マグネットゾーン →マグネット売場 →マグネットポイント

マグネットとは、磁石のことで文字通り、
お客様を引き付ける空間のことをいいます。
お客様を引きつける空間とは、売場やゾーンのことです。
マグネットゾーン →マグネット売場 →マグネットポイント
という順番で解釈するとよいです。

マグネットゾーンは、フロアのゾーンの中で
お客様を引き付けるゾーンのことです。

例えば、家電店のフロアでお客様を引き付けるゾーンというと、
ケータイ電話ゾーン、パソコンゾーン、調理家電ゾーンと
いうような感じです。

マグネット売場はそれよりも小さい売場単位のもので、
調理家電ゾーンだったらコーヒー器具売場、
ケータイ電話ゾーンならiPhone売場のような感じになります。

マグネットポイントとは、目を止める棚を指します。
例えば先ほどのコーヒー器具売場なら、カラフルなパッケージで
目を引くネスレの棚とか、
掃除機売場ならダイソンの棚とかになります。
それらは人気商品または統一デザインされたきれいなPOP等で
目立っていることでしょう。

マグネッポイントについては、フォーカルポイントと
同義語ととらえてかまいません。
ある一点に目線が集中するという点では
フォーカルポイントと同じです。

ただ気を付けなくてはいけないのが、
ガラスケースの中の一点の目立つディスプレイも
フォーカルポイントといいます。
フォーカルポイントは
マグネットポイントより小さい空間も
指すということです。

マグネットゾーン →マグネット売場 →マグネットポイント
ばっちり覚えて単調なフロアレイアウト、
単調な売場からおさらばしましょう。(^^)

素材のrichnessの話

richnessとは高品質、上品、高貴というような意味です。
つまりディスプレイ用品の素材感ですね。

店内にあるディスプレイ用品は、陳列用品、展示用品、
装飾品、POPと多岐に渡りますが、
素材に難があるケースが多いです。

特にPOPです。
POPは紙にたやすく印刷出ますが、
そのままセロテープで棚に貼る人が多いです。
せめてPOSレールかPOPスタンド使ってほしいです。
でないと、それこそrichnessが損なわれます。

POPがくたんくたん、ペロンペロンのケースが多いです。
高級バッグ店や雑貨店でもこのような光景を目の当たりにします。
光る金メッキのPOPスタンドを利用するか、最低アクリルスタンドは
ほしいです。

ライザー、テーブルクロス、ガーランドのようなプロップに至ると
けっこう100円ショップで買われている方多いですが、気を付けないと
お客様に見透かされてしまいます。
商品の質感はいいのに、その近くにあるプロップが貧弱だと
バランス悪いです。

ガーランドなら東京堂あたり、
テーブルクロスならZARA HOMEでしょうか。
ダイソーが悪いということはないのですが、お店のグレードに
プロップを合わせることが必要です。

什器であるラックやテーブルのrichnessが悪かったときは
壁紙やシートでカバーするといいです。
木目やスタッコ柄のシートがたくさん出ています。
それらを什器に貼ればいいのです。
すると質感が出ます。

ライザーもそうですね。
予算がない時はダイソーのを使用していますが
塩ビに近い素材なので少しrichnessが足りない感じします。

せめて、MUJIのアクリルライザーを使うと厚みや透明感が増して
richnessが増えます。

ディスプレイ用品、なんでもかんでも100円ショップで買わないように
気を付けてくださいね。
商品がリッチでもその周りのディスプレイ用品の質感がないと
売場の上質感は低下します。

長体・マージンなし

今日は、長体・マージンなし の話をします。
この恐ろしい話は何かというと、POPのことなんです。

あなたの近くのお店に行くと、ありますよ~。
「長体・マージンなし」のPOPが・・・。
あらあら!!

さて、単語の解説をしましょう。

長体とは、文字の形のことです。
長体とは、タテに細長い文字。
横体とは、ヨコに細長い文字。
正体とは、真四角の文字です。

いまあなたが見ているこのブログの文字は
正体です。

マージンとは、余白のこと。
POPの中の白い部分です。
特にPOPの四隅のふちのところの余白をマージンといいます。

お店のPOPを見ると、長体・マージンなし が
とても多い店があります。

特に商店街の店に多いですね。
または量販店の店内か。

POPを見てください。
縁が全くなくて、POPの四隅ぎりぎりまで
文字が書かれています。。。

そして文字は目いっぱい長体に!!
しかも、お店の屋号まで、長体!!

靴店にいくと、有名メーカーのスニーカーまでもが
「長体・マージンなし」なんてことも。
あれあれ、有名なブランドロゴもだらーーんと
長体かかっていますよ。

欧米の高級ブランドや確固としたVMDポリシーのある
ブランドの売場はそんなことにはなっていません。
それは、POPもディスプレイの一部という概念が
あるからです。

ちゃんとしたところは、
POPのトーンアンドマナーまでに気を抜かないんです。
ハーレーダビッドソンの店などはPOPの管理ものすごく
厳しいみたいですね。

あなたのお店のPOPを見てみましょう。
「長体・マージンなし」になっていませんか。

だとしたら、ブランドが瓦解する前に
正体、マージンあり でばっちりPOPを
作り直してくださいね。(^^)

期待しております。

PPとインテリアディスプレイ

PPとインテリアディスプレイの違いについてお話します。

PPとはポイントプレゼンテーションのことで、お客様を回遊させる
ディスプレイ、ということは以前お話ししました。

PPの効果として、
●遠くから目立ち、お客様の関心を引く
●何が置いてある売場かわかり、売場のサインとなる
●テーマ性があり、旬の情報を教えてくれる
●展示構成になっており、ディスプレイそのものか楽しめる
などがあり、多くのアパレル・雑貨店では
壁面1.7m上のPP固定棚に設置しています。

PPの目的は何と言っても、遠くのお客様をPPのある売場に
誘客することなので、その時、その対象客に興味を引いてもらえる
テーマで商品を展示しなければいけません。

衣料品店の場合は、52週MDという流れに沿って、
服という大きな商品をトルソーやマネキンに着せることができるので、
店内の遠くお客をPPに引きつけることができます。

ところが、服飾雑貨やインテリア雑貨、玩具、文具などは
商品が服ほど大きくありません。
そのままPPとして単品展示しても
遠くからは認識できにくいので、効果は服ほど期待できません。

そこで下記の様な、いくつかの特殊なPPを施しています。

①同品番商品を集合展示するマスディスプレイ

例えば、ジャムをたくさん積んでピラミッド型とし、
全体造形の妙で顧客を魅了する
cf.ディーンアンドデルーカやABCストア

②ビルボードディスプレイ

大きなPOPに商品写真を大きく引き伸ばして展示し、
そこに実物商品も展示する
cf.無印良品、ユニクロ

③サインディスプレイ

マスディスプレイほどではないが、ある程度の大きさの
商品を多角的に置くことにより、「何売場」かわかるようにする。
つまりサインの代わりになる
cf.ディズニーランド、キッチン21

④プロップスディスプレイ

商品が目立つのは二の次で、プロップスをメインに据えディスプレイ。
例えば、メガネは小さいので、ガラス花瓶にたくさんの花を活けて
そこにメガネを添える。
cf.丸井、大丸

この中で、②ビルボードディスプレイと③サインディスプレイは
本来あるべきPPの効果が期待できますが、①マスディスプレイと
④プロップスディスプレイは、本来のPPの役割を離れ、
インテリアデザインとしての役割に終始します。
つまり、遠くのお客様をPPでもって引きつけるというよりも、
商品をインテリアの一部とし売場の世界観を補完するという
役割です。

PP目的を、MDテーマ告知型PPとするか、インテリアディスプレイ
型PPとするかの違いがあるのです。

よく、PPと称して小さな商品の集積を壁面上で行う例があり、
トライアングル構成またはリピテーション構成にていかにも
ディスプレイしているというシーンを見受けます。

ただそれは、ディスプレイの輪郭の造形がよいだけで、
「どんな特徴がある商品があるのか」
「どんな生活提案をしてくれるのか」という
MDテーマ告知型PPとしてはまったくプレゼンされていません。
それは、インテリアディスプレイと言うのがふさわしいでしょう。

こうしたインテリアディスプレイは、いい意味では
VP→PP→IPという顧客行動操作としてのPPというよりも、
ショップデザインのPPとしての役割を担っていることになります。

ただ、VMD担当が、MD告知型PPとしてつくるのか、インテリアディスプレイ
型PPとしてつくるのか意識する必要はあります。

ホテルやレストランで行っているディスプレイは、インテリアディスプレイです。
これはディスプレイを空間の一要素として設計段階からそのスペースを
確保し、担当デコレーターまたはスタイリストが季節によって装飾を施すものです。
食事のサンプルやワインボトルなどもいっしょにディスプレイする場合は、
PPと言えますが、ほぼ装飾物としてのパートを成しています。
インテリアディスプレイ型PPはこのようなものなのです。

一方、ビルボードディスプレイは列記としたPPで、
遠くのお客様がビルボードを眺めて興味関心を抱き、近くに来て実物を
確認するという、PPの必勝パターンであると言えます。
これぞPPの本領発揮でしょう。

ビルボードは、商品を引き延ばして拡大するだけでなく、
商品特徴や使い方、効果・効能を文章や生活シーンの写真
という利器でお客様に伝えることができるのです。
そういう意味では、MUJIの店内ビルボードはよく考えられて
つくられています。

片や、キッチン21やディズニーランド、都内百貨店の雑貨部門の
PPはインテリアディスプレイに近いでしょう。
でも、それはそれで、ショップ空間の世界観を補佐している
役割を担っているからいいのです。
問題は、VMD担当者がそれを意識しているかどうかです。

わかりましたでしょうか。PPとインテリアディスプレイの違い。
棚の上にトライアングル構成のディスプレイをつくっても、
それが何の目的でつくるのかまずは決めないと、
PP、インテリアディスプレイ、
どちらにもならないので、気をつけましょう。

アメリカVMD用語辞典

今日は日本になくてアメリカにある
VMD用語を紹介します。

●Environmental display エンバイロメンタルディスプレイ
直訳すると環境ディスプレイ。
ショップの床・壁・天井のデザイン、
プランタや額などのインテリアディスプレイも入ります。
もちろん照明のデザインも。

●ensemble display アンサンブルディスプレイ
コーディネートディスプレイのこと。
帽子だけのディスプレイだとunit displayといいますが
帽子とドレスと旅行鞄などを組み合わせた
ディスプレイをいいます。

●institutional theme インスティチューショナルテーマ
ディスプレイテーマの一種。
直訳すると企業テーマとか社会テーマになる。
例えば、ロレアルがウインドウで、女性のための社会的地位を、
みたいなイメージディスプレイをする場合をいいます。
ときどき銀座四丁目の和光でもやっていますね。

●creative theme クリエイティブテーマ
読んで字の如し。
日本の百貨店では伊勢丹新宿がよくやっています。
NYでは当たり前にやっています。
例えば、幻想的な海の中をマーメイドのように泳いでいる
婦人服マネキン、みたいな幻想的なディスプレイを指します。

●trimmer トリマー
これ、デコレーターのことなんです。
ペットの理容師ではないので注意。

●guidline ガイドライン
マニュアルのことです。
欧米では、VMDマニュアルのことを、VMD Guideline
といいます。

今日はここまでです。
VMD英会話でした。

デザインの話

デザインとはなんでしょう。

デザインとは、意匠とか図案のことです。
VMDでいうデザインとは、ショップデザイン、空間デザイン、
POPデザイン、什器デザイン、ユニフォームデザイン、
ショッピングバッグデザイン、パッケージデザイン、DMデザイン・・・
もうキリがありません。
VMDの世界では、目に見えるものがすべてデザインなんです。

デザインがないと人間は生きられるか、ということですが、
生きられます。

衣食住を考えてみましょう。
家のデザイン、着るもの、食べるもの・・・。

家に関しては、最低、雨風しのげて暖かく涼しければ
デザインなくても生きられます。

着るものに関しては、アソコが隠れていて、
温かければ、デザインなくても生きられます。

食に関しては、食べたり飲んだりできれば、
器のデザインはどうでもいいです。

でも、それだけでは、生活がなんか物足りない。
楽しくない。
そこでデザインの登場です。

コップに関していいましょう。
水さえ飲めれば、コップの形はどうでもいいんですが、
デザインがあると、何かが違います。

それは楽しさだったり、ステイタスだったり、
個性だったり、機能だったりします。

コップに、
水玉が入っている →楽しい
金色でできている →ステイタス
富士山の形をしている →個性
手のひらに持ちやすく、こぼれにくい →機能

だから、水を飲むにしても便利で楽しいです。

さて、VMDは空間のデザインを考える技術です。
同じように、空間のデザインを考えてみましょう。

物が売れれば、デザインはどうでもいい・・・と
考える方は、商品を裸で、体育館か空き地で売ればいいでしょう。

買う方も、物があればどこで買ってもいい・・・と考える方は
インターネットで買えばいいかもしれません。

しかし、売場をデザインするということは、
そこに買い物に来る方に
デザインを提供するということになります。

お店というハコのデザイン、つまり床・壁・天井・什器・照明。
商品というデザイン、つまりパッケージデザイン、ショッピングバッグ、ラッピング。
ディスプレイというデザイン、つまり陳列や展示の仕方。
POPというデザイン、サインというデザイン、
そして店舗スタッフというデザインです。

ハコのデザインがいらなければ、貸し会議室でも売れるでしょう。
でもハコのデザインがあれば、お客様はその空間に入っただけで楽しくなります。
商品というデザインがいらなければ、商品を新聞紙で包み、
輪ゴムで留めてお客様にお渡しすればいいでしょう。

ディスプレイというデザインがいらなければ、
お客様が「ほしい」と言ったら
店の奥から出して来ればいいです。
あるいは、床に新聞を敷いてその上に商品を置けばいいです。

POPのデザインいらなければ、置かなくてもいいでしよう。
ただ、プライスシールを商品に貼ればいいです。
サインデザインがいらなければ、チラシの裏に屋号を書いて
表に貼っとけばいいです。

いかがですか。
売場にデザインというものがなければ、お客様は楽しくありません。
あの、ワクワクドキドキもないんです。

空間でモノを売ろうという人はデザインが必要だと
いうことがわかりましたでしょうか。
それもいろいろなデザインが。

VMDの担当の皆さん、がんばって空間のデザインを
つくって、お客様を楽しませていきましょう~。(^^)

売場づくりは2段階で提案しよう

VMDインストラクターの皆さんは、クライアントから
売場づくりに困っている、という相談を受けて日夜努力していると思います。

そして、売場づくりのさまざまな提案をしていると思います。
この売場づくりの提案には2段階あるって知っていますか。

第一段階は、「売場の今あるべき姿」です。
第二段階は、「売場のこれからの姿」です。

「売場づくりを提案したほしい」のクライアントの要求に対して
第一段階と第二段階を混同してはいけません。
混同すると、結果があやふやになってしまい、仕事のグレードも
下がるので注意します。
要は、第一段階と第二段階を混同して進行してしまい、
中途半端な売場づくりをしないでほしいです。

第一段階の「売場の今あるべき姿」とは、店舗診断による
売場の改善にほかなりません。
これは、今あるマイナスの売場を0に戻すということです。
つまり「正しい売場に原状回復させる」ということです。
これが本来の店舗診断の狙いです。

店舗診断は、今の売場の現状を見て、どこが悪いかを判断し
処方箋を打ちます。
それは風邪をひいている患者に風邪薬を処方するようなものです。
「暖かくして寝て下さいね」と進言するようなものです。

売場は第一段階の「売場の今あるべき姿」にリバイスという手法を使って
1日で、あるべき正しい売場に現状復帰させます。
これがまず、VMDインストラクターのやるべきことです。
このリバイス、ほとんどコストを掛けずにやるのです。
せいぜい買って、ディスプレイ用品です。

このリバイス、売場の病の重度によって変わります。
そうとうひどい売場だったら、劇的にリバイスで変わります。
ほんの数十分で劇的に変わるんです。

そして、売場を現状復帰したら、第二弾の「売場のこれからの姿」
に移行します。
この時、売場づくり作業はリバイスからリモデルに替わります。
つまり、コンセプトから売場を変えるというという意味です。
これは、かぜが直った患者にヨガやストレッチを教えて、さらに
筋肉質な体に変えるという、プラスの売場づくりです。

第一段階の「売場の今あるべき姿」が、売場を0に戻す作業だとしたら、
第二段階の「売場のこれからの姿」は、売場をプラスにする作業なんです。

つまり売場のライザップですね。(^^)

このリモデル、VMDインストラクターの提案力が必要です。
店舗診断と違い、クライアントの7つのポジショニングを振り返り、
どんな売場にしたらさらに集客できるか、どんな売場にしたら差別化ができ、
ブランドの個性ができるのか考えるのです。

第二段階の「売場のこれからの姿」を提案するには、経験と企画力が必要です。
VMDインストラクターの中でもこれができれば優秀です。
VMDインストラクターのスーパーサイヤ人ですね。(^^)

売場塾の卒業生には、スーパーサイヤ人、たくさんいますよ。
今日もどこかで売場づくりを考えているはずです。

VMDインストラクターの皆さん、売場提案の順序を間違えないでくださいね。
第一段階は、「売場の今あるべき姿」のコンサルです。。
第二段階は、「売場のこれからの姿」のプランニングです。

クライアントの「なんかおもしろい売場づくり提案して」という言葉を
鵜呑みにして、第二段階をいきなり提案しないでくださいね。
第一段階から行かないと、クライアントもVMDのなんたるかが分からないまま
進んでしまいます。

なのでサービス料金は、
第一段階は、「売場の今あるべき姿」のコンサルフィー、
つまり店舗診断フィー。
第二段階は、「売場のこれからの姿」のプランニング、
つまり企画立案料なんです。

今日は、売場づくりは2段階で提案しよう!!でした。

売場と売場のつながり、商品と商品のつながり

今日は、リレーションの話しをします。

ズバリ、
リレーションは、売場と売場のつながり、
モノとモノのつながりのことです。

売場と売場のつながりから説明します。
売場はMDグループというカタマリが連なったものです。
その連なりをお客様が買いやすくするのがリレーションです。

例えば、チーズ売場の横は何売場が来たらいいと思いますか?

チョコレート?ワイン?レシピ本?ビール?

そう、ワインですよね。
日本酒やビールではいけないです。
そのワインの横にホワイトデイのチョコレートが来てもいいかも。
そしてこの横はウイスキー。

こんな感じで、お客様に次いで買いをしやすく繋げていくんです。

次に商品と商品のつながりのことですが、
これは棚単位、ガラスケース内のククリ、
つまり棚割りの隣同士をどうするかということです。

例えば、スタバの物販の棚で、右の棚の上にタンブラーがありますよね。
その下の棚はマグが来ています。
これ、リレーションいいです。

タンブラーの下にハチミツやバッグが来るよりも、
この方がお客様に取って買いやすいです。

服屋さんの場合は、Tシャツの横にニットが来るよりも
シャツが来た方がいいでしょう。
オモチャ屋さんでは、ヌイグルミの横は
テレビゲームではなくて、フィギュアの方がいいでしょう。

関連ある商品と商品を繋げると、お客様にとって買いやすく
ついで買いも促進できます。

そして何よりも、店内滞在時間が長くなります。
売り場や商品がつながっているので、それだけお客様は歩いてくれて
店内時間を長く過ごすからです。

このように、
リレーションは、大きなリレーション、
小さなリレーション、いろいろあるので注意しましょう。(^-^)

最近の読者からのお便り

まず一つ目。「大学生なのですが、VMD担当になりたいです。
どうしたらいいですか」についてです。

新卒でいきなりVMD担当になることはありますよ。
例えば、ある有名アパレルでは新卒含めた多くの新人が
VMD担当になっています。
日本では、企業の販促部に入ってVMD担当になるパターンと、
VMD部という部署にいきなり入るパターンがあります。
前者は面接時に販促部所属を希望するしかありません。
アパレル以外は、VMD専門部署が少ないからです。
アパレルの場合は、VMD部があるのでそれを目指して
就職するのが近道です。
ただ、最初に販売職を経験しないとダメだったり、
ある程度VMDの経験がないとダメだったりします。
売場塾卒業生にも大学生いるんですが、アパレル以外は、
まずは販促部に入ってじっくり待つ人が多いかも。
中にはアパレルのいいところに入った人もいますよ。
その他には、マネキンメーカーや店舗施工会社に入るという手が
あります。
ここは、施工や展示会を通してウインドウDPしているので、
ディスプレイ制作が好きだったら、こちらに行くといいです。
その時、売場塾卒業した、といえばいいかも。(笑)

次は、「接客重視のジュエリー店やアパレルでは、
商品説明POPはいらないでしょうか」です。

接客重視の売場は、商品説明POPはあまりいらないでしょう。
ただ、VI(ビジュアルアイデンティティ)としてのロゴやマークの訴求は
POPで必要です。最低、商品名はないとダメですね。
接客重視の売場のPOPは説明よりも演出POPがよくつかわれます。
イメージ写真やモデルの写真をPOPにしたのがそうです。
ただ、接客でも人がたくさん押し寄せてくる催事などは、売場が
セルフ状態になるので、商品説明POPを置いた方がいいです。

次は、「お土産店にVMDアドバイスに行くと、ごちゃごちゃの売場があります。
店主に言うと、「いちげんさんが多いので、たくさんの種類置かないと売れない」
といわれます。どうアドバイスしたらいいですか」です。

お土産店でごちゃごちゃしている売場は「打ち出し商品」が
わからないですね。お客様に「この店の売り物は何かな」というのが
わからないということです。
よくあるのが、フェイス数が少なく種類が多いというやつです。
こうなると、お客様が商品を選択する理由がわからなくなるので、
やっぱり、理由を与えるために、同品番でフェイスを多くとり、
商品POPを大きく掲げたほうが「打ち出し商品」がわかります。

次は「売場塾の教科書は毎回更新していると聞きます。
教科書だけ新しいの買えますか」です。

これ、卒業生からよく聞かれるんですが、売場塾のテキスト
受講者以外に販売していないですよ。

ブランドガイドラインの話

今日はブランドガイドラインの作り方について、伝授します。
ブランドガイドラインとは、VMDマニュアルのことです。
これ、VMD用語なんです。

ブランドガイドラインの作り方の秘訣は、
ケーススタディの蓄積にあります。日頃のケーススタディが
蓄積されて初めてガイドラインができるんです。

大きなブランドでも、VMDの本をそのまま自分たちの
商品に置き換えてブランドガイドラインを作っているところが
ありますが、こんなことでは、
永久にブランドガイドラインはできないでしょう。

ブランドガイドラインは売場づくりの実用書なので、
VMDの本を参考に作ったところで役に立ちません。
単に本をコピペしているだけなので、
売場やブランドの諸所の事情にあっていません。

ブランドガイドラインは、
ズバリケーススタディの積み重ねなんです。
普段リバイスしている売場づくりのケーススタディを
整理整頓、理論化して作っていきます。

では売場づくりのケーススタディはどうやって蓄積、
整理していけばいいのか?
それは報告書の積み重ねをナレッジ化していくことなんです。

報告書とは、店舗クリニック、52週MD、リバイス、リモデル
など様々な場面で活躍するシートなんですが、
これがなくてはブランドガイドラインは
絵に描いたもちになってしまうんです。

あなたがもし、企業のVMD担当で、会社から1ヶ月で
ブランドガイドラインを作ってくれ、
と言われたら拒否しましょう。
できるはずはないのですから。

ブランドガイドラインは日々の蓄積です。
何かのVMD本を読んコピペしてできる、
なまやさしいものではありません。
それは日々の売場づくりの蓄積からくるので、
最低半年、1年はかかります。

オーバルリンクが、企業からブランドガイドラインの
構築を依頼されると、
プロジェクト化をオススメしているわけはそこにあるんです。

オーバルリンクのブランドガイドラインは、フ
レームワーキングを使って、
効率よくスピーディに行えることです。

●フレームワーキング®

ブランドガイドライン作りたいブランドVMDの方は
ぜひ売場塾を受講してくださいね。(^^)

説明会もお待ちしております。(^^)

●売場塾説明会