VMD職業の儲け方 

今日は、VMD職業としての儲け方をお話ししましょう。

卒業生の多くがVMDインストラクターとして活躍しています。
半数が企業のVMD担当として、半数が独立開業なんですが、
そもそもVMDの職業単価とはいくらなのかという質問が卒業生から
多く寄せられます。

「企業からVMDの引き合いがあったが、
いくらに設定していいか わからない」と
いう卒業生が多いです。それに対する考え方を伝授しましょう。
答えは、

「仕事の対象と中身によって、料金設定は違う」ということです。

独立開業している卒業生のだいたいの
VMDコンサルティング価格設定によると、
日給で1.5万~30万。
プランニングで1.5万から150万の差があります。
これはどう考えたらいいか?

まず考えみましょう。
日給コンサルだとして、個人商店へのコンサルと
大企業のコンサルとでは
中身が全く違います。
また、小売企業の社長にコンサルする場合と
販売員にコンサルする場合と
目的がそもそも違います。

もうお分かりでしょう。
個人商店のVMDコストと、
国内に500店舗もっている小売チェーン店とでは
VMDコンサルの中身が違います。
個人商店は、クリスマスのディスプレイを
ゴージャスにするためのVMD、
小売チェーン店は、500店に広げられる
VMDシステムです。

また、小売企業の社長にコンサルする場合と
販売員にコンサルする場合は、
対象者によるVMD目的が違います。
小売企業の社長は、ディスプレイのよしあしなんかどうでもいいです。
VMDを導入することによって、「いかに効率よく儲かるか」
「自社ショップブランドが消費者に受け入れられるか」なんです。

販売員のVMD目的は、
いかにお店の立たずまいをよくするか、
季節季節により、
楽しいディスプレイをつくりお客様を楽しませるか?
です。

社長、販売員により共通目標
「どんな環境でお客様が買い物したがっているか、
を分析し、そんなお客様を満足させる快場をつくる」
ことは同じなんですが、
目的がそもそも違うんです。

だから、それに対する価格設定も違います。
悲しいかな、それを認識していない場合が多く、
どんな対象・どんな中身でも
料金設定を同じにする方がいます。
だから、私に「いくらに設定したらいいの?」
と訊いてくる方に対して
簡単によくある価格を答えますが、
もう少し「だれが対象」で「どんな中身か」
いうといいです。

よくあるのが、A社の価格設定より安くする・・・と
いうことですが、
これはどうなのかな、と思います。

よく考えてみてください。
今でもアメリカから有名なVMDコンサルが
百貨店のコンサルに来ますが
日給60万はとっているんですよ。
しかも、通訳と一流ホテルに宿泊なので、
1回呼ぶと100万かかっています。

この価格設定に支払う百貨店も百貨店ですが
、そもそも自社内でVMDノウハウを育てず、
外に丸投げするというカタチは大手企業に
よくあることだと思います。
だから、VMDインストラクターという、
「VMDを教えることにより企業内にVMDノウハウを蓄積するしくみ」
を売場塾で作ってきているんですが。

あともうひとつの課題は、
今持っている資格の既得権でVMDの価格設定を
しているケースです。

例えば、インテリアーコーディネーターや
カラーコーディネーターには
相場があり、インテリアコーディネーターで家具の10%、
もしくは日給5万、
カラーコーディネーターで日給3万など
、決まっているケース。

そういう人は、VMDコンサルの日給も
インテリアやカラーの日給と同じにしてしまいます。
これは考え方がよくないです。
VMDはそれらと別物と考えましょう。

だから、VMDコンサルで高い部類の日給を
取っている方は、経営コンサルの方が多いです。
日給は30万。
これも経営コンサルの日給からスライドしているんです。

よくある間違いがデコレーターさんです。
デコレーターの日給は3万前後が多いため、
VMDインストラクターの資格を取ってからも
その日給にコンサル料金をスライドしてしまいます。
これもやめた方がいいです。

そもそも、デコレーターは、
「時間内に装飾をする」価格であり、
VMDインストラクター
「VMDを教えることにより社内にノウハウを蓄積する」
を売り物にしてるので、
単なるディスプレイ教室に留まらない方がいいでしょう。
それではデコレーターの延長になってしまいます。
VMDはデコレーターと違うんです。

わかりましたか。

VMDインストラクター価格は、
デコレーターともカラーコーディネーターとも
違うんです。
詳しくは、VMDインストラクター指導コースでお話ししますが、
VMDという職業について少し考えみるのもいいですね。

それではまた。