見切り品の場所

今日は、見切り品の場所についてお話ししましょう。
見切り品とは、販売パークが過ぎて、処分期に入った商品のことです。
アパレルではマークダウンといいますね。

見切り品の場所は下記の5つに分けられます。

●移動せず、30%OFFのタグまたはプライスカードを商品につける。
●処分ゾーンに移動する(見切りゾーン)
●処分棚に移動する(見切り棚)
●処分什器に移動する(見切りコーナー)
●コネクトポイントに移動

それぞれに長所・短所はあります。
●移動せず、30%OFFのタグまたはプライスカードを商品につける。
これから行ってみましょう。
これは、お客様はタグまたはプライスカード(シール)を見て判断するので
処分商品と出会える確率は他の場所と比べて数段落ちます。
つまり、たまたま見つけた!という確率なのです。

お店の表面的には、特売をしている感じには見えず、すべてプロパーの商品に
見えますが、食器を裏返してみて、特売に気づく・・・というパターンです。
これはあまり好ましくありません。
特売かプロパーか、当たるも八卦となり、特売目的の人は探しにくく、
また通常客の場合は裏切られた気分になります。

これを払しょくするために、POSレール部分のプライスカードの色を変えて
特売か定価かすぐにわかるようにします。
スーパーなどでよくやっていますね。
また、POSレールがなくても、商品の目立つところに「特売マーク」をつける方法もあります。

いずれにしろ、このタイプは、商品付近を見てすぐわかる工夫が必要になります。
次に処分棚に移動する方法です。
●処分棚に移動する(見切り棚)

見切り棚は、棚ごと丸ごと特売品にする方法です。
棚は、アイテム別、コーディネート別、色別、ブランド別など
バーチカルにくくられている場合が多いです。
ゴールデンゾーンは、大人の場合、70cmから120cm位の見やすく取りやすい
棚をいいますが、ここに売りたい商品、売れる商品、人気商品を置きます。

ところが、売れなくなり、マークダウンを余儀なくされた商品は、ゴールデンゾーン外に見切り棚として移動されます。特に多いのが、下に下に移動するケースです。
一番見にくい棚に移動します。そして、最後には最下段に行き、それからロスになります。廃棄ですね。

これはスーパーや個人商店、中古品店などに多いです。
次は、●処分什器に移動する(見切りコーナー)です。
見切りコーナーは、専門店に見受けられます。
ユナイテッドアローズやビームスみたいなラグジュアリな店でもしています。
什器単位なので、グループ区分、つまりテイストグループですと、
フォーマルグループの1.2什器、スポーツカジュアルグループの1.2什器という単位になります。

これが、アイテム別グループですと、シャツグループ、ブルゾングループ、ニットグループごとの
処分什器ということになります。
おおよそ、什器の上に「Sale」と書いてあるのでわかりやすいです。

次は●処分ゾーンに移動する(見切りゾーン)です。
これは、フロアが大きく、単品販売もしている量販店に多いです。
ユニクロやH&MみたいなSPA、ダイエー、イトーヨーカドーのようなGMSで見受けられます。
ゾーンがすべてマークダウン品です。今の時期、けっこうやっていますよ。

利点として、特売品好きなお客様に好まれますし、マグネット売場にもなり、吸引率はいいのですが、ストアブランドとしてのグレードがオチてしまいます。
なので、廉価フロアやブランドならいいのですが、ラグジュアリブランドやセレクトショップは
あまりやるべきではないでしょう。

例えばローリーズファームだったらいいかもしれませんが、イエナやツゥモローランドだったら
やるべきではないかな、と思います。

最後に●コネクトポイントに移動の話です。
これはこの間、お話ししたからよいですか?
読まなかった方はリクエストください。(^^)
それではおやすみなさい。

結論、一番いいのがマークダウンしないことですね。
グッチやシャネルの様に・・・。
まあ、難しいとは思いますが。

すべてPPつくればいいということではない。

今日は、PPについて話します。
先々週、ディスプレイセミナーを秋葉でやりました。
多くの方に来場いただきありがとうございました。(^^)

●ディスプレイセミナー

そのディスプレイセミナーの後になんなんですが、
なんでもかんでもPPつくれはいいというものではない・・・というお話をします。

売場塾のMDPの章を終えたり、ディスプレイセミナーを終えると、
PPを作りたがる方が多いです。(^^)
これはまあ、悪いことではないのですが、PPの本質を知るといいと思います。
PPは、島什器や壁面、柱でつくられる、来店客を長時間滞在させる重要な
「回遊させるディスプレイ」ですが、あくまで「回遊」なんですね。

「回遊」の目的が店内で達成されるのであれば、無理にPPをつくることはないと思います。
例えば、IPをそのまま天井までつくる「ウォーターフォール」をしてもいいですし、
壁紙と棚を豪華な色に代えてもいいです。
また、プロモーションPOPを置いたり、デモガールを
置かせてもいいのです。

PPをつくることを目的にしてはいけません。
ディスプレイ制作が目的になってしまいます。あくまてせ、お客様を回遊させないと意味はないです。
だから、すごく小さいミニカーをPPに置いたり、
棚の下からやたら商品を持ってきて三角形にしてもダメなんです。

MUJIさんやビームスさん位に戦略的に
PPを設置するというならいいのですが、
なんでもかでも2100高さの棚にスペースを開けて
PPを無理に作ってもダメなんです。
ディスプレイポリシーが必要でしょう。
それは、展示と陳列は必ず分けるように空間が設定されている・・・・とか
グループやゾーンの入口にはPPをつまり、
ゾーンの世界感を醸し出す・・・みたいな
決まりです。

それは、今度の第37期でもお話ししますね。
事例もいくつか出しますよ。

今度受講される皆さん、楽しみにしてください。(^^)