VMDインストラクターのバックヤードアドバイス

今日は、VMDインストラクターのコンサルの特色、
バッヤードアドバイスについてお話しします。

普通、VMDコンサルは売場でアドバイスするのですが、
VMDインストラクターの特色として、お店の裏でアドバイスしています。

これ、どういうこと。と思うかもしれませんが、お店でアドバイスするよりも、
お店の裏でのアドバイスも重宝している、
VMDインストラクターの特色です。
この方が、店長さんを納得させることができます。

お店では、目線ツアーと言って、お客様の目線で売場をアドバイスしていますが、
VMDアドバイスのまとめとして、タブレットを使って、
お店の改善点を、バックヤードで店長たちに説明しています。

これが、バックヤードアドバイスというものです。
写真で解説した方が、店長さんたち、納得していただけるからです。
というのは、現場では視界を制限できないんですが、
タブレット写真では制限できるからです。

きれいなショッピングモールに入っているお店は、
周りがきれいなので、お店の中もきれいに見えます。
これ、ハロー効果というんですが、
陳列乱れても店長は気にならないんですね。

ところが、タブレットにだけ映された陳列の写真は周りが見えていません。
乱れた汚い陳列が画面にでかくクローズアップされているんです。

店長は、あらら実はうちの売場ってすごく見にくくて選びにくかったんですね、
と納得。

このように、バックヤードアドバイスは、売場の真実を着実に物語ってくれます。
そう、売場塾のVMDコンサルメソッドって、写真をベースにしているんです。
写真はとても大事なんです。

もちろん、現場でのコンサルはやった方がいいんですが、
まとめとして、バックヤードに移って、
椅子に座って落ち着いたところで、
タブレットに映された写真を見せて解説する、
これマストです。(^-^)

こんな感じで、卒業生のみなさん、
タブレット使っています。

●タブレット使用例

全国のVMDインストラクターのみなさん、
バックヤードアドバイスがんばってくださいね。
詳しいやり方は、週末のVMDインストラクター指導コースで説明します。(^^)

フロア回遊時間を伸ばそう

ディズニーランドが来月からナイトチケットを
500円上げるそうですね。
なーるほど。。

ディズニーランドのナイトチケットすごく売れ行きよくて、
35周年過ぎたにもかかわらず入場者は上回っているそうです。
しかし、物販部門7%ダウンしているんですよね。

どうしてかというと、夕方からの入場者比率が増えているからです。
店内滞在時間が短くなるということは、物販売上下がっちゃうんですよね。

ということは、昼間のうちに入場させて、
お土産店の回遊時間上げるしかないんですが、
ナイトイベント流行り過ぎていて、無理感があったんでしょう。

このように、広大な物販店と化したテーマパークは
どんだけお客様の滞在時間を長くできるかが勝負。
これはSCにも言えるでしょう。
そのために、カフェや休憩所、散歩道、
イベントを用意しているのだから。

特に百貨店の最近は、これに気が付いてベンチを置いたり
カフェをつくったり・・・と高齢者を休ませる場を増やしていますね。
休ませておいて、また元気にショッピングをしていただこうという・・・。
その最たるものが伊勢丹新宿で、
文字通りパーク(公園)ですからね・・・。

名古屋高島屋も、それに気が付いて新規フロア改装では、
どっと中央にパーゴラつきのレストコーナーをつけています。
あれは驚きました。有にテナント4.5店入れるスペースです。
そして伊勢丹もパークをつくったおかげで、
売場面積10%減りました…。

でも売上20%増加ですから、
店内回遊時間を大幅にアップさせています。
これですね。

売場を拡大すれば、売上が上がることはなく、
むしろ下がるでしょう。
問題は、お客様がそこに長く滞在してくれるかです。

店内体内時間が上がれば、売上も上がる。これ常識。
現に、当社がデザインした昨年の専門店、店内滞在時間が
倍になり、客単価も2倍になっているんです。(^^)

今月いっぱいは夏物バーゲン最終ですね。
店内回遊時間を伸ばして、売上上げちゃいましょう!!

セミナー講師の話し方

私の友人で予備校の人気講師がいますが、
この間、いい話を聞きました。

下記は、セミナーをやるときに参考になりますよ。(^^)

・生徒30人までは、1時間授業なら、一人一人の目を見て話す
・そうすることにより、生徒は緊張するので寝ることはない
・40人以上になると、教室全体と話すようになるので、講師はやりやすいし、生徒も退屈することはない。
・途中で体を動かすことをいれるとよい。
・スライドや黒板は気分転換によい。
ただし、スライドをずっと流すと、暗いので寝てしまうことがある。
・講義は最初が肝心。つまらない講義がはじまりそうだな・・・というのを打破する。
・眠くなるときに、テストをやるのはよくない。
・テストとはいわずにアンケートをする・・・というようなニュアンス。
・テストは、最初にやるか、最後にやるのがよい。
・そして、皆さんよくできました・・・とほめて、自信をつけさせてやるのが先生。
・優れた先生は、「それじゃだめ」と生徒に言って「こうやるんだ」と
実際に自分がやって見せて「さすが」と思わせるような先生がカンペキ。
・VMDの講義でも同じ。VMDインストラクターが講義する・・・という
事前のふれこみでは、
生徒は「むずかしい話をするのかな」と構えてしまうのだが、
最初に「VMDの先生って難しいと思っているでしょ?」
などと一ランクくだけた言い方をすると、生徒は聞く気になる。

いい話ですね。
ためになったと思います。(^^)

お客様の支持率×分類比率

今日はお客様の支持率×分類比率のことをお話しします。

お客様の支持率とは、例えばネクタイ売場があり、
大分類がテイストで、オーセンティック7割、モダン3割だったとします。
中分類は柄で、オーセンティック7割の中でそれぞれ
レジメンタル3割
ドット1割
幾何学1割
ボーダー1割
ペイズリー2割
チェック1割
無地1割

すみません、中分類は柄ですね。
訂正です。
小分類は色で
暖色系3割
寒色系3割
中性色2割
無彩色2割とします。

きょう7月のバーゲンが終わるので、秋向けに
売れている柄や色を入れ替えます。
下記のように入れ替えました。

中分類は
レジメンタル3割
ドット0.5割
幾何学0.5割
ボーダー0.5割
ペイズリー3割
チェック1.5割
無地1割

小分類の色は
暖色系4割
寒色系2割
中性色3割
無彩色1割としました。

このときに注意しなければいけないのはなんですか。
それは、オーセンティック7割、モダン3割の比率です。
オーセンティック7割ということは、ネクタイ売場に来ている
お客様の7割がオーセンティック支持派ということです。
残りの3割はモダン支持層なので、この比率を
中分類・小分類を適当に配分して、下げたり上げたりはできません。

例えば、オーセンティックのブランドが
→バーバリー
→アクアスキュータム
→ニノセルッティ
→マッキントッシュ
モダンのプランドが
→CK
→マークジェイコブス
→アレキサンダーマックイーン
だとしたら、
それぞれの柄と色の配分を
オーセンティック7割、モダン3割の比率がバラけないように
維持しつつ、替えなくてはいけません。

つまり、中分類と小分類のみの比率を考えて
大分類の比率をないがしろにしてはいけないんです。

これが、お客様の支持率×分類比率のキープ方法です。

これがドラッグストアの風邪薬だとしたら
大分類がメーカー別。
中分類が薬の固形携帯別。
小分類がサイズとします。

中分類の比率は
→液体薬2割
→粉末剤1割
→顆粒剤3割
→錠剤4割
とします。

メーカーは、
パブロン3割
コンタック2割
スカイナー1割
ベンザエース4割とします。

スカイナーとパブロンが売れているので
それぞれのFKUを下記にしました。
パブロン4割
コンタック1割
スカイナー2割
ベンザエース3割

すると、店長であるあなたは、
それぞれのメーカーのFKUは正しいけれど、
中分類FKUは下記の様にしてしまいます。

中分類の比率は
→液体薬5割
→粉末剤1割
→顆粒剤3割
→錠剤1割

これでは、いけませんね。
まったく売れない風邪薬コーナーになってしまいます。

わかりますでしょうか。
大・中・小分類ツリー書くだけでは解決できないのが、
お客様の支持率×分類比率なんです。
これをCCマトリクスと言い、衣類・薬・家電なんでも使える
方程式です。

全国のVMD担当の方、Ipをつくるときに、
お客様の支持率×分類比率間違えないように棚割りしてくださいね。
(^^)

型にはめて売場づくりを考える

今日は、私のVMDコンサルの仕方についてお話しします。
それは、ズバリ「型にはめて売場づくりを考える」ということです。

売場づくりのノウハウ、ビジュアルマーチャンダイジングは
実はとても難しいです。
なにせ、売場づくりを理論化することになりますから。
全国に300万軒ある小売店は、日々あの手この手で
売場づくりをしています。
それをわかりやすく理論化して、万人に教えるという作業は
実は大変なんです。

難しい売場づくりをいかに簡単にわかりやすく教えたらいいか。
それは私がVMDの会社をつくって、いろいろ試した結果、
「型にはめて売場を見つめてみる」
ということでした。

一社一社の個性的な店舗づくりをうのみにして、
この店もいいし、あの店も素晴らしい。
すべてツカエルノウハウだ!!と賛辞を送って
その通りに個々の店舗の特徴を理論化しても仕方ありません。

個性的な店舗の数だけ売場づくりがあって、
「どんな店をまねたらいいか」
「どんな店の売場づくりが正しいか」を取捨選択しても
なにもなりません。

答えは、「標準をつくること」「基準を導くこと」。これです。
売場づくりの基準が合って初めて個性的な売場が生まれます。
だから、VMDを学ぶ皆さんはまずは「標準的な売場」「基準的な売場」
づくりを知らないといけなかったのです。

じゃあ、何が売場づくりの基準なの?という話になりますが、
それは、「お客様が快く満足して買い物できる売場」。それが基準なんです。
そこから「快場」という言葉は生まれました。

これが「快場」という言葉の解説です。

●快場

では手っ取り早く売場づくりの基準を知るには?それには、売場づくりの型を知るといいです。基本的な型です。私はそれをフレームワークと名付けました。

スポーツを思い出してください。
体操でも空手でも、まずは型というものがあります。
そこから初心者は初めて、やがて自分の型をつくっていきます。
つまり、お店の個性をつくるには、まず基本り型をしらないとダメなんです。

「ドンキホーテが流行っているからドンキのような売場をつくる」
では、型も何もありません。それはただのマネにすぎないんです。

ビジネスもそうなんです。
マーケティングとかマーチャンダイジングとか、
基本的なビジネスの型があり、どんな企業も
その型から始めていきます。
いきなり、マーケやMD知らないで商いはできません。
いやできるかもしれないですが、少なくても会社は発展しないでしょう。
だから、ビジネスの世界にもいろいろな型、フレームワークができているんです。

「型にはめて売場づくりをする」ことにより、あなたのVMDは発展します。
型をすべて習得し、使いこなせることにより、
あなたのVMDは応用力を出していける。
そして応用が本物になったら、
あなたは自分の型を自ら作り出していけるでしょう。
そこであなた自身のVMDが生まれるんです。

これを修行の世界では「守破離」といいます。

VMDの会社をつくって12年。私は今でも「型にはまった売場指導」をしています。
そうすることによって、クライアントに個性的な売場づくりを提案することができます。
基本を知っているからこそ、基本からそれた独特な売場づくりが提案できるんです。
これがこの結果です。

●VMD導入事例

フレームワーキング。「型にはめて売場づくりを考える」。
それがオーバルリンクのVMDノウハウです。(^^)

●フレームワーキング