内的参照価格

先々週は、フィールドワークで大丸に行きました。
大丸東京60周年のなんで、活気ありました。
デパ地下では、キットカットのお店が出てたので、買いました。
それは高級キットカット。(^^)

これってたった4枚で400円です。高い〜。(・_・;

味は?さっき食べましたが、4倍うまいかどうかですね。
1枚で100円のキットカットが、4枚で400円です。
4倍はうまくなかったかな。。。

大阪で買った高級ポッキーの方は、
普通のポッキーの8倍の値段。
箱1個800円です。高い〜。
バトンドールという名の高級ポッキーです。

うーん、バトンドールは確かに普通のポッキーより
おいしいのがわかりますが、
8倍おいしかどうかですね。(・_・;

このように、既存の商品の価格を元に、価値を想定してしまうのを、
内的参照価値といいます。
スーパーにバナナを買いに来た主婦が、
バナナ1本80円が内的参照価格なので、
バナナ120円の価格表示に高い〜と思うことでしょう。

この内的参照価格は、チャネルやブランドによって左右されます。
さっきのバナナが伊勢丹地下なら120円はむしろ安いでしょう。
髙野フルーツパーラーなら500円でも安いです。

内的参照価格は、なるべく高く設定した方がブランド力は増すでしょう。
昨日ジャケット見て回りましたが、ビームスのは10万くらい。
ビームスだから仕方がない、と言って買う私がいますが、
これがユニクロなら、内的参照価格は9000円でしょう。

なので、スーパーで値引きの常連である、キットカット、ポッキー、
ポテトチップスがなんでこんなに高く売れるのか?
は、チャネルやブランド力によって左右されているのです。(^^)

ということで、3時のおやつになりました。
昨日ディーンアンドデルーカで買った、
30g1000円のチャイを飲んでみます。
これも、内的参照価格の上をいってます。(・_・;

自分の好みと売場のMDグループとの関係

先週は売場塾でフィールドワークがありました。
その前に実は
職員がフィールドワーク先の下見をするんです。

その時、どうせだから、お店を見ながらショッピングしちゃいます。(^^)
個人的に今注目しているコーディネーションは下記の通り。

大物アイテム/
ダンガリー ダウンベスト 
べスト チェスターコート カーゴ
トレンチ パーカー カプリシャツ 部屋着

素材/
ストレッチ コーディュロイ メルトン ジャージー トロミ
ヒッコリー スライバー

小物アイテム/メガネ くつ ベルト サングラス ショール チーフ バッグ

シルエット/
ヤングのブランド 細身 かと思えばユル着・フワ着

色/
●定番色・・・黒・白・カーキ・ベージュ・マスタード・ネイビー・グレー・
グレージュ・ボルドー・ピンクイエロー・プラウン・キャメル
●カラーブロック・・・イエロー・ピンク・グリーン・スカイブルー・レッド・白・黒
パープル
●アクセント・・・イエロー・レッド・白・シャイニー・グリーン

デザイン・柄/●体別・・・柄on柄 アクセント柄 アソート柄 メイン柄
●ボーダー チェック アニマル ミリタリー パイピング
ラグラン パッチブロック 幾何学 トリコロール 花柄

気になるテーマ/
・白をテーマとした着こなし ・ロゴデザイン ・ダンガリーコーデ
・カラーブロッキング ・柄(ネイティブアメリカン)

こなし/
●フォーミング系・・・レイヤード はおり 巻きボタン ロールアップ ロールダウン
●フォーミング系(アイテム)・・・ショール ミドラー スカーフ  
●小物系・・・バッグ ベルト くつ

このように、いち買い物客として売場を見ないと、
フィールドワークの下見しても面白くないんです。
なので、こういうものがあったら、
時間わすれて買い物してしまいます。(^^)

さて、これらのアイテム、シルエット、色、素材・・・
というのは、私個人のMDテーマということになります。
つまり、いま買いたい、または興味を持っているテーマということですね。
このMDテーマが、お店の中でその通りに
グルーピングされていればいいんですが、
そうはいきません。

なぜなら、その店の買い物客すべてが、
私の購買優先順位順にくくられたり
棚割りされているとは限らないんです。

実に服を買いに行く人は、私のようにはっきり好みが
決まっているわけでもなく、目的もないんです。
日計画購買は80%~90%なんです。

種を明かすと、これらのMDテーマは、
ここ2年くらいの「CLASSY」「UOMO」で
取り上げられていたテーマですので、
少なくても「CLASSY」「UOMO」の読者層に
合っているブランド店舗は、何らかの形で、
これらのMDテーマで売場編集をすればよいと
いうことになりますね。

今回まとめると、私の服の選び方からすると
最適な売場は
●カラーブロッキングに注目した売場をつくる、
●素材から連なるコーディネートを提唱する売場をつくる、
●ダンガリー、ジレといったひとつのアイテムに注目した
バリエーション売場をつくる。
●小物をメインアイテムの周りに集結して、
●小物コーデを提唱する、白パンマリンスタイルを提唱する、
●アーリーアメリカンデザイン売場をつくってみる・・・
となります。(^^)
いろいろできそうです。

VMDに関わっている方は、
お客様のこうした購買嗜好に売場編成を合わせたり、
トレンドや旬のベストコーデを意識した
PPやVPをつくるなど、社会の流れに沿った粋の
いい売場づくりをつくらないといけません。

店舗スタッフの方は、自分の好みでもいいですし、
ファッション誌を見ていいなと思ったものでもいいですし、
街行く人の服装を見てもいいですし、
他店のディスプレイを見てもいいので、
常にお客様にウケる売場づくりが必要なのです。

店舗診断する際は、どんなMDグループが優勢なのか?
を見るのもいいですね。
また、MDグループのカタマリの処理も必要です。
ウケないときは、
●早めに打ち切る ●他といっしょに混ぜる
●他に追加する ●他を追加する。
をやると、売場の生産性も上がります。

ということで!!
先週のフィールドワーク下見は、
アパレルの場合は、そんないち消費者に探しやすい売場編成している
店はどこか、アンテナ貼りながら見ました。
東京駅かいわいのお店の皆さん、私が買い物行ったら
よろしくお願いします。
(^^)

小さい店の什器グリッドライン

最近、小さい店は、什器のグリッドライン揃えない方がいいかな、
と思っています。
什器のグリッドラインとは、通路についている丸い点線のことです。
あれから先に通路に什器が出てはダメなんですね。
通路は避難経路にもなる重要な場所ですので、
デパートやGMSにはだいたいあります。

あと、量販店にも多いです。家電店やドラッグストアなど。
ただ、雑貨店や100円ショップ、楽器店や食器店などは、
グリッドを外してもいいかな、と思います。
要はランダムに什器を並べるんです。
玩具店はよくやってます。

グリッドラインを外したらどうなるかというと、
お客様の突き当たりにワゴンのエンドが見えるんです。
グリッドライン外しているから、
奥の壁ではなくて、ワゴンが見えるんです。

エンドはシーズナル売場になっていることが多く
、季節の商品や特売、コレクションやブランド売場が多いです。
この佇まいがお客様の進行方向に見えるんですね。

その方が、お客様が売場から売場に買い歩きする、
菜の花ルートができるんですね。
菜の花とは、蝶が菜の花にフワリフワリと飛んで行くように、
買い歩きすることをいうんですが、
ランダムグリッドラインは、その効果が発揮できます。
特にインショップで壁を持っていないお店にオススメです。

というのは、什器のグリッドラインがあっていると、
通路が通り抜けてしまい、進行方向の奥の他人のお店が見えるからです。
これでは意味がない。

だから、わざとグリッドラインをズラして
エンドが見えるように仕向けるわけです。

家電店や本屋ならまだしも、
雑貨店は目的買いが少ないから、
そのようにしてもいいです。

グリッドラインをずらすもう一つの利点は、
売場がマルシェ化することですね。

什器は縦方向の高低をつけ、デコボコにして、
床へもデコボコに置くわけです。
商品陳列も投げ込み陳列と、タイト陳列を併用すれば、
マルシェ売場の完成です。

これ、MUJIラボがよく食品売場でやってますね。
特に什器の床置きはすごいです。
20cmの差でグリッドラインをズラしています。
うねるように置いていますよ。(^-^)

試しにルミネを歩いてみました。
ABC、ディズニーストア、プラザ、MUJIなどは
グリッドラインはランダムグリッドラインでした。

エンドがきれいに見えてましたよ。(^^)
ユニクロ、ピットイン、グリーンレーベルなど
はグリッドラインがあっていました。
らしいです。
いや、ピットインはランダムラインの方がらしいかな。。

今後、ゾーニングする際は、カテゴリーにより
ランダムグリッドラインを採用してはどうでしょう。
例えば、本屋でもアニメや雑貨のカテゴリーはランダムにするとか。
スーパーでも、お子様のおやつ売場はそうするんです。

振り返ると、グリッドラインが揃っていて、
端まで見える売場はシンブルですがなんか味気ないですね。
倉庫か図書館というイメージ。まあ、それが似合う店は多々ありますが。

VMD担当は、とにかく四角しばった
什器レイアウトはしないように心がけましょう。(^-^)

同品番陳列順序とゴールデンゾーンの勘違い

今日の勘違いは、同品番陳列順序とゴールデンゾーン。

さて、同品番陳列順序とは、棚への同品番のサイズ違いの並べ方です。
左から右に、小→大。
手前から奥に、小→大。
上から下に、小→大。

これが基本ですが、上から下に、はとても例外が多いんです。

というのは、ゴールデンゾーンという考え方があり、
女性伸長160cmの方が取りやすい棚は70cmから120cmです。
そこに、店側の思惑商品を置くケースが多いからです。

思惑商品とは、売れ残り、処分品、新商品、色が目立つ商品、
キャンペーン商品、お店のひいきの商品、ブランドもの・・・など
いろいろです。

確かに、棚の上の商品は小さくて、だんだん下に行くほど大きくなる
のは見た感じがいいのですが、それだけでは棚割り判断できないということです。

お客様がとりやすいところに、思惑商品を置くので、
たまたまそれが大きかったりする場合があるんです。
これ、肝に銘じないと、なんでもかんでも、上が小さくて下が大きいのがよくて、
そうじゃないとダメ!!ということはないんです。

あと、上段は、遠くから目につきやすいので、大きくてシルエットが
分かりやすい方が、来店客の回遊性を高めます。

こんなわけで、同品番の陳列順序を指導するときは、
ヨコ、オクユキはいいですが、タテの指導をするときは
気をつけてください。

さて、ゴールデンゾーンの話ですが、よくある勘違いは、
お客様の目線でよく見える棚にあるものじゃないんです。
お客様の手でよくものがつかめて戻しやすいののが
ゴールデンゾーンです。

お客様の視覚的によく見える棚は、棚手前で、高さ120cmから高さ170cm位です。
つまり視野角の範囲内です。

これは確かに物は自然に見えますが、実はとりにくいんです。
腕を曲げて、上に向けて大きく振って取らないと取れないんです。
逆にゴールデンの70cmから12cmつて、大きく体を動かさなくても取れます。
つまり、「商品が見やすい」のがゴールデンではなくて、
「商品が取れて戻しやすい」のがゴールデンなんです。

商品は目立つけど、取りにくい・・・
だから、PPの位置は170cmより上にあるんですね。
展示棚としては、ちょうどいい高さです。(^^)

わかりましたでしょうか。
本日は、VMD指導、ああ勘違い、でした!!

ああ勘違いシリーズ2

さあ、今日も、ああ勘違いシリーズ行きますか。
VMD分類からです。

VMD分類のコーナー階梯を言うときに、
大分類/色、中分類/サイズ、小分類/柄、形 などと
いうとアウトになります。というのは、小分類で、柄と形、
どちらが優先かはっきりしないので、
販売スタッフもIPつくるのに困ってしまうからです。

その場合は、こういうんです。

大分類/色、中分類/サイズ、小分類/柄、小々分類/形 です。

VMD分類ツリーの左から順に言っていくことが大事です。
ただ、枝で並列になってしまう場合は、こう言います。

大分類/色、中分類/サイズ、小分類/柄、
花柄に関しては、小々分類/形、
水玉に関しては、小々分類/パイピングあり・なし です。

だから、これを
大分類/色、中分類/サイズ、小分類/柄、
小々分類/形、パイピングあり・なし 
とスタッフに指示してしまうと、棚割りどうやっていいか
わからなくなってしまいます。
VMD分類の指示は「正確」が必要なんです。

ただ、コーナー階梯がすごく複雑になった場合は、
小々分類、小々々分類、小々々々分類・・・と続けていくと
舌がもつれるので、この場合は下記にしましょう。

第1分類→第分類→第3分類→第4分類→第5分類。

その次。
PPの勘違い、いきますか。

棚の最上段にあるものは、なんでもかんでも
PPというのはやめてください。
これ、大きい勘違いです。

そもそも、PPの定義は、「IPの見本展示」になりますから、
例えば、バッグ売場の壁面展開の最上段にあるものはPPでないことが
多いんです。
IPの延長なんですね。
だから、コーチやヴィトンの売場に行き、あれはPPだというのは間違いでしょう。
あれはIPなんです。

それから、VMD指導する際に、「PPは必ずなくてはダメ」ということはないんです。
あれば越したことがないんですが、PPつくることはマストではありません。

これ、売場塾卒業生の中でときどきいるんですが、
PPの代用品ってたくさんあるんです。
例えば、ポスター。
例えば、ブランドサイン。
例えば、ウオーターフォール陳列。
例えば、固定オブジェ棚。

古い商業施設に入ると高さ2.4mしかないフロアなんてざら。
そんな時に無理してPPつくることもないし、
ケータイ電話や洗濯機など物理的にPPつくるのが難しいです。
そんな時は、代用するモノはいくらでもあるし、遠くからの誘客を
することもできるんです。

今日の勘違いシリーズはこの辺で。
それではまた。(^^)

ああ勘違いシリーズ 「定数・定量」「テーマ」

今日は、「勘違い」シリーズです。

売場がきれいになっていることイコール定数・定量ではないです。
VMDインストラクターが初歩的に勘違いしているのは、
棚の陳列点数が少なくて、きれいに佇んでいる売場を
「定数定量になっている」と言うことです。

まずは定数定量というVMD用語の使い方。
定数定量とは
●標準的な店舗面積に、何台の什器が望ましいかという定量ルール
●VMD分類による、主にグレードによる棚への商品点数のルール
をいいます。

だから、「定数・定量がしっかりしているブランド」
「定数定量を守っている売場やフロア」とはいいますが、
「きれいな売場、商品量が少ない売場」のことではないです。

ましてや、定数とは什器の数のことですから、
棚の佇まいを見て「定数があっている」というのは、
ほとんどギリシャ語です。

VMD用語の正しい使い方をしてください。(^^)

次は、テーマのネーミング。
「このウインドウのテーマは冬です」
うーん、それでは答えになっていません。

本部が支店に「ウインドウを冬というテーマでつくってくれ」
とは言わないのです。

言うなら、
「ウインドウを、週末夫婦のゆっくり過ごすあったかリビングナイト」
というべきです。

つまり、テーマとは、ウインドウディスプレイスタッフが
ディスプレイをつくる際に、出来上がりがイメージしやすい
ネーミングが必要なんです。

本部からディスプレイの指示書を出すときに、
「冬服で冬というテーマでウインドウをつくってくれ」という
指示はないのです。

ディスプレイテーマのネーミングには、
4W1Hがないとダメなんです。
どんなときに、どんな人が、どんな方法で、どんな場所で
なんのために・・・というものなんです。

わかりましたでしょうか。
また、勘違いシリーズやりますね。
楽しみにしておいてください。

フロア回遊時間を伸ばそう

ディズニーランドが来月からナイトチケットを
500円上げるそうですね。
なーるほど。。

ディズニーランドのナイトチケットすごく売れ行きよくて、
35周年過ぎたにもかかわらず入場者は上回っているそうです。
しかし、物販部門7%ダウンしているんですよね。

どうしてかというと、夕方からの入場者比率が増えているからです。
店内滞在時間が短くなるということは、物販売上下がっちゃうんですよね。

ということは、昼間のうちに入場させて、
お土産店の回遊時間上げるしかないんですが、
ナイトイベント流行り過ぎていて、無理感があったんでしょう。

このように、広大な物販店と化したテーマパークは
どんだけお客様の滞在時間を長くできるかが勝負。
これはSCにも言えるでしょう。
そのために、カフェや休憩所、散歩道、
イベントを用意しているのだから。

特に百貨店の最近は、これに気が付いてベンチを置いたり
カフェをつくったり・・・と高齢者を休ませる場を増やしていますね。
休ませておいて、また元気にショッピングをしていただこうという・・・。
その最たるものが伊勢丹新宿で、
文字通りパーク(公園)ですからね・・・。

名古屋高島屋も、それに気が付いて新規フロア改装では、
どっと中央にパーゴラつきのレストコーナーをつけています。
あれは驚きました。有にテナント4.5店入れるスペースです。
そして伊勢丹もパークをつくったおかげで、
売場面積10%減りました…。

でも売上20%増加ですから、
店内回遊時間を大幅にアップさせています。
これですね。

売場を拡大すれば、売上が上がることはなく、
むしろ下がるでしょう。
問題は、お客様がそこに長く滞在してくれるかです。

店内体内時間が上がれば、売上も上がる。これ常識。
現に、当社がデザインした昨年の専門店、店内滞在時間が
倍になり、客単価も2倍になっているんです。(^^)

今月いっぱいは夏物バーゲン最終ですね。
店内回遊時間を伸ばして、売上上げちゃいましょう!!

お客様の支持率×分類比率

今日はお客様の支持率×分類比率のことをお話しします。

お客様の支持率とは、例えばネクタイ売場があり、
大分類がテイストで、オーセンティック7割、モダン3割だったとします。
中分類は柄で、オーセンティック7割の中でそれぞれ
レジメンタル3割
ドット1割
幾何学1割
ボーダー1割
ペイズリー2割
チェック1割
無地1割

すみません、中分類は柄ですね。
訂正です。
小分類は色で
暖色系3割
寒色系3割
中性色2割
無彩色2割とします。

きょう7月のバーゲンが終わるので、秋向けに
売れている柄や色を入れ替えます。
下記のように入れ替えました。

中分類は
レジメンタル3割
ドット0.5割
幾何学0.5割
ボーダー0.5割
ペイズリー3割
チェック1.5割
無地1割

小分類の色は
暖色系4割
寒色系2割
中性色3割
無彩色1割としました。

このときに注意しなければいけないのはなんですか。
それは、オーセンティック7割、モダン3割の比率です。
オーセンティック7割ということは、ネクタイ売場に来ている
お客様の7割がオーセンティック支持派ということです。
残りの3割はモダン支持層なので、この比率を
中分類・小分類を適当に配分して、下げたり上げたりはできません。

例えば、オーセンティックのブランドが
→バーバリー
→アクアスキュータム
→ニノセルッティ
→マッキントッシュ
モダンのプランドが
→CK
→マークジェイコブス
→アレキサンダーマックイーン
だとしたら、
それぞれの柄と色の配分を
オーセンティック7割、モダン3割の比率がバラけないように
維持しつつ、替えなくてはいけません。

つまり、中分類と小分類のみの比率を考えて
大分類の比率をないがしろにしてはいけないんです。

これが、お客様の支持率×分類比率のキープ方法です。

これがドラッグストアの風邪薬だとしたら
大分類がメーカー別。
中分類が薬の固形携帯別。
小分類がサイズとします。

中分類の比率は
→液体薬2割
→粉末剤1割
→顆粒剤3割
→錠剤4割
とします。

メーカーは、
パブロン3割
コンタック2割
スカイナー1割
ベンザエース4割とします。

スカイナーとパブロンが売れているので
それぞれのFKUを下記にしました。
パブロン4割
コンタック1割
スカイナー2割
ベンザエース3割

すると、店長であるあなたは、
それぞれのメーカーのFKUは正しいけれど、
中分類FKUは下記の様にしてしまいます。

中分類の比率は
→液体薬5割
→粉末剤1割
→顆粒剤3割
→錠剤1割

これでは、いけませんね。
まったく売れない風邪薬コーナーになってしまいます。

わかりますでしょうか。
大・中・小分類ツリー書くだけでは解決できないのが、
お客様の支持率×分類比率なんです。
これをCCマトリクスと言い、衣類・薬・家電なんでも使える
方程式です。

全国のVMD担当の方、Ipをつくるときに、
お客様の支持率×分類比率間違えないように棚割りしてくださいね。
(^^)

型にはめて売場づくりを考える

今日は、私のVMDコンサルの仕方についてお話しします。
それは、ズバリ「型にはめて売場づくりを考える」ということです。

売場づくりのノウハウ、ビジュアルマーチャンダイジングは
実はとても難しいです。
なにせ、売場づくりを理論化することになりますから。
全国に300万軒ある小売店は、日々あの手この手で
売場づくりをしています。
それをわかりやすく理論化して、万人に教えるという作業は
実は大変なんです。

難しい売場づくりをいかに簡単にわかりやすく教えたらいいか。
それは私がVMDの会社をつくって、いろいろ試した結果、
「型にはめて売場を見つめてみる」
ということでした。

一社一社の個性的な店舗づくりをうのみにして、
この店もいいし、あの店も素晴らしい。
すべてツカエルノウハウだ!!と賛辞を送って
その通りに個々の店舗の特徴を理論化しても仕方ありません。

個性的な店舗の数だけ売場づくりがあって、
「どんな店をまねたらいいか」
「どんな店の売場づくりが正しいか」を取捨選択しても
なにもなりません。

答えは、「標準をつくること」「基準を導くこと」。これです。
売場づくりの基準が合って初めて個性的な売場が生まれます。
だから、VMDを学ぶ皆さんはまずは「標準的な売場」「基準的な売場」
づくりを知らないといけなかったのです。

じゃあ、何が売場づくりの基準なの?という話になりますが、
それは、「お客様が快く満足して買い物できる売場」。それが基準なんです。
そこから「快場」という言葉は生まれました。

これが「快場」という言葉の解説です。

●快場

では手っ取り早く売場づくりの基準を知るには?それには、売場づくりの型を知るといいです。基本的な型です。私はそれをフレームワークと名付けました。

スポーツを思い出してください。
体操でも空手でも、まずは型というものがあります。
そこから初心者は初めて、やがて自分の型をつくっていきます。
つまり、お店の個性をつくるには、まず基本り型をしらないとダメなんです。

「ドンキホーテが流行っているからドンキのような売場をつくる」
では、型も何もありません。それはただのマネにすぎないんです。

ビジネスもそうなんです。
マーケティングとかマーチャンダイジングとか、
基本的なビジネスの型があり、どんな企業も
その型から始めていきます。
いきなり、マーケやMD知らないで商いはできません。
いやできるかもしれないですが、少なくても会社は発展しないでしょう。
だから、ビジネスの世界にもいろいろな型、フレームワークができているんです。

「型にはめて売場づくりをする」ことにより、あなたのVMDは発展します。
型をすべて習得し、使いこなせることにより、
あなたのVMDは応用力を出していける。
そして応用が本物になったら、
あなたは自分の型を自ら作り出していけるでしょう。
そこであなた自身のVMDが生まれるんです。

これを修行の世界では「守破離」といいます。

VMDの会社をつくって12年。私は今でも「型にはまった売場指導」をしています。
そうすることによって、クライアントに個性的な売場づくりを提案することができます。
基本を知っているからこそ、基本からそれた独特な売場づくりが提案できるんです。
これがこの結果です。

●VMD導入事例

フレームワーキング。「型にはめて売場づくりを考える」。
それがオーバルリンクのVMDノウハウです。(^^)

●フレームワーキング

VMDワールドカップ、日本が優勝だ!

先々週のスポーツ新聞見ると、本田、コテンパンにやられていますね。
予選落ちなので仕方がありません。
韓国チームなんかは飴ですよ。あれはひどすぎる。

でも、本田の「優勝だ」という構えはとてもいいと思います。
現実的ではないかもしれませんが、高い目標をつくらないと、
ベスト16にも届かないでしょう。

いつかバレーの柳本監督の講演会に行きましたがいいことを聴きました。
日本のバレーがダメになったのは、目標が小さすぎたからだという。
昔は、東洋の魔女で金メダルたったのが平成になると、
メダルはおろか、アジア大会でも優勝できなくなったという。
日本チームは最初は「もう一度世界一を」を言っていたのが
「せめて世界3位以内に」そして、「せめてアジア代表に」と
目標が下がっていったと言いました。

同じように、「ベスト16だ」と叫ぶだけでは、選手のモチベーションも
上がらないでしょう。
なので、本田の「優勝を目指す」は悪い言葉だとは思えません。

同じように、VMDやっている人は、「欧米がVMDが上だから」と
欧米に殴り込みをかける人はあまりいません。
せいぜい中国位で、VMD格下の世界くらいをさまよっているのではないでしょうか。

確かにVMDは欧米が先行しています。サッカーと同じですが
日本には日本のVMDのよさがあって、それを欧米に逆輸出してもいいと思います。
日本の繊細なVMD技術は、欧米にひけをとらないと思います。
なのに、ディスフレイはロンドンやパリにはかなわない。
やっぱりVMDはNYだ。といっていては、いつまでたっても日本のVMDを世界に
誇ることはできないでしょう。

考えてみてください。
フランスのコントワーデコトニエ、ドイツのメルセデスベンツ、
イタリアのバニャーラ、イギリスのラッシュ・・・と日本でつくった
VMDの技術が逆にヨーロッパに輸出されているんです。
「日本はおもろいディスプレイつくるなーー」と欧米人を驚かせているんです。
ラッシュのディスプレイも、あれ半分日本オリジナルですからね。

ということで、「VMDワールドカップ、日本が優勝だ!!」
と宣言します。(^^)