自分に実感がないものは言いにくい

プロフェッショナルというものは、それがVMDであれ、

通訳であれ、ツアーコンダクターであれ、

初心ものでなりたての頃は、

誰でもにわかプロフェッショナルなのです。

 

VMD担当になったばかりの売場づくり初心者の方、

とりあえず、にわかVMDプロフェッショナルで

がんばっていることと思います。

あせることはありません。

次第にプロになればいいのです。

 

販売員や店長、販促担当やお店の経営者に、

にわかながらも売場づくりのアドバイスをし始めている

と思います。

プロの道を歩み始めたその時は、それでいいのですが、

売場塾から一つのアドバイスがあります。

 

売場づくりのアドバイスとは、

「自分に実感がないものは言いにくい」ものなんです。

 

例えば、「空間があるとくくりがわかりやすい」、とか

「三角形は美しい」とクライアントに言っても、

それは伝えているだけ。

実際にやったことがなく、勉強して

感心したことを言っても実感として身に付きにくい。

 

VMDの世界は、自分に実感がないものは言いにくく、

にわかプロの域を脱しません。

それでは、どうすれば、にわかプロフェッショナルを

脱することができるのか?

 

それは経験を積むしかありません。

どんな仕事、どんなジャンルでもいいから、

どんどん仕事を積み重ねて行くのです。

そんなにVMDの仕事がない、という独立したあなた、

営業だから売場づくりができないというあなた、

それは間違いで、自分でVMDの仕事を進んで持ってくればいいんです。

 

最初はタダでもボランティアでもいいから、

にわかプロフェッショナルで仕事を始めましょう。

10回目をすぎた頃、

「あ、ディスプレイの構成ってこういうとこがコツなんだな」

「三角構成の作り方がやっとわかった」という感動を覚えます。

 

それは、英会話を覚えることと同じなんです。

英会話学校に行ったからといって、英語はうまくはなりません。

英語は使わないとうまくならないんです。

 

TOEIC800取りました!といっても、実戦で使えないと

ダメなんです。

だから、TOEIC800でまだ片言の英語しかしゃべれない人は、

進んで街行く外国人に声かけましょう。

外人の友達作りましょう。

 

VMDも同じこと。

売場をたくさん見て自分なりに気づきを整理したり、

自分から進んで未知のジャンルのディスプレイに

チャレンジしてみましょう。

とにかくどんどん自分で仕事を取っていくのです。

 

そんなことを続けていくと、メキメキ売場づくりの

スキルとノウハウが沈積していき、

本物のプロになれるでしょう。

 

私がそうでした。

VMDの仕事をやり始めたころ、無料店舗診断を

どんどんやっていき、力をつけて行きました。

最初はにわかでしたが、いろいろ工夫してやっていくうちに

「売り上げが上がった」

「お客様が喜んだ」と

成果がもたらされます。

 

そして、自信がついたころに料金を取り始めたもんです。

プロ意識が定着するにつれて、報酬も大系化していくんです。

 

ということで、VMDに勤しんでいる皆さん、

明日の快場を目指してお互いにがんばりましょう。