VMD部の仕事の進め方

前回は、兼任VMDの仕事はどのようなものか解説しました。
今度は、専門部署としてのVMD部の業務はどうあるべきかをお話しします。
まず、専門部署としてのVMD業務を体系化すると下記になります。

●PDDC
・Plan
VMDをプランする。計数管理をしたり企画を練る。
・Design
棚割りをする。展示をする。POPをつくる。店舗デザインをする。
・Do
デザインされた空間でモノを販売してみる。
・See
VMD目標はどうだったのか振り返る

売場づくり、店づくりの順番から言うと、下記のPDDCになります。

  • コンセプト
  • MD分類&VMD分類
  • 定数・定量
  • ゾーニング
  • 什器レイアウト
  • VP,PP
  • IP
  • サイン
  • POP

その他、展示会やPOPアップショップなどプロジェクトの仕事もあります。
今回は上記レギュラー業務を中心に話していきます。
ただし、VP,PP,IPはどこかの誰かのブログでよく見ると思いますので、今回は省きました。
組織が大きい場合は他部署との共同になりますので、他部署との連携の仕方もお話しします。

●コンセプト

VMD部の業務としては、策定したコンセプトを店や売場のデザインに落とし込む作業です。
広告部主体だと、カッコいい言葉づくりに終わってしまいがちです。
VMD部はその言葉をデザインテイストに落とし込み、トーンアンドマナーに反映させます。
トーンアンドマナーはともすればテレビやネットなどのマス広告に傾倒しがちで、売場はノーマークということが多いです。
これはメーカーに顕著です。

VMD部の役目は、広告だけでなく空間もブランド化すること。店の床・壁・天井といった構造物、什器・照明・サインといった大道具、POPという販促物までコンセプトが反映されるようにトーンアンドマナーを決めていきます。
トーンアンドマナーとは、デザイナーが守らなければいけないデザインのルールです。

========= 他部署との連携の仕方

(経営企画部、マーケティング部、広告部などと連携)
コンセプトワードを決めるのが経営企画部や広告部の役目だとすると、VMD部はそれを空間デザインへ落とし込むのが業務となります。
プライスカードひとつに目を光らせて管理してください。

●MD分類&VMD分類

ほとんどの企業は分類をPOS管理していますが、何がいくつ売れた位の統計しか管理していないケースが多いです。
VMD部は、単なる仕入れ先別またはアイテム別のPOS分類を、顧客目線の分類にプランします。
すなわち、VMD分類です。

プランをするためのPOS売上分析は大きく分けて二つあり、グルーピング分析と時系列分析です。
(これに関しては後日お話しします)
分析によりVMD分類が確定したら、ゾーニング→什器レイアウト、棚割りを変えていきます。
これをリバイス(売場の再編集)と言います。

52週というリバイス時期においては、VMD分類の時系列売上曲線に同調するように売場の強弱を考えていきます。
強弱の施策は、什器レイアウト、フェイス、POP、ディスプレイ、棚割りに反映します。
例えばディスプレイにおいて、VMD分類グループが導入期の場合は、服はフェイスアウトにしコーディネート展開。
成熟期になったらフェイスアウトとスリーブアウトを多用してPPはリピテーションにする。
など時期にフィットするリバイスをしていきます。

========= 他部署との連携の仕方

(商品部、MD部、プロダクツ部などと連携)
仕様品を仕入れたり、作るのが商品部の役目だとすれば、VMD部は商品の売場展開を考えるのが業務となります。
売場展開は、ゾーニング、什器レイアウト、フェイス、POP、ディスプレイ、棚割りに影響していきます。

●定数・定量

商品部は自分たちの開発または調達した商品をなるべく多く店頭に置きたいでしょう。
販売部はなるべくたくさんの商品をどさっと並べて売りたいと思っています。
また、店舗開発部は商品をどのくらい置くのかを考えずに平面図をつくることが多いです。
平面図には商品展開数は表現されていないからです。

そこでVMD部が定数・定量を定めて、売場の佇まいをコントロールします。
「佇まい」とはスペースブランディングのことです。
空間の余裕があるなしで、お店の印象は変わるからです。
VMD部は定数・定量を設定し、どこに商品を何個置いて、什器数はどのくらいにする・・・という目安書、いわゆるデータシートを商品部や販売部、店舗開発部に提示します。
VMD部は、いわば店舗や売場のスペース・コントローラーと思っていただければよいです。

========= 他部署との連携の仕方

(商品部、MD部、販売部、店舗開発部などと連携)
売場・店舗のブランディングを重んじている会社は、定数・定量は必須です。商品部・販売部がたくさん売りたいという気持ちはわかりますが、VMD部はぐっとこらえて空間の大事さを訴えるしかありません。
私のVMDコンサル18年の経験から言うと、商品を少なくして売り上げが減った売場や店舗は1軒もありません。
むしろ商品を少なくして、売上が上がった事例が多いです。

●ゾーニング

VMD部の業務としてのゾーニングとは、フロアにおける大ざっぱな売場区分をプランすることです。

通常ですと、店舗開発部が店舗デザイン事務所や施工会社に丸投げしそうなところを、VMD部がゾーニングプランを行い、それを施工会社や社内デザイナーにオリエンします。ゾーニング図は、フロアの大分類、導線、主通路、リレーションを考えて書いたフロアの簡略図です。
例えば、化粧品店では、大分類を「美肌化粧品」「メイク・ヘアケア」「美容器具・雑貨」「サプリメント・健康食品」などと区分します。
これをフロアのどこに配置させるかを何パターンか考えて一番いいプランを選びます。。
どんなゾーンが隣同士だったらよいのか、レジ近くにはどのゾーンがよくて、エスカレーター近くはどのゾーンがいいのか、シミュレーションは尽きません。

フロアは一度できてしまうと、やり直すのが面倒です。
十分プランしてください。

========= 他部署との連携の仕方

(店舗開発部、店舗デザイン部)
通常、施工会社はいきなり平面図(什器を配置した図面)を持ってきます。
ゾーニング図とは、VMD分類のゾーン分類を図に示し、主導線を示した図のことで、平面図の前段階の図です。
VMD部はゾーン図を施工会社にオリエンすることによって、理想的なフロアレイアウトを完成させるのです。

●什器レイアウト

什器レイアウトの図面は2.3あり、什器デザインと平面図または立面図です。
店舗開発部は、施工会社から什器デザイン図、平面図・立面図などをいただきますが、そのままうのみにせずにVMD部と連携してください。

什器デザインは、商品や設置場所、ブランディング、PPの有無により変わります。
例えば、傘を売る什器とアイスクリームを売る什器は違いますし、島展開の什器と壁面什器は違います。
什器における展示スペースのありなし、壁面オーケストレーションの仕様によっても什器デザインは変わります。
これを知っているのはVMD部です。

平面図は什器の間取りのようなものですが、商品VMD分類・リレーション・導線のプランをベースに考えなければいけません。
VMD部の役割はそれをプランすることです。

立面図はオーケストレーション設計と言っても過言ではないです。
VMD部は棚の高さを決めたり、キャッピングという棚自体をデザインにするプランを立てます。
店舗デザイン部は什器の意匠、商品部は商品フェイス、販促部はPOPのみの作業に陥りがちですので、VMD部がそれらをしっかり監修しながら、什器の意匠・商品フェイス・POPなどの要素をオーケストレーションプランに落とし込んでいきます。

========= 他部署との連携の仕方

(店舗開発部、店舗デザイン部、販促、商品部)
単純な什器デザイン、平面図に陥りがちな図面を精度あるものにするのがVMD部の役目です。
什器は商品が入ってナンボです。
施工会社の平面図を見てOKというようにせずに、商品の入った什器をどのように運用していくか、MDカレンダーに合わせた商品VMD分類・リレーション・導線のプランをベースにした什器レイアウトを52期ごとに立案しなければいけません。

●サイン

サインとは、屋号や商品ブランドサイン、駐車場のサイン、レジのサインなどいわゆる看板のことです。

往々にしてブランド管理部が店に看板を納入して終わり。
ロゴをメールで送って後は任す・・・という単純作業で終わり勝ちのところを、VMD部がしっかり現場監督するわけです。

屋号回りにPOPが貼られていないか。
サインに店舗備品がひっかかっていないか。
デパ地下のテナント店舗の屋号が在庫品によって見えないのは、VMD部のサイン管理の足りなさでしょう。
VMD部はサイン設置のNG集などをつくってショップに配布するとベターです。

また分類サインは、「肉」「魚」「野菜」「練り物」「総菜」という大分類サイン、「ふりかけ」「お茶・コーヒー」「麺」「ジャム」といった中分類の仕様と設置場所の設計は商品部、店舗開発部などが行います。

ところが分類サインは場合によっては、「リラックスしたい方に」「体の中からキレイにした方に」「モチベーションを上げたい方に」など、悩み別サインというような従来のアイテム別以外の発想も求められてきます。このような展開分類サインはVMD部がアドバイスしたほうがよいでしょう。

========= 他部署との連携の仕方

(店舗開発部、店舗デザイン部、販促、商品部)
屋号、商品ブランドサインのロゴやマークの仕切りは主にブランド管理部や広告部が行いますが、VMD部はそのサインの置かれる環境美化を図ります。
また展開分類サインをつくるのもVMD部の勤めです。

●POP

ともすると販促部は販促用品を店に送って終わり。になっています。
そのため、店側が売場にベタベタ、バラパラにPOPを貼る風景が横行しています。
POPも売場の重要な構成要因ですので、それを設計するのがVMD部の役目です。

POP制作は販促部の仕事ですが、販促部は本当に販促部分のみしか見ていないケースがあります。
広告—広く告げる—というフェアやセールの告知POPだけではないのです。

空間ブランディングとしての演出POP、商品説明・ブランド説明といった説明POP、営業時間・ポイント割引といった案内POP、20歳以下厳禁・火気厳禁などといった注意POPなど、POPの種類に応じた仕様・設置場所の確認と実施を行わなければいけません。

========= 他部署との連携の仕方

(販促部、広告部、商品部)
POPをデザインするのは販促部の仕事ですが、POPを適正配置するのはVMD部の仕事です。
りPOPは作ってからが勝負で、配置されてナンボなのです。

と、ここまで一気にVMD作業の役目と他部署の連携の仕方をお話してきました。
VMD部ってディスプレイ制作係じゃないの?と思われた方は古いです。
VMD部は売場づくり全般を司り、その役目は多岐に渡るんです。

VMD部をつくりたい企業の皆さんはぜひ下記のサービス資料を請求してください。
●VMD導入プログラム

(VMDコンサルタント 深沢泰秀)

どんな部署がVMDを必要としているか

日本のVMD担当たちは組織のどこの部署にいるのか?
それについて今回は語ります。
ズバリ、下記の部署にいます。

  • 販促関係の部署
  • 販売関係の部署
  • 教育関係の部署
  • 商品関係の部署
  • 経営関係の部署
  • 店舗関係の部署
  • 人材関係の部署

もちろん、VMD専門部署もありますがアパレル以外はいたって少なく、上記部署の方が兼任しているのが現状です。

この中では販促関係の部署の割合が多く、売場塾に来校される流通企業の34%が所属しています。
さて、では部署別にどんな風にVMDが必要とされているのか見てみましょう。
部ではなくて、課としてとらえてもけっこうです。

●販促関係の部署
主に下記の部署が販促関係になります。

  • 販売促進部
  • 営業企画部
  • 営業管理部
  • 広告部
  • 広報部
  • 業務推進部
  • SP部
  • プロモーション部

この部署は、マス広告と店頭販促の企画・実施をしています。
小売店は時期や対象に合わせて品揃えを考え、品揃えに合わせた販促企画を毎週・毎月打ち出します。
それに合わせてテレビ・新聞・チラシ・Netのようなマス広告と、店頭のプロモーションを企画・実施します。

店頭のプロモーションはマスと連動するか、店独自で行われ、売場づくりもその一つとなります。
什器製作やPOPやビジョンなどの販促物を売場に設置して来店客を惹き付けます。
そこにVMDが使われているのです。
VMD作業のうち、什器デザイン・什器レイアウト、IP・PP・VP、POP制作・編集、ディスプレイ・プロップツール作成、顧客の体験シナリオ制作と実施などが活用されます。

メーカーの場合は、商品をつくり小売店に供給する側ですので、商品のマス広告投下と、それに連動した売場回りの販促企画をつくり、人や販促物を店に供給し売場づくりをし、時には自ら販売します。
VMD作業は小売店と変わりませんが、小売店への提案作業が加わります。

●販売関係の部署
主に下記の部署が販売関係になります。

  • 販売部
  • 営業部
  • リテール部
  • 店舗運営部
  • 店舗セールス部

この部署は小売店だったら店長や販売スタッフ、メーカーだったら営業スタッフが属します。
小売店の販売スタッフは自ら売場づくりをしなければいけません。
店舗自体は別部署が作ってくれるのですが、販売スタッフは店の中身の運営です。
毎日・毎週・毎月、売場の品揃えを変え、陳列・展示をつくってお客様に商品を販売しなければいけません。
特にVMD作業のうち、IP、PPと呼ばれるディスプレイスキルが求められます。
商品分類の知識も必要で、変化する品揃えに沿った什器レイアウトと壁面・島・テーブルなどの棚割りを考えなくてはいけません。
またPOP編集と言って、本社から供給される販促ツール、POPやリーフレットなども的確に配置しなければいけません。

●教育関係の部署
社員・スタッフの教育関係をしている専門部署です。
下記の2種類があります。

  • 小売チェーン店の教育部
  • メーカー、卸の教育部

大手スーパーやドラッグストア、百貨店などは、教育部署があり研修所も持っています。
と言ってもバックヤードやレジ回りの研修が主で、例えばスーパーでは魚のさばき方や盛り付け、レジやフロアでの接客と清算の流れが主な研修課目になっています。

一方、メーカーの教育部は、化粧品だったら美容部員の、下着メーカーだったら販売員の接客研修、商品・サービススキル研修が主になっています。
これらの商品はマンツーマンのコンサルティング販売がメインなので、そのような研修が必要です。
ただ近年、VMD研修をし始めている企業も多く、化粧品や下着の売場づくりに力を入れています。
主にディスプレイの研修が多いです。

●商品関係の部署
主に下記の部署が商品関係になります。

小売においては
・商品部
・MD部

製造直販においては
・商品部
・MD部
・プロダクツ部
・商品開発部

メーカーにおいては
・商品部
・プロダクツ部
・商品開発部

小売の商品部は、バイヤーが商品構成を考えて仕入れます。
仕入れた商品をただポーンと小売店に送るだけではなくその後の展開分類を考えなくてはいけません。
商品は1つだけでは目だたなく、陳列が群れになった売場として初めて目立ちます。
これを展開分類といい、MDテーマを駆使して売場の塊に昇華しなければいけないのです。

メーカーの商品部はモノ自体を企画して作るのが仕事です。
ですが、その商品を小売店に置いてもらわなくてはいけません。
どんな売場にするか提案力が必要で、それがよくなければ小売店からいい売場をもらえないのです。
商品を棚に置くだけになってしまいます。
メーカーの商品部がVMDに長けていれば、売場のネーミング、什器デザイン・POP・ディスプレイツールによる空間の商品プランディングが提案できます。

製造直販においては、モノを作り売場に展開するという両刀使いですので、先ほど言った小売店とメーカーの商品部の二つの役割がVMD担当に求められます。

●経営関係の部署
主に下記の部署が商品関係になります。

・ブランド管理部
ブランディングを考える部署です。CIやVIを管理しています。
・経営企画部
会社の方向性を決める戦略を練る部署です。
・マーケティング部
昔は調査部だったものの今では経営の中枢にかかわる部署です。
4P、つまり商品・価格・販売チャネル・販促全般の企画づくりを行っています。

経営企画部は、ブランドを統括する部署ですので、コンセプトメイキング、ターゲッティング、ポジショニングといったマーケ全般を司ります。
VMDとしては、ショップコンセプト、顧客ターゲット、競合対策など基本戦略を考え、ショップデザイン、体験、ディスプレイ、品ぞろえなどの方向性を決める部署と言えます。

●店舗関係の部署
主に下記の部署が商品関係になります。

  • 店舗デザイン部
  • 店舗開発部
  • 店舗部
  • 店舗総括部
  • 店舗事業部
  • 店舗設計部

ここの仕事はショップの統廃合、新しい業態開発、新店の新装、既存店の改装などです。
店舗デザイナーや設計士を有していることも多いです。
ここは店舗コンセプトに基づく店舗デザインを行う部署です。
床・壁・天井・什器・照明という大道具をデザインする以外にも、VMD要素である導線設計、ゾーニング、什器レイアウト、マグネット売場の設置、ディスプレイツールの開発、分類サインの企画と設置なども仕事です。

●人材関係の部署
主に下記の部署が人材関係になります。

  • 人事部
  • 人材開発部
  • 総務部
  • ヒューマンリプレースメント部
  • ヒューマンリソース部
  • マンパワー部
  • ヒューマンソリューション部

人材部は、社員募集、社員配置・転換、信賞必罰、適正報酬などを決める部署です。
VMD部・課・チームをつくるにはこの部が責任部署になります。
社内資格制度や進級テストをつくったり、外部のスペシャリストを入社させて既存社員に新しいノウハウやスキルを与えるという役割もあります。
そのため、VMDアドバイザー、VMDコーディネーターという社内資格をつくり、部により必須にしたりしています。
またVMDインストラクターのような外部資格も利用しています。

●VMDインストラクターとは

だいたいわかりましたでしょうか。
VMDはどの部署に有効かということが。

当社はVMD担当を育成し、社内にVMDを根付かせるためのサービスをしています。
詳しくは下記をご覧ください。

●VMD導入プログラム

(VMDコンサルタント 深沢泰秀)

売場塾、どんな人が来ているの?

今日は、売場塾生のプロファイルについて語ります。
売場塾の生徒について2017~2019年の直近3年集計しました。

どんな業種の方が来ているかというと、

・流通関係者60%
・販促会社・コンサル関係者24%
・フリーランス16%

とやはり、流通関係者が多いです。

●流通関係者とは

  • メーカー
  • 直販メーカー
  • 小売
  • 製造小売
  • 販売代行

などです。

直販メーカーとは、メーカー直営店です。
アディダスショップさんやマリメッコさんみたいに、メーカーが直接店を出している業態です。

製造小売とはユニクロさんやMUJIさんみたいな業態です。

●販促会社・コンサル関係者とは

  • 広告代理店
  • 販促会社
  • イベント会社
  • デザイン会社
  • 施工会社
  • 設計会社
  • ブライダルサービス
  • 保険会社
  • 研修会社
  • コンサル会社

などいろいろ。

つまり、流通とフリーランス以外ということです。

●フリーランスとは

  • 独立起業している方
  • 起業しようとしている方
  • 自営
  • 学生

です。

特に女性の方は、カラー・インテリア・テーブルコーディネート・ラッピング、接客コンサルなどの方が多いです。
ご自分の得意な分野にプラスしたいという方多いです。

次に、流通関係者を本部VMDと店舗VMDの比率を見てみましょう。

●本部VMDは8割くらい
本部VMDとは本部に所属している人のことです。
販促部・営業企画部・店舗開発部などに所属していて、VMDを担当しているか、これから担当する方などです。
部署としては圧倒的に販促部から多くのVMD担当者がいらっしゃいます。
アパレルの場合はVMD部か課の方が来ています。

●店舗VMDは2割くらい
店舗VMDとは店舗に所属している人のことです。
店長や販売スタッフをしていて、VMDも担当しているか、これから担当したい、あるいはVMDスキルを身に着けたい方が多いです。
アパレル会社やVMDに力を入れている会社は、店舗VMD職という専任になっている人もいます。

こうしてみると、VMDインストラクターの需要は本部VMDに多いことがわかります。
そのため、チームや課単位で受講に来られる方も多いです。
プロのVMDになって臨店指導したり、社内研修したりとまさにVMDインスタラクターの面目躍如ですね。(^^)

店舗スタッフの方はスキルを磨いてVMD専門職に就くか、本部VMDを目指す方も多いですね。
また、やかて転職か独立起業してVMDプロになりたい方も多いです。

今日は売場塾生プロファイルでした。
どんな人が来ているかわかりましたでしょうか。
ぜひ売場塾に来て、いろいろな方と交わってみてください。
あなたのキャリア形成の力こぶになります。

●詳しくは聞いてみよう、読んでみよう
・売場塾& VMDインストラクター説明会
・VMDインストラクターの活躍

(VMDコンサルタント 深沢泰秀)

2020謹賀新年

明けましておめでとうございます。
今年はいよいよオリンピックが開催されますね。
外国人のインバウンドがますます加速している中、今年は来訪者がピークになります。
これはニッポンのVMD業界にとって、またとないチャンス!
日本のVMDを外国に訴求させるいい機会です。

先週、イギリスリテールの大手、マークスアンドスペンサーで長年VMD担当をされた方が当社に来られました。
イギリスのVMDのいろいろな話をお聞きしました。
その中で、同社はロンドンオリンピックの時にメイン競技場の前に大きなショッピングセンターを立ち上げ、外国の方にVMDを堪能いただいたそうです。
したがって、オリンピックを媒介に日本型VMDをもっと訴求すべきだと論じておられました。
もっともだと思います。

振り返ってみると、売場塾の外国人受講者比率は約5%。
この数値はここ2年の売場塾受講生の外国人の比率です。
日本橋本校をつくってから外国の方の利用が伸びています。
授業は日本語ですが、日本語に堪能な方が受講しています。
海外に拠点を置いている日本のリテールやメーカーの方も多いです。

ということで最近英語の必要性をひしひしと感じています。
VMD外国語本を出版している理由からか、台湾・中国からの問い合わせも増えています。
またラオス、韓国、フィリピン、マレーシアからも時々問い合わせがメールできます。

●中国語のVMD本

このVMD本、海外企業でドカッと買っていただく例もあり、うれしいです。
ぜひ日本の方で海外拠点のVMD担当におススメしてください~。

オーバルリンクは残念ながら、日本語でのコンサルしかしていないのですが、
問い合わせやお話は英語でしますので、英語ができる方、ぜひお問い合わせください。
下記が英語のホットラインです。
私のつたない英語で対応いたします!

●英語ホットライン
03-5284-7261 外国語係
●英語メルアド
navi@vmd-i.net

You foreigners can contact VMD SCHOOL ‘URIBAJUKU’ in Japan, easily.
We now equip English Hot Line.
Please call me, if you are foreigners speaking English.

●English call
03-5284-7261 English speaking counter
●English e-mail
navi@vmd-i.net

(VMDコンサルタント 深沢泰秀)

よいVMDセミナ―講師になるための秘訣

今日はよいVMDセミナー講師になるための秘訣をお教えしましょう。
当社の運営するVMDの学校「売場塾」は文字通りVMDインストラクターを輩出していて、たくさんの方がVMDセミナー講師として活躍しています。
VMDインストラクターは、集合研修・現場研修・ガイドライン制作、この3つの業務をこなすことができる人なのですが、まずは集合研修を成功させましょう。

さて、参加者を満足させるVMDセミナーとはなにか。
その秘訣は下記です。

  1. 弱点克服セミナーであること
  2. 習ったことは持ち帰ってすぐに試せること
  3. レジメが拠り所になっていること
  4. 経験や実績をベースに話が成り立っていること

順に追って話します。

1.弱点克服セミナーであること

VMDセミナーに参加する人は「当社のどこがダメなのか」わからない方が多いです。
売場づくりに悩んでいるが、具体的に何に悩んでいるのかわからない、といった方です。

「うちの売場はダメだ」と思っていても、ぼやっとしていてどこが悪いのかわからない小売店やメーカーの方は多いです。

講師は参加者の受け持つ売場のどこがダメなのかあらかじめ知り、セミナーでその答えやヒントを出さなければいけません。
「どこがダメなのか」それをまず、教えましょう。
次に「どうやってそれを直すのか」ヒントや答えをお教えします。
すると参加者の心の重みが取れ、すっきりするんです。
スッキリ!!というニュース番組がありますが、あれと同じ。
セミナー終わってすっきりした!という、弱点克服セミナーにするんです。

私自体、たくさんのセミナーをこなしていますが、クライアントから依頼があった時はほとんど「売場の写真をたくさん送ってください」といいます。
私たちVMDインストラクターは、写真を5秒見て売場のどこが悪いのかわかりますので、悪い写真をたくさんピックアップして、「どこが悪くてどう改善すべきか」を詳しくお教えしています。

2.習ったことは持ち帰ってすぐに試せるようにすること

残念ながら、セミナーというもの、受講生はその場で納得してもらえるものの、セミナー後は月日が経つにつれ忘れてしまうもの。
これはセミナーの限界といえましょう。
本来ならば、セミナー後に現場研修、つまりOJTがあることが好ましいのですが、これを怠っている、またはできない企業が多いです。

そこでおススメなのがキーワードを残してくれるセミナーです。
長い文章を教えても、受講生は忘れるもの。
短い文章、つまり単語をキーワードとして残すのです。

  • ネガティブスペース
  • トライアングル
  • リピテーション
  • シンメトリー

この辺は受講者がよく覚えてくれる単語です。
単語というのは実に便利なもので、講師の言ったことをギュッと凝縮してくれるんです。
単語さえ記憶に残れば、容易に持ち帰ることができるんです。
メモも取りやすいですね。

だから私共VMDインストラクターは、フレームワーク用語を徹底して覚えていきます。

  • リレーション
  • オーケストレーション
  • MDテーマ
  • くくり

などなと。

これが売場塾では55用意され、単語が何を示すのかテキストに記載しています。
例えば、くくりというのは陳列された商品を色別サイズ別などにくくって、分類をわかりやすくすること、をいいます。
ですので、セミナーで講師が「くくり」を覚えましょう、といってその方法を伝授すると、受講生は「くくり」という単語を持ち帰ることができるのです。

ちなみ下記の13の単語は、ひんぱんにセミナーで話する単語です。
ぜひ読んでみてください。

●VMDに役に立つフレームワーク

VMD初心者が覚えたい13の課目

3.レジメが拠り所になっていること

よいセミナーにはよいレジメがあります。
そして、そのレジメを拠り所にして受講生は復習できます。

逆に拠り所がないとどうなのるか?
それはセミナーが終わってたら、知りえた知識は忘却の彼方になってしまうということです。
セミナーでとても関心したとしても、所詮は人間の脳に一時的に蓄積されるにすぎません。
その知識を繰り返し使わない限り、日が経つにつれ、忘れてしまうのです。
たとえメモを取ったとしても、後でそのメモを見返す方は少ないです。

レジメは文字だけでも有効なのですが、やはりチャートやイラスト、事例写真などの挿絵が載っているレジメがわかりやすく、文字通り教科書になります。
挿絵が用意できない講師は、せめてスライドの中身だけでもレジメに残すとよいでしょう。

こうすることで参加者は後日、売場で何かわからないことがあったら、レジメを振り返って学習できるます。
拠り所としてのレジメをしっかりつくりましょう。

4.経験や実績をベースに話ができること

講師は経験や実績のある人が好印象を受講生に与えます。
もしご自分に実績や経験があれば、それらを積極的に取り上げましょう。

VMDのことをどんなに詳しく話しても、受講生は「実際にうまくいくのか」「本当に結果が出るのか」知りたいのです。

アメリカの売場の写真やウインドウの写真をいくらたくさん見せても、「このディスプレイはどうやって作るのか」「これがどんな結果をもたらしたのか」がないと、ただのレポートになってしまいます。
VMDってすばらしいんです、と100回言うよりも1回成功事例写真見せたほうが早いです。

ただ、自分はまだ新米のセミナー講師で実績がない場合はどうすればいいか?
残念ながら特効薬はありません。
一にも二にも実績をつくるしかないのです。

実は経験がまったくなくてもセミナー講師はできるんですが、それはほとんど口パクの世界になってしまいます。
つまり、本や他の人に教えてもらったことだけをセリフのように繰り返すだけになってしまい、説得力がありません。
セミナー講師はごまんといる、その中で成功するには実績をベースに、自分の言葉でいうことのできる講師が一番信頼されることはいうまでもありません。

だいたいわかりましたか。
よいVMDセミナー講師のなり方。
VMDインストラクターの皆さん、今年も最後になりました。
来年もよりよいVMDセミナーをして、快場つくり方をたくさんの方に教えていきましょう。

なお、VMD集合研修のやり方は売場塾「VMD教育指導講座」でお教えしています。
興味ある方はぜひ説明会にお越しください。

●VMD教育指導講座

●VMDインストラクター& 売場塾説明会

(VMDコンサルタント 深沢泰秀)

売場塾開校15周年!


VMDの学校、売場塾も来年春で開校15周年になります。
光陰矢のごとし。

お陰様で、今日現在で

  • 売場塾受講生 866名
  • VMDインストラクター資格取得者 783名
  • シニアVMDインストラクター資格取得者 10名

になりました。

これも受講生の皆様、クライアントの皆様、公開セミナーにお越しいただいている皆様、スタッフの皆様のおかげです。
平素の厚いご支援、誠にありがとうございます。

会社をやっていて何がいいかというと、「積みあがるものがある」ということです。
昔のサントリーウイスキーのCMでショーンコネリーのバックに下記のナレーションが入ります。
「時は流れない。それは積み重なる。」

いいCMでした。
CMの中のショーンコネリーは映画007シリーズを引退して髭もはやしていましたが、衰えを感じさせるどころか威風堂々として落ち着いていました。
●サントリークレストCM

年取ったらショーンコネリーみたいな紳士になりたいですね。
ぜひVMDインストラクターの皆さんも積み重ねを実践していただければと思います。

企業の皆さんは

  • 店舗診断をし続ける
  • フレームワーク55を実際にやってみる
  • 自ら研修を企画し実行する
  • 他の部署にVMDを教える
  • OJTを進んでやってみる

そしてVMDで起業した方も

  • クライアントに対して提案に提案を重ねる
  • 受け身にならない
  • 研修も毎回工夫を加える
  • カラーやインテリアなどVMD以外のスキルも習得する
  • 仕事が来ないからといってあきらめないで営業する

こんな感じで。ぜひ実践を続けて積み重ねていっていただきたいと思います。
あと1か月で新年です。
皆様にとって良い年になりますように。

トーンアンドマナーのフィルターで売場デザインを決めよう

あるとき、店内のPOPのデザインを見直す機会があったとします。
POPのデザインがバラパラだからです。

そこでVMDインストラクターであるあなたは、腕の立つデザイナーにPOPを発注するとします。
どのようにしたらよいでしょうか。
下記からひとつ選んでください。

  1. なるべく優秀なデザイナーにデザインを丸投げする
  2. トーンアンドマナーをしっかりデザイナーに提示し監修する
  3. いつもの施工会社に頼んで店舗デザインに沿ったPOPを作成してもらう

答えは2。

そう、トーンアンドマナーをデザイナーに提示して監修するんです。
下記の図を見てください。

●トーンアンドマナーのフィルター

まず、デザインテイストについて説明します。

お客様は買い物をして出るまで店内で短時間を過ごします。
店内で目にするものはPOPだけでなく、商品だったり什器だったり壁紙だったりします。
スタッフも目にしますし、定数定量の佇まいを決めている空間も目にします。
この時、テイストというお客様の感じ方があり、「自然でナチュラル」「クールでモダン」「元気でにぎやか」「フレッシュでみずみずしい」などお店によっていろいろな感じをお客様は受けます。
これを司っているのがデザインテイストであり、デザインテイストはお客様の目に見えるすべてのものが発している感じや気持ちです。
その「感じ」をお客様は五感でハッシ!と受け止めるわけです。

チェーン店VMDは、どこのお店にお客様が行っても同じテイストを感じるように、空間をコントロールしています。
それが空間ブランディングというもので、同じ店なのに一方は都会的で一方は田舎っぽいなんてヘンですよね。
無印良品やユニクロはどこに行っても感じ方は一緒だと感じているはずです。

VMDインストラクターはブランド空間の監修役なので、チェーン店全体のデザインテイストを統一して保つ役目を担っています。

チェーン店においては、POPはPOPデザイナー、商品はプロダクツデザイナー、床・壁・天井は店舗デザイナーなどと役割分担がされています。
ところがデザインにルールがなくて、各デザイナーが好きなようにそれぞれ作ってしまったら、店内はいろいろなデザインでごった煮になります。
そうなると、お客様にとってどの店に行ってもテイストが違うため、店のブランド感はなくなり、よろず屋で買い物している感覚になります。

そうならないために、VMDインストラクターはデザイナーにきちんとオリエンします。
デザインテイストを設定し、トーンアンドマナーを決めます。

「屋根裏部屋のような秘密基地」とか「離島の人のいない自然観」とか「重厚で伝統的だがモダン」のような表現と模写でストーリーボードをつくり、デザインテイストをデザイナーに提示できるようにするなどします。
その上で、下記をチェックします。

「離島の人のいない自然観」の場合では、

  • 「離島の人のいない自然観」テイストが什器デザインに表れているか。
  • 「離島の人のいない自然観」テイストがPOPデザインに表れているか。
  • 「離島の人のいない自然観」テイストが定数・定量に表れているか。
  • 「離島の人のいない自然観」テイストがディスプレイに表れているかどうか。

POPひとつとっても、「離島の人のいない自然観」テイストの下、書体はどうあるべきか、レイアウトはどうあるべきか、POP用具はどんなものがよいのか、考える必要があります。
POPデザイナーにデザイン発注しできたデザインを校正する場合は、デザインがトーンアンドマナーに沿っているかチェックします。

施工会社の設計士と改装について打ち合わせするときは、壁紙の柄、照明の明るさ、什器のデザイン、床のパターンがトーンアンドマナーに即しているのか監修しなければいけません。

これを「トーンアンドマナーのフィルターを通してデザインを見る」といい、店内デザイン物を精査する際、このフィルターを通します。

例えば、下記の茶店は「重快感~伝統の重さと現代的な快感」というデザインテイスを決め、そのフィルターを通して店内空間を監修しました。
●お茶店VMD

ここまで書くと、VMD担当はデザインセンスを身につけ、設計図面を読めたり、コピーを書けたり、色のコーディネート術を身に着けたりと、デザインについての知識やスキルは磨いた方がよいことがわかると思います。
でないとデザイナーや設計者と会話できないどころか、デザイン丸投げになってしまうからです。

「トーンアンドマナーは何か」について分かったと思います。
ところでトーンアンドマナーはショップコンセプトがないと決めることができません。
すべてのトーンアンドマナーは、ショップコンセプトオリエンテッドです。
つまり、「どんなお店にするか」明確化するコンセプトが決まらないと、デザインテイストも決まらず、トーンアンドマナーもつくることができません。

もしあなたの店舗にコンセプトがなかったら、まずはとりあえずでいいのでコンセプトを決めましょう。
でないと、「私はモダンなデザインが好きだから、こんな什器にする」みたいにVMD個人の好みで決めることになりかねません。

(VMDコンサルタント 深沢泰秀)

マッシュアップでVMDハウツーを組み立てよう

VMDインストラクターの皆さん、マッシュアップでVMDのハウツーをつくりましょう。
今日はそのやり方をお教えします。

マッシュアップとは、二つのものをミックスして新しいものにするという意味です。
音楽やビジネス用語として使われています。

VMDインストラクターの方は、日々リバイスに励んで新しい売り場づくりの法則をつくり、それをガイドラインやマニュアルに落とし込んでいると思います。

VMDのハウツーとは、VMDのベーシックな理論をベースにした自社独自の売場づくりのルールと言えます。
ハウツーは、単にVMDの本を丸写しにしただけでは、実践的なものにはなりません。
単なるコピペと同じで、オリジナリティがありません。
したがって、そんなガイドラインやマニュアルを読んでも、具体的にどうしたらいいのか現場スタッフは途方に暮れるでしょう。

では自社のハウツーを確立してツカエるVMDマニュアルをつくるにはどうすればいいのか。
それは日々の報告書をマッシュアップすればいいのです。

皆さんはリバイスをした後、報告書を書いていると思います。
写真や言葉で、本日はこんなリバイスをしました・・・という社内報告書を書いてますよね。

実はこの報告書、賢い使い方があって、ずっと机の中にしまい込まないで、3か月~半年ごとに見直すといいです。

写真や文字を読んでいき、大事なところをマーキングしてみてください。
「これは参考になるな」とか「これは売場づくりのヒントになりそうだ」「これは現場に必だな」という感触でよいです。
その部分をマーキングします。

マーキングしたら、その文章や写真をワードでもエクセルでもいいからコピペします。
3か月で30枚の報告書が上がっているとしたら、マーキングした文章は30くらいは上がると思います。
ここまでマークすると報告書は、実はVMDの参考書になることがわかります。

さて、ここからがマッシュアップです。
マーキングした文章で、似たような内容の文章をくくってください。
例えば、ゾーニングに関すること、色に関すること、フェイシングに関すること・・・などなど、売場塾のフレームワーク用語をベースにしてもよいので、似たような内容を集合させます。
エクセルでチャチャッとソートしてもいいでしょう。

中には、新発見もあります。
「テレビCMしているブランドイメージと店頭のイメージが合わない場合の対処法」とか、「店内で個々のお客様のプライバシーを守るための椅子の配置の仕方」など、既知のVMD理論では計り知れないハウツーも出現します。

ソートされた内容は、報告書の中でいったん解決しているか、未解決、または中途半端な解決になっているものなど結果はさまざま。
解決した場合は、どうやって解決したのか、自分なりに文章を書いてみます。
解決していない場合は、どうすれば解決できるのか、文章を書いてみます。
下記のような書き方の流れが理想的です。

●問題点 → ●解決するための考え方 →●実施の仕方 →●(予想できる)結果
つまり、文章の流れはPLAN DO SEEと考えてください。

論文を書くように気張ることはないです。
最初はメモ書きでOK。

次に日を置いて、今度はそのメモ書きをきちんとした文章に組み立てます。
誰が見ても納得するような理屈にするように組み立ててみてください。

そして最後にきちんと理論化できたら、自社だけのオリジナル・ハウツーができあがりです。

このハウツーをVMD課目あるいは細則として、自社のガイドラインやマニュアルに載せればよいのです。

報告書のマッシュアップは、3か月に一度、半年に一度くらいのペースで続けていくと、1年経てば貴社オリジナルのツカエルVMDガイドラインが出来上がります。

このマッシュアップ、手段としてSNSツールを使うことをおススメします。
下記のようにしてみてください。

●社内SNSで、つぶやいてみる
LINEやツイッターの社内版を活用して、自社のVMDハウツーについてつぶやいてみてください。
「むずかしい商品は箱から取り出して商品見本をつくった方がいいな」
「季節が到来したら、その季節を感じる色を優先的にマネキンに着せ付けたほうがいいな」
「フェアなどのPOPは同一デザインで3回以上、等間隔・同一の高さに揃えたほうが効果的だな」
などなど。
つぶやきはVMDチーム同士で行うとよいです。

●社内ブログに書いてみる
つぶやきがたくさん集まると、ヒントがちりばめられますので、それを元に社内ブログに上記の例をタイトルし、理論化してみます。
例えば、「むずかしい商品は箱から取り出して商品見本をつくった方がいいな」でしたら、下記のように文章をまとめてみます。
●箱出しフェイシング

●マニュアルに掲載する
VMDチームメイト同士でこうした荒いハウツーを確認し、よくできた理論と認定したら、それをマニュアルの文体に書き直して、マニュアまたはガイドラインに掲載します。
マニュアルのひとつの課題、または細則にするのです。

このようにすれば、いつでもマニュアルは更新でき、実戦的で使いやすいハウツーが蓄積していくわけです。

マッシュアップのしくみ、だいたいわかりましたでしょうか。
ソフトバンクさんやセガトイズさんなど、多くの企業では、社内SNSを使用した商品開発やマーケティングが当たり前になっています。
ビジュアル・マーチャンダイジングで、これらを使わない手はないでしょう。

私はVMDの学校「売場塾」のテキストを常に更新しているんですが、マッシュアップを活用してつくっています。
日々のクライアント活動から実際に成功した売場づくりをハウツーに転換して、誰でもツカエルVMD理論に組み立てているんです。
だから、売場塾のテキストは説得力あるんですよ。(^^)

VMDインストラクターの皆さん、報告書のマッシュアップでぜひ独自のVMD理論を組み立ててくださいね。
VMD本をコピペするだけでは、役に立つガイドラインはできないです。

ちなみに報告書からマッシュアップしてガイドラインに落とし込む方法は、売場塾のVMD教育指導講座で詳しくお教えしています。
●VMD教育指導講座

(VMDコンサルタント 深沢泰秀)

VMDガイドラインを使った教育方法


別のブログでマニュアルとガイドラインの違いについて語りましたが、私のブログではガイドラインでスタッフ教育をする方について語ります。

●VMDマニュアルとガイドラインの違い

ガイドラインは、原則をベースとして応用を教えてくれる教科書ですので、文字通りVMDインストラクターはこれを元に教育をしていきます。

原則とは、どんなブランドでもどんな企業でも守らなければならない普遍的な決まりです。
原則は、デパートでも家電店でもホームセンターでもコンビニでも共通している決まりです。
場所が都会だろうが田舎だろうが関係ありません。
お客様が心地よく買い物できる環境にすることが原則が存在する理由なので、それに業種・業態・場所は必要ないのです。

さて、ショップスタッフがガイドラインをベースにしてVMDの応用力を身に着けるためには、OFFJTとOJTという教育が必要です。
OFFJTは、レクチャーとワークショップがあります。
役割は下記です。

・レクチャー 売場づくりの原則を教える。
・ワークショップ 原則の応用シミュレーションをする

また、図を使うと上記のようになります。

VMDインストラクターは、レクチャーでチャート図や写真を使って原則を解き、そのあとにワークショップを行います。
ワークショップは実習のことで、受講者であるスタッフは原則に沿って自分の頭と体をフルに働かせて売場づくりをシミレーションします。
ワークショップでは、VMDインストラクターが評価と手直しをしますので、スタッフは自分の作ったものが応用の範囲外なのか範囲内なのかがわかります。
どこまでがよくて、どこからがダメなのかワークショップで習得できるのです。

売場塾では、40以上のワークショップを行っていますが、いろいろな業種・業態・取扱商品の受講生が来るため、コップや積み木といったわかりやすい教材で行っていますが、社内で行う場合はなるべく自社の事情に合ったワークショップをするといいでしょう。
バック店なら、コップを紙バッグに変えてやってみるとか、電気店なら冷蔵庫のアバターをつくって行うなどです。

OJTは、OFFJTワークショップの実際版と言っていいでしょう。
OFFJTワークショップは研修ルーム内の作業ですので本番を迎えてのリハーサルと言えます。(現場でワークショップを行うこともあります)
OFFJT後、現場で本番というわけです。

OJTにおいては、VMDインストラクターは手は出しません。
文字通り、原則に基づいた応用力をスタッフに発揮してもらう学習の場ですので、売場づくりはスタッフが行わないと意味はありません。
先生は後ろで見守るのが基本です。

そうして、スタッフがどうしてもわからない壁が出できて立ち往生すれば、その時は助け舟を出してやります。
その時もアドバイス位でよいです。
指示になってしまうと「私の言うとおりにやってごらん」または「私のやる通りにやってごらん」になってしまいますので、マニュアルと同じになってしまうのです。

ガイドラインがあると、インストラクターのアドバイスは「この線を越すとNG」が基準になりますから、スタッフは自由に売場づくりができ、応用力を発揮しやすいです。

またOJTの最中で、ガイドラインの線内に入っているけれど何かおかしい・・・という自称にも出くわします。
その場合、VMDインストラクターはその場で解決せず、持ち帰って原則を鑑みて、「セーフかどうか」または「これは例外にして新しい原則をつくるか」決めます。
こうしてガイドラインは更新していき、いつでも現場で活用できるスタッフの教科書になっていくのです

そして、1年の間、OFFJT・OJTを何回もリピートしていき、「ここまで訓練すれば大丈夫」となったところで、スタッフにデリゲーション(権限移譲)すればよいでしょう。
基幹店以外は、報告書なりイントラネットなどで本部VMDが管理すればよいことになります。

デリゲーションがうまくいっているチェーン店は、全国津々浦々どんな店に行っても、スタッフは売場づくりに積極的です。
VMDが社風や文化になっているからです。
それは、「ただ店をきれいにしていればいい」と違います。
ブランド世界観の佇まいをキープしていくのが、ガイドラインの望む成果ですので、「ディスプレイをきれいにつくる」「毎日掃除をする」というレベルのものではありません。

全国のVMDインストラクターのみなさん、ぜひガイドラインをつくってOFFJT、OJTで売場スタッフを教育し、デリゲーションしてくだいね。1年かかると思いますが、それを行っていけば、全国津々浦々どの店もブランドの世界観がキープでき、お店のファンが増えます。

VMD教育について詳しく学びたい方は、こちらの講座で伝授していますので、ぜひお越しください。(^^)

●VMD教育指導講座

(VMDコンサルタント 深沢泰秀)

店舗視察のコツ~お菓子店事例

今日は店舗視察の仕方をお話ししましょう。
ハワイのスイーツ・チェーン店、ホノルルクッキーカンパニーを事例にしました。
まずは、下記のように見るポイントを決めておきます。
だいたいこんなものが得られるのではないか、という予測をします。

  • オーケストレーション
  • キャッピング
  • シンメトリー
  • VMD分類
  • 什器レイアウト

上記のフレームワークを念頭に入れて、各店舗のVMDガイドラインを探求します。
同社がどのような規則でチェーン店のVMDを規制しているのか研究してみるわけです。
だから少なくとも3店舗以上は見学しなければいけません。

店舗視察した店は、ホノルル空港店、ビーチウオーク店、ロイヤルハワイアン店の3つ。
気付いた順に、VMDの違いと統一点を語っていきます。

まずはフロアレイアウト。フロアの取り方は、すべて開口部の幅1に対して奥行きは2の長方形。
3店ともカウンターは突き当り奥にあり、VPは入口にありました。
左右の壁面に売場を設け、フロアの中心にテーブルを置き、その周りを歩く「アイランド回遊型」になっていました。

壁面は、ベストセラー商品と季節ギフト商品売場に大別されていました。
見学した季節はクリスマスだったので、季節ギフト売場は赤いパッケージが目立ちました。
対面の壁はベストセラー売場で、ここは緑の常用パッケージで構成されていました。
ご存知の通り、同店の商品は9つのフレーバーのクッキーのみです。
なので、店はカートンの入り数とパッケージデザインで差別化するしかないのです。
不思議なのは、緑の商品売場に人が集中している点でした。
クリスマスパッケージの赤い売場に客が少ないのはどういうわけでしょう。

二つの売場の、パッケージ以外の違いは什器デザインでした。
ベストセラー商品売場の什器はガラス棚で背景が白いです。
棚はキャッピングしています。
最上段はPPでパインアップルのオブジェがありました。

一方、季節ギフト商品売場の什器は木製で棚の厚さが35mmありました。
キャッピングはなしで最上段のPPは商品のみです。
結論から言うと、季節ギフト商品売場が高級に見え、ベストセラー型商品売場はカジュアルに見える点が大きく違いました。
当然、客は高そうに見える売場は敬遠し、安く人気のありそうな売場に集中します。

入り数、パッケージ代はすべて同じなので、斬新な季節デザインの赤い箱に手を伸ばした方がトクなはずですが、客はカジュアルな雰囲気の売場が好きなようです。

アイランドはどうかというと、ここもベストセラー商品と季節ギフト商品売場に大別されていました。
こちらは、どちらのアイランドも集まる客数は同じですが、ディスプレイ構成が店によって違い、IP・PPテーブルとIPテーブルの2種類がありました。
木製ライザーをテーブル中央に配置して段差を作っている点は同じですが、ライザー上をPPにするかIPにするかは決められていませんでした。

店内売場の商品くくりは垂直で、リピート型かシンメトリー型の二つを採用しています。
シンメトリー型はテーブル売場に多く、リピート型は壁面に多いです。
いずれも商品を立ててフェイスアウトしており、パッケージデザインがよく見え、佇まいは美しいです。

壁面オーケストレーションはその上、PPが最上段にセットされているので、佇まいはさらに美しく、店頭を歩いている人を店内にキャッチしていました。
そのため、店頭はガラス囲いでシースルーにしており、ウインドウがあっても、店内を隠さないように展示物を低く抑えていました。
ロクシタンのようにタペストリーを背後に吊るしたりしていないのです。

以上のことから本部指示書の有無を推察すると、詳しい棚割りの指示書は出ていないようです。
●定番と季節ギフト商品のゾーニング ●くくりのパターン を1~3タイプ明示しているくらいの指示書と判断しました。
PPのオブジェは店によって違うので、PPも明確な指示は出ていません。
オーケストレーション、テーブルプレゼンテーション、キャッピング、くくり、フェイシングは各店で統一しているので、これらの基本ガイドラインは存在しているようです。
ディズニーランドのように、現場スタッフに対して上記5つの研修をやっていることは間違いないでしょう。

(VMDコンサルタント 深沢泰秀)