VMDを知れば、家の中もきれいになる


VMDを知るということは、空間そのものをデザインするというノウハウを得ることになります。
例えば、陳列を覚えると、食器棚やワードローブの整理ができるだけでなく、見やすくわかりやすくモノを置くことができます。
展示を覚えると、出窓やキッチンカウンターの商品を店頭のディスプレイのように飾ることができます。クリスマスやハロウインの飾りつけもバッチリ美しく飾ることができます。
テーブルのコーディネートもそう。友達との家カフェでも、喫茶店で飲んでいるようなテーブルコーデにすることができます。

VMDを身に着けるとどうして家の中がきれいになるのか、下記にまとめました。

●家具選びは什器を選ぶのと同じ
VMD担当は、ショップの什器を選ぶ時、店内のテイストに合わせます。
モダンな雑貨を扱っている店なら、モダンで都会的なテイストのする什器を選びますし、かわいい婦人服を扱っているお店なら、ガーリーでロマンチックなテイストの什器を選びます。
それと同じ感覚で、居間なら居間の、寝室なら寝室のテイストに合わせて家具を選べばよいのです。
例えば、私の家の居間はシンプルなテイストをモットーしているので、色は白、木目はメイプル、メタルならシルバーかブラック、などを条件にして、家具や家電品を選んでいます。

●食器棚やワードローブの整理は、IPと同じ
食器棚やワードローブの整理は、IPをするのと同じです。
モノを置くのに、色、サイズ、素材、アイテムなどを区分けして置くようにできます。
例えば、シャツをカジュアル、フォーマル、その中間・・・と分けて引き出しに入れ、シャツの型崩れがしないようにフォールデッド幅を合わせて互い違いに置きます。
食器棚に関しては、コーヒー茶碗を置くにしても、ヨーロッパ調と和風の棚に分け、モダン、ナチュラル、ポップなとのテイスト別に分けて置きます。
パイプにハンガーを通すときでも、高級なジャケットは5cm間隔で吊るすようにし、パーカーやデニムシャツなどカジュアルなものは3cm間隔で吊るすなど、ある程度、定量を決めて置くとよいです。

●パントリーの整理は、フェイシングやくくりを応用する
食材や化粧品などを収納するラックやキャビネットは、フェイシングやハーモニゼーションを応用するとよいです。
ハーブティや風邪薬を棚に置くときにフェイスを整え、くくりを付けると、どこになにがあるのかすぐにわかります。
基本はフェイスをまっすぐ目線に向けることです。するとラベルがよく見え、何の薬かすぐにわかります。薬も、目、鼻、口などと部位別にくくって置けば、家族にわかりやすくなります。

●テーブルプレゼンテーションで、食卓を彩ることができる
テーブルコーディネートを難しく考えず、にきれいに作ることができます。
プロップのマテリアルが、ランチョンマットに変わったと思えばよいのです。
ランチョンマットはひとつではなく複数枚を用意してレイヤードやドレープなどを駆使します。その際それに載せる食器はランチョンマットのテイストに合わせるとキレイです。
テーブルプレゼンテーションをつくる感覚で行えばうまくいきます。

●出窓やキッチンに魅力的なディスプレイをつくることができる

出窓やキッチンに、季節の到来を感じるディスプレイを作るのは、PPを制作することとなんら変わりません。タイト、ネガティブスペース、そしてトライアングルなど、MDPのディスプレイ構成を使えば、キレイで美しいディスプレイになるでしょう。
オブジェやオーナメントの選び方もほとんどPPと変わらないでしょう。
季節のテーマを決めて、それに沿ったプロップスを飾り付け、色も2.3色に絞ると魅力的なディスプレイになり、来客も微笑みます。

●キッチン壁面や書棚はオーケストレーションと同じ
キッチンの壁にフライパンやレードルを吊るしたりして、見せる壁にすることができます。
コーヒーが好きな人なら、サーバー、ドリッパー、ミルやサイフォンなどーヒー器具を使い、カフェのカウンターバックのようにディスプレイすることができます。
書斎の書棚もそうです。
書棚をシンメトリーにキャッピングして、背表紙の色別に分けて置いたり、棚に植物などのインサートオブジェを置いたりすれば、無印BOOKのような壁面にすることができます。

いかがですか、VMDを知っていると家の中も片付き、きれいになります。