフェバーみたいな暗い空間で落ち着く。
・チョコ工房がガラス越しに見える。

●店内音響体験
・BGMが心地よい。
・スタッフの掛け声がおもしろい。
・鳥が鳴いていて川のせせらぎが聞こえる。
・ビジョンからオーケストラのサウンドが聴こえる。
・スタッフがそばを打っている音が聴こえる。

●店内情報体験
・POPの文句がおもしろい。
・フレームの絵や写真、イラストの表現が楽しい。
・分野に対して博学になれる。
・生活のためになる情報がある。
・カタログ・パンフレットを持ち帰れる。

●スタッフ接客体験
・店員が丁寧にアドバイスしてくれる。
・ソムリエがワインのチョイスをしてくれる。
・美容部員お肌のコンサルティングをしてくれる。
・特別室に通されステイタスを感じさせてくれる。

●店内イベント体験
・肌診断をしてくれる。
・試食・試飲させてくれる。
・カメラ教室に参加できる。
・ファッションショーが見られる。

●店内ノベルティ体験
・お土産がもらえる。
・試供品がもらえる。
・肌診断シートがもらえる。
・割引チケットがもらえる。

店内体験は、単に「販促をする」という範囲ではとどまりません。
というのは、従来の販促(プロモーション)という意味ですと、
店内イベント体験や店内ノベルティ体験の要素が強く、
販促部や広告部の行う範疇に考えてしまうからです。
店内空間はVMD、販促空間は販促部・・・と分けて考えないで、
空間と販促を一体化して考えていただきたいと思います。

インストアエクスペリエンスは、上記のように
ビジュアルが伴ってこそ、成り立つ分野です。
そういう意味では、VMD担当が企画・実施の適任者といえます。
VMD担当者は、ディスプレイをつくる、品揃えを明確にする、
ショップデザインをつくる・・・の他に、ぜひこの店内体験を
VMDに取り込んでいただけたらと思います。

これからの時代は、単に商品がいい、ディスプレイがきれいだ・・・
だけではお客様は買わなくなりました。
空間で、どんな体験ができるか?お客様の購買はその後になるでしょう。
でなければ、ネットで買った方が早いからです。

インストアエクスペリエンスでぜひ、売場を快場に
してください。

マップラバーとマップへイター

今日は、マップラバーとマップへイターについてお話しします。
この二種類の人で売場のつくり方が二分されるんです。

maploverは、地図を好む人と言う意味です。
お店に行ったら、店頭のフロアレイアウトで、だいたい行く売場を決めて、
お目当ての売場に行き、モノを買う。
時間をかけて店内を回遊するよりも、
短時間で効率的に買い物したい人ですね。

maphaterとは、地図が嫌いな人、と書きます。
とりあえず、お店に入っていろいろな売場を物色し、
ゆったりと、もの探しをして、買って帰る人。
マップへイターと言います。

マップラバーに対しての売場づくりは、
店内案内板や売場インデックスをしっかりつくること。
天井から下がっている大分類サインや、什器上の中分類サイン、
棚の中の仕切り版の小分類サインが
文字通り、目的の売場への道しるべになりますので、
これら案内POP・サインのフロア設置がとても重要になります
什器レイアウトもわかりやすくし、主通路・副通路が見ただけでわかり、
什器がまっすぐ整列されていて、分類サインも高低差・前後の
グリッドが合っていて、売場の番地を探しやすくなっています。

書店やドラッグストア、家電店など
フロアインデックスが充実しているのは
こういう人たちに便利だからです。
大量にいろいろな販売するお店にうってつけで、
ある意味、店側も効率的に購入客をさばくことができます。

ただ、こういう人たちは、インターネット通販買い物客にもなりうり、
アイテムや嗜好のインデックスに沿って商品を探すのにも長けています。
ショールーミングにならないようにご注意ください。

一方、マップへイターは、店内案内板や売場の
分類サイン・POPに目もくれないで、わが道を行く感じで
店内を回遊します。
サインやPOPを見るのが面倒なんですね。
カンや雰囲気で歩いているんだけれども、
最後にはちゃんと目的のものを見つけます。

こういう人は、雑貨店やクラフトショップなど、
売場がきれいに整列していないお店でも大丈夫。
なんとなく、行きたい方向に行ってなんとなくモノを探します。

マップへイターにとって重要なのはリレーションになります。
つまり、売場と売場のつながり、モノとモノの繋がりです。
ワイン売場の横に食器売り場がある、
食器売り場の横にレシピ本やグルメ本がある・・・みたいな
売場配置ですね。
ウイスキー売場の横にジャズCDを置いても大丈夫です。
もともと自由に歩き回るのが好きですから、
少し寄り道して他の商品を見ても大丈夫なんです。

最近は、マップへイターとラップラバーの中間にある店も増えています。
つまり、目的買い、ブラブラ買い、両方できるフロア編成ですね。
例えば、スーパーは、完全にマップラバーで毎日の食事の用意が
効率的にできるように、フロアインデックス化が高度なのですが、
スーパーの中に、セレクトショップを入れる例が増えています。
マルエツの中にワインショップ「エノテカ」を入れたり、
東急ストアの中に「オイシックス」を入れたり。

人によっても、日によっても、マップラバー、マップへイターに変化します。
なので、店内フロアレイアウトをするときに、双方にウケる売場を
つくればよいのですね。

例えば、蔦谷書店がそうです。両方を併せ持っています。
一方、ジュンク堂はマップラバー、恵文社はマップへイターですね。

あなたのお店の来店客はマップラバー、マップへイター、
どちらですか?
買い物客を考察して、どちらを取りこんだら自店に有利か、
一度考えてみましょう。