VMDマニュアルって更新するもの


VMDインストラクターのまずのゴール、それはVMDマニュアル。
いわゆるガイドラインというものですが、ガイドラインには落とし穴があります。

その落とし穴とは、「マニュアルはつくって終わり」と思っていること。
マニュアル自体を目的にしてはいけません。
マニュアルは更新することで使えるマニュアルになるのです。

もう5年も10年も触られていないマニュアルをたくさん見てきました。
マニュアルは更新しなければいけないのに、そのまま放置しているケースが多いです。
マニュアルが机の端、ブックレットに置いたまま何年も過ぎている・・・、
それはマニュアルではないのと同じです。

なぜVMDマニュアルは更新しなければいけないのか。
それは、更新することによって、現場の問題に次々対処できるからなんです。

VMDインストラクターが初めて作ったVMDマニュアル。
確かにうれしいです。
あなたが、独立起業しているVMDインストラクターなら、クライアントのマニュアルを納品して、「ゃった」と思っていることでしょう。

でも待ってください。
できたてほやほやのVMDマニュアルはまだテキストみたいなもんです。
つまり、「売場はこうあるべきだ」の始まりのテキストに過ぎないんです。
店に納品したテキストのようなマニュアルを見て、店舗VMDは必死にがんばります。

でも、待てよ。
個々に書いてあることって基本じゃん、この店はこういう地形になっているから、どうやってレイアウトすればいいのかしらん?
とマニュアルを見ても、わからないところ続出です。

そこで店舗VMDは本部VMDに「この場合はどうすればいいの?」と聞き返します。
「その場合は、してあーして」と、本部VMDは店舗VMDといっしょに考え、2人で問題を解決します。

そして。
その行動と結果を報告書にまとめます。
そこからが、マニュアル更新のスターンです。
違うパターンのレイアウトが報告書からきちんとしたマニュアルのページに生まれ変わるんです。

そう、マニュアルは日々の活動で変わっていくものなんです。
変わることによって、マニュアルは進化し、使い勝手の良いものになっていく。

そういう意味では、無印良品のマニュアルはよくできてます。
MUJIGRUMという店舗運営マニュアルで数巻あり、そのひとつがVMDマニュアルなんですが、これがよくできていて、いつでも更新できるようにバインダー形式になっています。
足したり、削除したりできるんですね。

マニュアルって更新するもの。
マニュアル納品して終わり!でなくて始まるものなのです。

会社にVMDを認めさせるには

売場塾の卒業生をみると、会社に所属しながら、VMD専任あるいは兼任として活躍してしている方はおおぜいいらっしゃいますが、VMDという職務を認められず、販促や営業としての一知識としてしか役立てていない方もたくさんいます。

VMDという仕事を会社に認められている方は、会社に申請して会社の費用で売場塾に来られている方は受講生の半分、残りの半分は自費で来られています。
私がそうだったのですが、何かを学ぶ際に会社が認めてくれれば、受講の費用を会社が負担してくれる、福利厚生があります。英会話学校の費用の半分を出していただき、TOEIC730を取ってから、月々英語奨励金を5000円いただいていました。
同じように、VMDの勉強を奨励している会社があり、アパレルを中心に売場塾が認定校になっているケースも多々あります。

ところが、アパレル以外はこの奨励金があまりないので、自費で来られているアパレル以外の方は多いです。
さて、この中で、自社にVMDの担当や部署を開きたいと懸命になっている人がいます。
上司や幹部にVMDの必要性を訴えて、なしのつぶてになっている方をよくみます。そんな時、売場塾としてどうアドバイスしたらいいのか。

答えは転職する、です。
VMDの温度が低く、社長を始め幹部がVMDは必要なく商品がよければいい、と思っているようなケースは残念ながら、がんばっても時間の無駄になるでしょう。
たまに上司が、オレがなんとかするから、とバックアップしてくれるかもしれませんが、上司が変わったら本の黙阿弥になってしまいます。

と、無情なことを言ってしまいましたが、もう一つ手があります。それは、組織を少しずつ動かしていく、ということです。
VMDが認められないからと言って諦めるのではなく、少しずつ活動をしていくのです。
例えば、メーカー営業をしながら、お得意先の小売店にVMDを教えていく方法。これをエデュケーショナル販促と呼んでいますが、メーカー営業にはこれが効きます。売場づくりを教えることにより、小売店とのパイプが太くなり、棚をたくさんもらい、売上があがり、営業成績もバツグンになります。
こうなってくると、上司や幹部もVMDを認めざるを得ません。
次第にVMDとしての発言力は高くなり、兼任担当になったり、部下をつけてくれたりします。
販売スタッフとしてはどうかというと、ディスプレイの技術を磨くのが一番。売場全体をわかりやすく選びやすく整え、毎回テーマを変えて来店客を楽しませる、、、こんな地道な努力が必要です。
上司であるスーパーバイザーもその様子をある程度は見ていてくれて、毎回売場の雰囲気が変わるのを目の当たりにします。

一番いいのがそれにつれて売り上げが上がること。
営業にしろ、販売スタッフにしろ、日々の売上を稼いでいる本人がVMDを実行し、その結果売り上げが上がれば、これほど上司にPRできることはないでしょう。

私自身も、サラリーマン時代からそうやってきました。
組織の中で新しいことをやるには結果をある程度出さないといけないし、それを認めてくれる仲間を周りに作り出していくことが大事です。その仲間とは、上司でも同僚でも部下でもクライアントでも個人のお客様でも外注先でもいいのです。
結果を出しつつ、味方をつくっていく。そうすることによって、組織を動かしていき、やがてVMD部、VMD課を築いていくのです。

VP→PP→IPの次にAPが来る

VMDのディスプレイに、VP、PP、IPというのがあります。
これは店内ディスプレイの種類をいいます。
詳しくは下記をご覧ください。

●VP、PP、IPとは

さて、AP(アーチクルプレゼンテーション)とは、当社独自の考え方でして、手っ取り早く言うと、「商品サンプルと展示台とPOPを一体化したディスプレイ」のことです。
化粧品、家電、調理器具など、見ただけではわからない商品に適したディスプレイ方法で、APを導入すると、機能・効能・効果をディスプレイのみでお客様にわからせることができます。

例えば、下記のような時にAPは力を発揮してくれます。「商品サンプル」「展示台」「POP」、この3つの要素を使って説明します。

●タイヤの展示
カー用品店で、ただタイヤを床においても、見ただけでは何もわからない。そこで下記のようなディスプレイをつくる。
・商品サンプル/ タイヤを半分に切った構造模型とタイヤそのものをユニットでディスプレイする。
・POP/ タイヤの内部構造を説明したPOPを商品サンプルに貼りつける。例えば、「トレッド部の特殊な溝がグリッドをよくする」などの特徴を示した文字とイラストをPOPに表現する。水はけをよくする構造なら、雨天時の車走行シーンの演出POPを加えてもよい。
・展示台/  トレッドの溝が特徴なら、お客様が少ししゃがんで、手を載せられる位置にタイヤのフェイスが来るような構造の展示台デザインにする。

●シリコン調理器の展示
食材や調味料を入れてレンジでチンしてできるシリコン調理器も、ただ置いただけではわからないケースが多い。そこで下記のようにAPを考える。
・商品サンプル/ シリコン調理器のふたが閉じた状態と開いた状態をユニットでディスプレイする。開いた商品に、オニオンと人参、サーモンのサンプルとシチューの子袋を入れて置く。
・POP/ 「石狩シチューの作り方」レシピを、商品説明POPとセットに置く。商品説明POPは、シリコン調理器の利点である、手軽、短時間、そのまま食卓に出せる…などの説明をする。また、今流行りのアヒージョやコンフィなどの調理完成写真も、背景に演出POPとして置く。
・展示台/ シリコンは軽いという観点から、商品が浮くように展示できる台を考える。ふたの開いた商品と閉じた商品が、ふたの中のみぞと外側のラウンドした部分が見える角度に収まるように作る。

こんな感じです。私は過去に、360個のビーズをどのようにしてバングルにするかの、アクセサリーメーカーのAPや、プリンタやタブレットといった電子機器のAPを手掛けてきました。いずれも、印刷会社やSP会社に制作を依頼するというよりも、市販のライザーや家庭用プリンタで簡単に出力できるAPの作り方マニュアルをお渡しして、それを本部VMDがヘルパーやラウンダーに教えるというコンサルティング方法を取りました。

先達も、公開セミナーで化粧品ブランドの方から、化粧品什器制作はどのようなところに気を付けたらいいか?というご質問がありましたので、下記のようにお答えしました。

●化粧品APの作り方
・お客様の購買アクションと販売員の販売アクションをベースに、商品を取り出しやすくて、戻しやすいかを検証する。商品サンプルは、使用順位順に並べる。(洗顔→化粧水→乳液etc)
・商品のくくりを明確にする。メイクなら、目・口・顔と使用部位別にサンプルをくくって選びやすいようにする。各々のくくりに分類POP(例えば、「EYE」「LIP」「SKIN」などというPOP)を付けるとわかりやすい。
・色の順番を決める。例えば、寒色・暖色・中性色順にするとか、色相順にするとか決める。
・フェイシングを決める。商品をどのように置くかを決める。お客様が、一目瞭然に商品特性がわかるサンプルの置き方を考える。商品を取り出しやすくて、戻しやすいような展示台を考える。

アーチクルプレゼンテーションは、アーチクル(商品自体のこと)をよりわかりやすく見せるためのディスプレイの工夫です。売場のPP(ポイントとなるディスフレイ)にもなり、来店客の注目率抜群です。お客様が手に取りやすく戻しやすい90cm~120cm位のところに置くといいでしょう。

仕入れた商品をセルフの棚に置いても、誰も買ってくれない場合は、そのまま置いただけではわからない商品だから・・・という場合が多いです。そんな時は、ぜひアーチクルプレゼンテーションを導入してみましょう。売れる商品になるはずです。

シニアVMDインストラクター資格始まりました


昨年、VMDインストラクターは、526人になりました。
おかげさまで、秋口に500名の大台を越すことができました。
これもひとえに売場塾受講生の皆様のおかげです。
ありがとうございます。

この春から売場塾は、VMDインストラクターの上の資格、シニアVMDインストラクターを発足させました。
ワンランク上を目指す方のための資格です。
VMD基本コースのVMD基本講座を受講された方はVMDインストラクター資格にトライアルしていただき、最低下記の3つの業務ができるように教授しています。
それは、下記です。

  • 店舗診断
  • 現場教育
  • 集合教育

この3つは、VMD担当者にとって大切なもので、チェーン店や得意先に対して教育したり提案したりする仕事になります。
VMDインストラクターとして起業した場合は、サービスメニューに入れたい御三家です。

さて、シニアVMDインストラクターになったら何ができるか。
それは下記VMD指導コースを見れば一目瞭然です。

●VMD指導コース

  • VMD教育指導講座で、自分オリジナルの教育カリキュラムをつくることができる。
  • ディスプレイ指導講座でディスプレイ指導や社内デコレーターを教育することができる。
  • POP指導講座で、POPのルールブックをつくることができる。

と各講座の目的が明確になっています。

シニアVMDインストラクターになったら、VMDインストラクター以上に具体的に深くVMD指導ができるということです。
よりVMDプロを目指す人に必須の資格です。

さて、シニアVMDインストラクターになると、さらに特典があります。
それは、商空間スタイリストの認定講師になれるということです。

●商空間スタイリスト講師養成講座

この講座はオーバルリンクで人気のショップスタッフ向き法人講座で、カリキュラムは、3科目9講座になっています。1講座1.5時間~2時間です。現場のVMD作業に特化しているので、販売スタッフは学んで即使えるようになっています。MDP、つまりディスプレイを主体とした研修なので、時間の6割から7割はディスプレイ実習です。楽しく学べる研修として人気です。
これがそっくり認定講師は活用できるということです。教科書の支給はもちろん、ワークショップレシピも提供するので、自宅や駅近くでVMD教室を開業したり、法人研修をすることができます。

新しくなった売場塾の新制度。
売場塾卒業生の方はもちろん、これからVMDを本格的に習いたい人もぜひ活用してください。
詳しくは、説明会や資料請求をしてみてください。
お待ちしております。

●売場塾&VMDインストラクター説明会

●売場塾資料請求

VMDを知れば、家の中もきれいになる


VMDを知るということは、空間そのものをデザインするというノウハウを得ることになります。
例えば、陳列を覚えると、食器棚やワードローブの整理ができるだけでなく、見やすくわかりやすくモノを置くことができます。
展示を覚えると、出窓やキッチンカウンターの商品を店頭のディスプレイのように飾ることができます。クリスマスやハロウインの飾りつけもバッチリ美しく飾ることができます。
テーブルのコーディネートもそう。友達との家カフェでも、喫茶店で飲んでいるようなテーブルコーデにすることができます。

VMDを身に着けるとどうして家の中がきれいになるのか、下記にまとめました。

●家具選びは什器を選ぶのと同じ
VMD担当は、ショップの什器を選ぶ時、店内のテイストに合わせます。
モダンな雑貨を扱っている店なら、モダンで都会的なテイストのする什器を選びますし、かわいい婦人服を扱っているお店なら、ガーリーでロマンチックなテイストの什器を選びます。
それと同じ感覚で、居間なら居間の、寝室なら寝室のテイストに合わせて家具を選べばよいのです。
例えば、私の家の居間はシンプルなテイストをモットーしているので、色は白、木目はメイプル、メタルならシルバーかブラック、などを条件にして、家具や家電品を選んでいます。

●食器棚やワードローブの整理は、IPと同じ
食器棚やワードローブの整理は、IPをするのと同じです。
モノを置くのに、色、サイズ、素材、アイテムなどを区分けして置くようにできます。
例えば、シャツをカジュアル、フォーマル、その中間・・・と分けて引き出しに入れ、シャツの型崩れがしないようにフォールデッド幅を合わせて互い違いに置きます。
食器棚に関しては、コーヒー茶碗を置くにしても、ヨーロッパ調と和風の棚に分け、モダン、ナチュラル、ポップなとのテイスト別に分けて置きます。
パイプにハンガーを通すときでも、高級なジャケットは5cm間隔で吊るすようにし、パーカーやデニムシャツなどカジュアルなものは3cm間隔で吊るすなど、ある程度、定量を決めて置くとよいです。

●パントリーの整理は、フェイシングやくくりを応用する
食材や化粧品などを収納するラックやキャビネットは、フェイシングやハーモニゼーションを応用するとよいです。
ハーブティや風邪薬を棚に置くときにフェイスを整え、くくりを付けると、どこになにがあるのかすぐにわかります。
基本はフェイスをまっすぐ目線に向けることです。するとラベルがよく見え、何の薬かすぐにわかります。薬も、目、鼻、口などと部位別にくくって置けば、家族にわかりやすくなります。

●テーブルプレゼンテーションで、食卓を彩ることができる
テーブルコーディネートを難しく考えず、にきれいに作ることができます。
プロップのマテリアルが、ランチョンマットに変わったと思えばよいのです。
ランチョンマットはひとつではなく複数枚を用意してレイヤードやドレープなどを駆使します。その際それに載せる食器はランチョンマットのテイストに合わせるとキレイです。
テーブルプレゼンテーションをつくる感覚で行えばうまくいきます。

●出窓やキッチンに魅力的なディスプレイをつくることができる

出窓やキッチンに、季節の到来を感じるディスプレイを作るのは、PPを制作することとなんら変わりません。タイト、ネガティブスペース、そしてトライアングルなど、MDPのディスプレイ構成を使えば、キレイで美しいディスプレイになるでしょう。
オブジェやオーナメントの選び方もほとんどPPと変わらないでしょう。
季節のテーマを決めて、それに沿ったプロップスを飾り付け、色も2.3色に絞ると魅力的なディスプレイになり、来客も微笑みます。

●キッチン壁面や書棚はオーケストレーションと同じ
キッチンの壁にフライパンやレードルを吊るしたりして、見せる壁にすることができます。
コーヒーが好きな人なら、サーバー、ドリッパー、ミルやサイフォンなどーヒー器具を使い、カフェのカウンターバックのようにディスプレイすることができます。
書斎の書棚もそうです。
書棚をシンメトリーにキャッピングして、背表紙の色別に分けて置いたり、棚に植物などのインサートオブジェを置いたりすれば、無印BOOKのような壁面にすることができます。

いかがですか、VMDを知っていると家の中も片付き、きれいになります。

店舗視察の仕方

普段、皆さんは新しい商業施設や店舗を見に行きますよね。
その時、どのようにお店を見ればよいのかについてお話します。

それには二つあり、

  1. フレームワーキング型店舗視察
  2. テーマハンティング型店舗視察
  3. 1と2の併用

があります。

順を追って説明します。

1.フレームワーキング型店舗視察

これは、買い物客目線でお店を視察し、買い物客目線で考えること。
そして売場を見てフレームワーク用語(VMD用語)を想起することです。

★フレームワーキングとは

例えばこの間、品川駅の「FOOD & TIME ISETAN」リモデル店舗に視察に行きましたが、私の好きな売り場はビールとワインです。ここは買い物客目線になります。
実際に自分が客として買い物をする場合、他店と何が違い、何がメリットなのかについて考えるのです。
例えば、昨日は下記のようなことが分かりました。

○品揃え
商品は半分以上が伊勢丹オリジナル入荷の商品。したがって他にない品揃えがある。品川にはマルエツがあるがナショナル商品と伊勢丹商品と分けて買う客が多そう。店頭FKUは減ったので、見た目のボリュームは以前の半分だが個性的な品ぞろえとリーズナブルな価格なので独身女性にも買いやすく、旅行者にもいい。
特に、書籍やアロマ、バス用品などを入口に入れて、食べて美しくなる、健やかになるなどいうテーマ売場を自然に設けたこと。これらがリレーショナルにオープンな形で続いていること。

○体験型店舗
その場で試飲試食、店員との触れ合いばかりか人と出会ったりその場にいておしゃべりなども弾むので、居心地のいいスーパーになっているということ。よくあるSCのフードコートのようになっていないこと。
ところどころでイベントをしているので、場を盛り上げたり楽しめること。ヌーボーの試飲、外国牛のハンバーガーなど、エンドを利用していろいろなイベントをしていること。
クラフトビールのバーはアメリカクラフトビールが圧巻でその場で食事をすることもできる。

こんな感じです。
もちろん、FOOD & TIME ISETAのフロアはくまなくざっと歩きますが、気になる売り場、好きな売場は長くいて、それ以外はサッと見ます。

さて、次は腰を落ち着けてどこかで、ためになったフレームワーク用語をメモします。
昨日は下記のようにメモしました。
ショップデザイン、見通し、MD、分類サイン、体験、照明、インテリアディスプレイ、フェイシング、くくり、導線、フォーカルポイント・・・。

この用語ごとに写真を撮るといいです。
文字より写真の方がモノを言います。
気を付けるのはカシャカシャ撮らないことです。
ここでは6枚くらいしか撮りませんでしたが、それで十分です。

フレームワーク用語と写真を紐づけると記録すると、復習にもなり、事例として勉強や研修もできます。

2.テーマハンティング型店舗視察

私は毎年アメリカ視察に行っていますが、こちらはほとんどテーマハンティング型視察です。毎回定点観測に行っているので、同じ商業施設を見ることが多いです。そこで、下記のように売場を見て写真を撮るテーマを決めています。
例えば昨年は下記でした。

○撮影テーマ

  • GP ・・・とくにメーカーのもの 特別売場のもの
  • マグネット売場 ・・・研究用
  • VP,PP,IPが一直線で見えるもの。VPテーマを反映している売り場
  • モザイク陳列
  • コンセントレーション
  • 核バリエーションスタイル売場
  • AP 
  • GP 
  • ツインシンメトリー
  • コントラスト配色

こんな感じです。
これは日ごろ事例を探したり、深く研究したい分野なので、どんな施設でも勤めてこの売場を探しています。
とはいえ、探偵のようにしらみつぶしにフロアを回ることはしません。
マグネット売場はMacysに多いですし、コントラスト配色はアントロポロジーに多そうだとか見当が付くので、だいたい見て回るルートは決めています。

施設ではなくお店の場合では、下記のようにテーマを決めて見学に行きます。

  • ウイリアムソノマ →テーブルプレゼンテーションとビルボードを見る
  • ブルーミングデール →ブランドコーナーの世界観の要素を見る
  • ウオールグリーン →衣食住密接のリレーションを見る

このようにある程度テーマを決めないと、時間の無駄が多いことに留意しましょう。

1と2を話してきましたが、店舗視察に慣れてきたら、3に移行するといいです。つまり、テーマを持ちながらフレームワーキングするということです。
3が私の日常の視察スタイルです。

さて、このフレームワーキング、インスタグラムでは、こちらでトレーニングできます。

●VMDインストラクター協会インスタグラム

IDはshop_space_stylistです。
スマホでトレーニングてきます。
美しいアメリカのディスプレイを見ながらVMDを鍛えてください。

月刊メルマガ200号になりました


2004年から続いている、オーバルリンクの月刊メルマガ「売場のブランディング」が今月で200号になりました。
読者の皆様、ありがとうございます。

200という区切り、よいですね。
何かを続けるという言葉いいものです。
オーバルリンクもVMDの事業を続けて来年度、なんと15周年になるんです。
2003年7月にVMD専門の会社として創業して以来、今年の7月で15年目になるんです。

続けるっていいですね。~
昨年は、売場塾というVMDの学校を続けて50期になり、生徒はのべ600名になり、VMDインストラクター資格取得者は500名になりました。
数字でひとつの区切りをつけるというのは、一里塚みたいで達成感があります。
これからも、オーバルリンクは「生活者と企業を快場で結ぶ」会社として、社会に貢献したいと思います。

さて、メルマガの第200号は、「APで商品をわかりやすく展示する」です。
あなたは、タイヤ店からVMDコンサルの依頼があったら、タイヤのディスプレイ、どのようにアドバイスしますか。
または、デジカメ売場やネズミ捕り(レーダー)探知機売場のディスプレイは、どうやってアドバイスしたらよいでしょう。
こんなとき、AP(アーチクル・プレゼンテーション)という手法を知れば、誰にでもわかるディスプレイがつくれるようになります。

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VMDのディスプレイ、PPの勘違い

 

MDPの基本、VP,PP,IP。
セミナーを聴いてわかったつもりでも、PPを間違って解釈している人多いです。

どんな間違いなのか、下記に列記してみます。

  1. ポスターやビルボードをPPと勘違いしている
  2. サンプルをPPと勘違いしている
  3. インテリアディスプレイをPPと勘違いしている
  4. タイト陳列をPPと勘違いしている
  5. AP(アーティクルプレゼンテーション)をPPと勘違いしている
  6. キャンペーン告知展示をPPと勘違いしている

などです。
ひとつひとつ解説していきます。

1.ポスターやビルボードをPPと勘違いしている

例えば、ユニクロ店内の壁面上部の大きなポスターをPPと思っている人多いです。
あれはただのPOPです。
PPは商品が展示していないといけません。

同じように、ドラッグストアの雪肌精のガッキーのポスターはPPじゃないです。

2.サンプルをPPと勘違いしている

洋菓子店のガラスケースに入っているお菓子のサンプル。
ちょこんとお菓子箱の上に載っているサンプルはPPじゃないんです。
お菓子は小包装のため、生身のお菓子が見えません。
そのため、サンプルというお菓子の模型を、箱の上に置いています。
これをPPと勘違いしている人多いです。
同様に、雑貨店で陳列のフェイスの前に置かれているサンプルもPPではありません。

3.インテリアディスプレイをPPと勘違いしている

インテリアディスプレイは、お店の装飾品です。
例えば、レストランに花や壷が壁の棚に飾られていますよね。
同じように、物販店でも棚の上に装飾品が飾られているケースがあります。
これをPPと勘違いする人多いです。
これは単なる飾りです。
PPは商品が伴わなくてはいけません。

このインテリアディスプレイ、実は曲者で、装飾品の中にちょこんと商品が入っている場合があります。
例えば、フルーツビール売場の什器最上段に、りんごやパインなどを盛り付けたボールがあり、その中にフルーツビールのびんが1本刺さっている場合。

これをPPというのでしょうか。
残念ながらこれはインテリアディスプレイです。

PPは商品自体が目だっていなくてはならず、最低、商品ラベルやデザインがお客様に認知されなくてはいけません。
この場合、ビールの瓶は商品ですがオブジェのような役割をしているので、PPじゃないんです。

このような、商品を少し混ぜただけのインテリアディスプレイはいたるところで見受けられます。
キッチン212の壁の上、R・1/Fのカウンターの背後など、商業施設で見かけることは多いです。

インテリアディスプレイは、ディスプレイをショップデザインの一環として配置しているため、MDP(マーチャンダイズプレゼンテーション)としてではなく、SD(ショップデザイン)の役割を担っています。

特に小さく細かい商品は、PPとして展示しても遠目からわかりにくいため、プロップスと混ぜて作るケースが多いです。
商品展示を確信犯的にPPとしてではなく、インテリアディスプレイとしてつくっているケースが多いことに留意しましょう。

4.タイト陳列をPPと勘違いしている

バッグや財布など、タイトに商品を寄せて陳列している売場は多いです。
これをPPと勘違いしている人多いです。

特にラックの最上段に置いてあるバッグをPPと勘違いしている人がいるんですが、これもIPなんですね。
PP的なIPといえましょう。

5.AP(アーティクルプレゼンテーション)をPPと勘違いしている

アーティクルプレゼンテーションとは、商品と展示台とPOPが一体化されたディスプレイのことで、デジカメ売場や化粧品売場などたくさんあります。

デジカメは、展示台にモックや実機が置かれていて、そこにPOPがあって商品を詳しく説明しています。

化粧品は、メイベリン売場のように、リップをたくさん展示台に指して、その下にPOPを置いて商品を説明し、その上にモデルのポスターを置いてブランドイメージを醸し出しています。

これらはPPではありません。IPです。
化粧品や家電のような、商品説明が必要な難しい商品は、AP方式で陳列されているんです。
靴でも説明が必要な機能靴なら、AP方式で置かれています。
展示の様に見えますが、IPと心得ましょう。

6.キャンペーン告知展示をPPと勘違いしている

試供品やノベルティを伴うキャンペーン告知は、棚の上で行われることが多いです。
例えば、2,000円以上買えばトートーバッグがもらえるとか、キーホルダーがおまけでついているとか、そんなキャンペーンがあるとします。
その告知は、POPとノベルティと装飾品とで、棚の上に大きく作られています。

これらはPPではありません。
ただのノベルティ告知ディスプレイです。

・・・と、ここまで書いてきましたが、短時間のVMDセミナーでPPというものは、さらっとわかっても、深く会得するというのは難しいです。
物事は、自分で見て知って体験して、深く知るようになるもの。
社内社外でいろんなケーススタディを知って知見を蓄積していけば、半年経ってPPとはどんなものか本当に理解できるでしょう。

最近はこんなことをしています。
セミナー会場近くに専門店があったら、生徒と見に行きます。
実際に売場に行ってあれがPPだ、これはIPだと、現場で教えています。

MUJIやアフタヌーンティーなどのチェーン店は、PPがわかりやすいので見学に利用するといいです。
その後、ユニクロに行き、あれはPPでなくてただのポスター、プラザに行き、あれはPPでなくてただのPOP・・・と説明していきます。
すると、生徒はだんだんわかってきます。

私が使うスライドやイラストは、IPやPPのわかりやすい売場が多いので、それで生徒はわかったつもりになっていますが、いざ商業施設に行ってみるとPPか何かわからないディスプレイは無数にあります。

だから、実際にみんなで売場見学に行って、ディスプレイがどうなっているのか、論じるのもいいです。
「百聞は一見に如かず」というわけです。

正しいVMD用語を知ることは、VMDを正しく他の方に伝えるのに役立ちます。
間違っていると、間違ったまま伝わります。
VMD用語、きちっと理解して人に伝えましょう。

Do It Yourself VMD

今日は、Do It Yourself VMD
VMDについて話します。

店舗のウインドウやテーブルなどの主要ディスプレイは、四季折々に変化し、通行人や来店者を楽しませてくれます。

このディスプレイの制作について外部のスペシャリストに毎度依頼すると、コストがかかってしまう場合があります。

そのため、社内のVMD担当自らがディスプレイをプランし、デザインし、造作し、インスタするという方法があります。
これがDo It Yourself VMDです。

売場塾では、多くの企業のVMD担当者が来校していますが、Do It Yourself VMDを遂行する人もいます。

これは自らが

・プランナー
・デザイナー
・クリエイター
・インスタレーター

を担うということです。

これら各々の専門家に依頼せずに、完璧ではないけれど、来店客に違和感のない水準で
ディスプレイを制作しています。

具体的なDo It Yourself VMDの手順を見ていきましょう。

●プランニング
MDPシート、いわゆるディスプレイ指示書を書くということです。
テーマを決め、ディスプレイ用品を決め、ディスプレイの構成を考えます。
図案はスケッチ程度でよく、社内稟議やクライアント提出の場合は、フェルトペンで清書して色を塗るくらいはしたほうがいいでしょう。
あとは、ディスプレイ用品調達表も書けるといいです。
これはディスプレイに使用するプロップスや陳列用品、展示用品をどこで調達するかを表にしたものです。
調達先の店名、用品のサイズと価格、カタログならページと品番も明記します。

●デザイン
これはグラフィックデザインを指します。
多くのDo It Yourself VMDerは、イラストレーターとフォトショップを駆使してグラフィックデザインを描きます。
デザインの対象物は、POPとプロップスです。
大きいPOPはパラペットや腰巻、タペストリーなどの媒体になりますので、ディスプレイの世界観を醸し出すツールになります。
また、平面デザインを立体的に組み立ててオブジェにすることもありますので、基本はグラフィックデザインができることが第一になります。
企業本部のVMD担当にグラフィックデザイナーを起用している理由はここにあります。

●クリエイト
金属加工、木工彫刻、陶磁器制作などは専門家にゆだねられますが、それ以外のやさしい素材(紙など)を使って、DIY器具を用いてディスプレイを造作します。
DIY器具で重宝できるのがグルーガンで、ディスプレイ用品の接合と固定に使います。
その他ガンタッカー、はと目プレス、プライヤーなど日曜大工で使う程度のDIY器具があれば十分です。
プロップスや展示用品は、装飾品を専門のディスプレイ店で購入することがありますが、コモディティ品と言って、雑貨店で市販されているものを使用することも多いです。
また食品店などは商品パッケージそのものをプロップスに加工して使うこともあります。

●インスタレーション
ウインドウやテーブルに、ディスプレイをセッティングするというものです。
クリエイトされたディスプレイ用品をウインドウやテーブルという空間にアレンジしていきます。
商品を魅力的に見せるためのフェイスを調整し、テーマやキーカラーがわかるように作っていきます。
ディスプレイに高さをつけるためのライザーの組み方も事前チェックするとよいでしょう。

プランニング、デザイン、クリエイト、インスタレーション。
さて、この中で一番持つとオトクな専門性は何でしょう。
それは、デザインです。
グラフィックデザインができれば、万能なVMDに近づきます。

プランニングは日々のビジネスで養われています。
パワポでプレゼンするとか、エクセルで表をつくるとか。
あなたが普通のビジネスマン、ビジネスウーマンでしたら、プランニング、つまりディスプレイの指示書を書くのは難しくないはずです。

クリエイトもそうですね。
これは小学高の図工、中学・高校の美術・技術などを覚えていればなんとかなります。
あとは経験を積んでいけば技能を鍛えられます。

インスタレーションに関しては売場塾でばっちり教えています。
または銀座のディスプレイセミナーでコツがわかります。(^^)
ディスプレイの本を見てもよいですね。

とこが、デザイン、つまりグラフィックデザインだけは感性の仕事。
センスと美術的感覚が必要なんです。
これは、美大を出たり、制作会社で仕込まれた方が強いです。

だから、Do It Yourself VMDをする場合、完成度の差が出てくるのはデザイン。
VMDとして独立してクライアントのティスプレイを作ろうとする方は、この技術をなんとか取り込まなくてはいけません。
独立起業する人はなるべく自分でデザインできるようにするにするのがベストでしょう。
(ただ、独立してセミナー講師のみやりたいという人は必要ないです)

このように、Do It Yourself VMDを推進したい方は、なるべくこの4つのスキルを取り込むといいです。
組織の場合は、商品部や販促部などのデザイナーをチームに入れるといいでしょう。

Do It Yourself VMDを駆使して低コストですばらしいMDPをつくっていきましょう。

明けましておめでとうございます

明けましておめでとうございます。

今年もよろしくお願いします。

 

オーバルリンクは1月6日から営業いたします。

新春の売場塾の日程は下記です。

 

1/21(土)から

 

 

1/10(火)から

 

 

1/30(月)