月刊VMDメルマガ、今月で300号に!

月刊VMD300号に

1.メルマガ読者の皆様に感謝します

月刊VMDメルマガ、今月で300号になりました!
記録をたどると2005年の9月25日が第3号でした。
ということは20年毎月書き続けて300回。
これも読者の皆様のおかげです。ありがとうございます。

ここでふと疑問になるのは、20年毎月続けると計算上は240回になるのですが、初期のころは月2回連載していました。

これを記念して300号から302号まで一気に3連載で、テーマ「お客様は実用客?それとも快楽客?」をお届けしました。
概要は下記です。

●お客様は実用客?それとも快楽客?
VMD施策で間違ってはいけないのは、来店客タイプが違うのに、やみくもにディスプレイ中心の売場づくりにすることです。
来店客は快楽客と実用客の2タイプあります。
ディスプレイ中心は快楽客には有効ですが、実用客には有効ではありません。
そのわけをお話しします。

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2.メルマガのネタのつくり方

さて、私のメルマガネタはどこから来て、どのようにつくっているのでしょうか。
ズバリ言うと、マッシュアップ方式でつくっています。
mash-upとは音楽用語で、曲を混ぜ合わせてひとつの曲をつくることです。
「混ぜ合わせ」という意味です。

私のVMD理論のつくり方は、日常のふとした疑問をノートパッドにキーワード形式で書いて、時間あるときにじっくり推論する・・・という方法で理論をまとめています。

例えば、今日は2025年11月21日ですが、今日のメモパッドを見てみましょう。
こんなキーワードがメモられています。

●● メモ文 ●●

・ディスプレイとVMDの違い
・アドビのPOPトーンアンドマナー
・人間の出世傾向と人生構築
・お店の業種・業態により、お客の店に入る心構えが違う
・お菓子Gケース角は斜めにしよう
・什器レイアウトいろいろ
・什器レイアウト応用編
・暗ーいお化け屋敷とウオールウオッシャー
・フレームワーキングまんが
・4次元5次元パース
・エンド理論
・幾何学理論 ホームセンター
・エンドユーザー理論
・無印良品とユニクロのトンマナ比較
・物販フェアの売場づくり
・展示会のブースづくり
・APの簡単な作り方
・ミッションのつくり方
・ラウンダーとヘルパーとは何か
・AIを使った指示書のつくり方
・サービス業のVMD レストラン・カフェ・ヘアサロン
・商品が棚板に直置きになっている箇所が多数あるので、フックで掛かるものはフック展開する。
・コト軸提案
・メーカーブランドが強いものはメーカーロゴを付ける。
・IPの直し方
箱商品の中身がわかるようにする
演出POPを活用して商品がわかるようにする
エンドの服はフェイスアウトする
くくりがわかるようにネガティブスペースを空ける
服とバッグのセット売りをする場合はリピート陳列にする
・商品特徴がわかるように置く ・
・箱商品の中身がわかるようにする
・カラーグラデーションがきれいに見えるように陳列する
・ゾーニングの直し方
・ゾーンとゾーンのつながりをよくする
・同じタイプ・似たタイプの売場を連結する
・商品が棚に収まる什器デザインにする

ちょっとキリがないので、メモはここでやめときましょうか。
この100倍、キーワードが延々と続いていると仮定して下さい。

それにしても、「人間の出世傾向と人生構築」って何なんでしょうね。(笑)
これ、書くとおもしろくなる思います。
これだけ、まったくVMDと関係ないのですが、今後期待してください。

2.理論化するためのマッシュアップとは

vmdメディアブランド戦略図

メルマガのネタ元わかりましたか。

そう、日常のちょっとした

「こういう考え方があるかも」
「これもっと探求すべきだな」
「解決法があるかもしれない」

ような疑問をキーワードに転換して、PCデスクトップに書いているだけです。

これを時々見ながら、下記の順番で理論にまとめています。

■マッシュアップ順序

  1. X(旧ツイッター)に大ざっぱな考え方を書いてみる。
  2. それをまとめてブログに清書してみる。
  3. ブログをさらにメルマガに書き直して発信する。
  4. 読者の反応がよければ、一部ジャーナル論文にまとめて発表する。
  5. 法人のVMDセミナーに導入してみる。
  6. 法人セミナーでウケたら、売場塾のコンテンツに入れる。
  7. 売場塾のテキストに挿入する。
  8. 理論に沿うワークショップを組み立てる。
  9. ワークショップを売場塾で試験的に導入。
  10. ワークショップ・テキスト理論をレギュラー化。

こんな感じでマッシュアップを繰り返しています。
一番恩恵を感じるのは、やはり売場塾の生徒ではないでしょうか。

10の項目で錬りに錬られた理論を自分のものにできるからです。
そこが、売場塾が有料な所以です。

上記の8から10のワークショップとは実習のことです。
売場塾卒業生はよく知っていると思いますが、売場塾の授業って半分が実習なんです。
手足を動かし、頭で思考することにより、VMD理論は脳の記憶に収納されます。
なので、実習が売場塾のコンテンツの中心になるんです。
オーバルリンクのポジショニングは、VMDのコンテンツクリエイターなのでした。

ブログやツイッターは、教育コンテンツに活用する理論を正当なものに導いていく過程と考えてください。
だから、最新の私のVMD理論を知りたければ、Xをフォローするとよいです。(^^)
ただし、半分はプライベートな話もあるのでご容赦ください。

●深沢泰秀のXアカウント
https://x.com/y_fukasawa

VMDインストラクター協会のXにも時々書いているので、こちらも参考になります。
ただし、こちらは売場塾関連、VMDインストラクター(売場塾の卒業生)の情報が多いです。

●VMDインストラクター協会のXアカウント
https://x.com/vmd_i

ただ、Xを書いているころはかなーり荒いので、アウトプットしたころのメルマガやブログと理論が異なっている場合もたまにあります。
すみません、やっぱりXはメモ書きとしての活用なんです。

なのでやっぱり、無料で最新のVMD理論を得ることができるのは、メルマガ登録が一番いいです。
ぜひご登録ください。

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メルマガ書く時は、さすがにてにをは直したり、写真をわかりやすいものに入れ替えたりしています。
メルマガは編集後記も入れているので、やっぱりブログよりも丁寧です。

それでも「私メールは見ないので」という方はブログをどうぞ。
●ブログ「月刊VMD 売場づくりの知恵」

3.最終的には書籍になる

VMDの本

マッシュアップ、まだ続きがあるんです。
マッシュアップ10番目は売場塾での理論構築のゴールでしたが、一般書籍化に至るまでは同時並行で進む順番項目があります。

5番目と6番目をもう一度見てみましょう。

5.法人のVMDセミナーに導入してみる。
6.法人セミナーでウケたら、売場塾のコンテンツに入れる。

この順番と平行して走っているのは、下記の作業です。

5′.法人のVMDプランに新理論を組み入れ、実行してみる。
6′.法人のリバイスで効果検証をする。

こうすると、机上の理論が実用となり、理論の正しさが証明されるんです。
その理論の正しさを、法人を取材したレポートとして、ジャーナル論文で再び発表します。

さて、11から順番に列記していきます。

11.ジャーナル論文にて成功した成果を発表する。

12.VMD本を発行する

VMD本の発行の仕方は、自社出版と書店出版があります。
自社出版は「月刊VMD MOOK」という形で出しています。
●商空間ディスプレイ教本

書店出版は、出版会社に企画書を持ち込んで出版化しています。
詳しくは下記をご覧ください。

●マーケティング戦略で売れるVMD本を出版しよう

マッシュアップの仕方、だいたいわかりましたでしょうか。
やっぱり最終的にコンサルタントというものは書籍化が一番ということです。

そのためにこんなルーティンを常にしているので、オーバルリンクは毎回新鮮なVMD理論でコンサルティングできていて、レギュラー客も多いんです。
毎回、セミナーやコンサルを心待ちにしているクライアント様が大勢います。

ということで、VMDインストラクターの皆さん、法人でVMD指導をしている皆さん、ぜひSNSを理論を整えるツールとして活用してください。
ランチや旅行の写真をポストするのはいいですが、ビジネスにも活用しましょう~。

理論構築の仕方をもっと知りたい方は、下記のブログも参考にしてください。

●マッシュアップでVMDハウツーを組み立てよう
●にわかVMD講師を脱出するための7か条
●VMD理論のつくり方と活用の仕方
●日常からVMDの法則をつくる方法

(VMDコンサルタント 深沢泰秀)

VMDの学校「売場塾」は100期になります!

売場塾100期

ただいま売場塾塾は99期を開催中です。
先月末の売場塾はVMD基本講座第2日目。
この日はディスプレイ実習の日でした。

VMD学校売場塾 ディスプレイ実習

今99期ということは、次期は100期。
ゴロがいいので、記念してロゴをつくりました。上記がそうです。
100という数字、達成感があります。(^^)

ついでにいうと、先々月、VMDインストラクター資格取得者は1,000名になりました。
●VMDインストラクター、1001人に

100とか1000とか、エポックメイキングな数字、好きですよ~。
これも、売場塾生の皆様、クライアントの皆様、オーバルリンクスタッフのおかげです。
大変感謝します。

これを機会に売場塾のアーカイブをお話しします。

1.売場塾第1期は生徒ゼロだった

売場塾ができたのは、今から20年前。
2006年の春です。
オーバルリンクを創業してから3年目でした。

VMDの学校をやるきっかけは、事務所を移転したこと。
当時ローレル三田というビルに入居することになり、地下の会議室があることに気がつきました。(下写真)

売場塾を開始したローレル三田ビル

ローレル三田は雑居ビルで小さな会社や大きな企業の営業所みたいな部屋がたくさんある建物でした。
「地下の会議室はほとんど使われていない」と管理人の言葉で、「学校をやろう」と決めました。
それが「売場塾」の始まりです。

ローレル地下の売場塾

こじんまりした会議室ですが、部屋のデザインは気に入ったのて定期的に使うことにしました。
その時のエピソードは下記をご覧ください。
●売場塾生1000人記念アーカイブ

しかし募集を始めたものの、最初の応募者は1名でした。
1名だと様にならないな・・・ということで第1期は中止にしました。

旅行代理店のパンフレットで「最少催行人員」というのがありますよね。
そういう意識で「最少催行人員●名」を謳ってしまいました。
観客数人しかいなかったのにコンサートを行った、人気ヘビメタバンドのKISSみたいにやるべきだったんです。
後々「1名でもやる」と方向展開し、それからずっと会期を重ねてきました。

2.売場塾の講師になる

売場塾の創設者である私は広告代理店に勤務していて、黒子の役割をしてきました。
テレビやラジオ番組制作の他に、タレントの講演会やセミナーも企画してきました。
●好きなことを仕事にするには?

自分が人前に立ち、何かを教えるということは想像していませんでした。

しかし、会社をつくりコンサルティングを始めると、VMDの講座や学校をつくる、という発想はすぐに出てきました。
ひとつの場所に人を集めてコンサルをする、というスタイルはセミナーそのもの。
セミナーを講座とコースにしたものが学校だからです。

「売場塾」という校名もスッと出てきました。
カタチから入る私らしいです。(笑)

売場塾 最初のロゴ

ロゴもパワポですぐつくりました。上記がそうです。
これ、しばらく経つとさすがに変えたくなりました。
さすがにクリエイティブではないからです。

売場塾ロゴ

そこでうちのデザイナーにこのようにつくってもらいました。
文字は正体(真四角ということ)だったので、横体に直してもらい完成!

上記比べるとさすが下の方がいいですね。躍動感があります。(^^)

しかし、今でも不思議なのは、VMDという言葉がロゴの中に入っているのに気がつかない人が多いことです。
ピンクの文字で目立つように入れた割には、どうしてでしょう。

皆さん、VMDが入ってるのがわかりますか?
数々のブランドのネーミングを考え、デザインを考えてきた私にとっては意外です。

●ネーミングによるブランディング

VMDテキスト

さて、今度はテキストです。
テキストも最初はパワポをプリンタしただけのファイル閉じでしたが、13期にA4の無線綴じ教科書にしました。
左が旧テキストです。
年季が入っているのがわかります。

イラストも最初は私がつくったパワポだったんですが、デザイナーのUさんがCADで作ってくれるようになり、私も編集作業をパワポからワード、そしてインデザインにしました。

VMDテキストのイメージ

肝心の講師なんですが、最初は先生やってくれそうな人をスカウトすることにしました。
会社つくって3年目でしたが、理論構築や実績は少ないなりにきちっと積み重ねて来ていました。
しかし、広告代理店時代からの慣習で黒子のままでいいかなと思ったのです。

しかし、この先生選びが難航。
そのころ、私の身の回りのクライアントは電機メーカーや玩具メーカーが多くてそれに対応してくれる実績のVMDプロはほとんどいませんでした。
アパレル・雑貨は得意だけど、「冷蔵庫のVMDを教えられる」「食玩のVMDを教えられる」先生は皆無でした。

私が目指すVMDの学校は、いろいろな業種・業態・取扱商品のVMDプロを育成する教育機関でしたので、アパレルや百貨店に偏りなく総合的に売場づくりを教えられる先生が必要だったんです。

そんなわけで、最終的に私自身が先生をやることを決めました。
しかし先生をやった経験はまったくありません。
いずれにしろ、リハーサルです。
知り合いの広告制作会社の社長に頼んで半日セミナーをすることにしました。
もちろん、無料です。
会場もないので、デザイナーオフィスの空いている机に座って講義しました。
デザイナーは4.5名でしたが、Macのパソコン机に座って講義をよく聴いてくれました。

仮セミナー終わって、制作会社の人たちは「まあ理解できた」という感想でしたが、まだ安心できません。
そこで2000円の公開セミナーを秋葉原の貸会議室で行うことにしました。
中小企業振興公社という私の会社がお世話になっている都の団体が運営しているビルで行いました。

最初のVMDセミナー

募集は声掛け営業、またはネットで行い、初回は10名ほど集まりました。
上の写真は第1回目のセミナーの様子です。
このセミナー、今でもやっていて今度の11月で215回目です。
よろしかったら来てください。
●VMD売場づくりのディスプレイセミナー

家庭教師さえしたことない私でしたが、広告会社時代はいやというほどプレゼンをしてきたので、「講義はプレゼンと同じ」感覚でやってみました。
テキストが企画書で、そのスライドをプロジェクターで説明しているスタイルは、まるでコンペの際のプレゼン。

セミナーに関するアンケートを取ったら、悪くはなかったのでそのまま、今でもプレゼンスタイルで講義しています。
ぜひ、215回目のライブ公開セミナー、お越しください。(^^)

●売場づくりのディスプレイセミナー 11月20日(木)

3.誰でも先生になれる

というわけで、先生をしていなかった私が、VMDインストラクターという先生を育成する講座で先生をする、というのは奇妙なスタートでした。
もちろん、VMD基本講座はVMDを教える講座ですので、受講者はムリに先生になる必要はありませんが。
●VMD基本講座

しかしながら、売場塾のメソッドはフレームワーキング(R)。
売場づくりを「なんとなくいい」「なんとなく悪い」という抽象的な言葉でなく、正しい言葉で伝えられる人を養成する学校ですので、生徒は先生にならなくても、理論的に人にVMDを伝えられなくてはいけません。
つまり、売場づくりのリーダー育成の学校、それが売場塾なのでした。

●VMDメソッド「フレームワーキング(R)」

私がうれしいと思うことがあります。
それは、卒業生が人前で堂々とVMDコンサルティングしている姿です。

売場塾の初期のころは野外学習ということで、卒業生にVMDの先生になっていただくというワークショップをしていました。
一般公募した受講生にVMDを教えるイベントをしていたのです。
●第4回 VMD実店舗ディスプレイ・ワークショップ講座 報告

もともと人前で話す事が得意な人はそのまま先生できるんですが、どう見ても「この人、先生として大丈夫かな?」という人もいました。
教壇に入る前はすごく緊張していたからです。
しかし、次の瞬間その人たちが立派に先生としてふるまう姿に感心しました。
人間、やればできるんです。
何事もまずは実戦、とにかく一歩を踏み出すのが大事だと体感しました。

しかし、これ続きがありました。

「VMD実店舗ディスプレイ・ワークショップ講座」は無料のワークショップなので、まだにわか先生にとっては救いだったかもしれません。
受講者側にとってリスクはないからです。

問題は有料セミナーです。
2000~5000円で百貨店や専門店のVMD担当を募集して、発表会をやっていただくようになりました。
これは今でも「卒業生トークサロン」という名で続いています。
●売り場作り発表会

すごく緊張する人としない人がいておもしろいのですが、最終的にみんな立派にトークしています。
とても素晴らしいです。
すごく緊張していた人でも一旦セミナーやると慣れてしまい、今度は「これからもセミナーやろう」ということで逆提案してくれます。
この変貌ぶり、すごい!自信みなぎる姿にいつも圧倒されます。(^^)

通常コンサルにしてもそう。
15年くらい前、「VMDパートナー制度」というのを作って、売場塾卒業生にコンサルやセミナーの仕事をしていただいていました。

全然VMD経験のなかった主婦の方、脱サラの方でも、クライアントの売場や店で立派にVMDインストラクターやってくれました。
そんな姿に安心して、丸投げする物件も多数出るようになりました。

1年目はオドオド、オロオロでも、1年経つと見ちがえるようになる。
その瞬間を見るのが楽しみです。

オーバルリンクはVMDコンサル会社なので、次第にライバルは増えてきますが、まったく気にしません。
むしろ、受講生が卒業してお金をVMDで稼ぐようになっていくのはうれしいです。
しかも、ディスプレイをつくる、のではなく、インストラクトつまり「教える」「コンサルする」ことで収益を得ていますので、まさにVMDインストラクターの面目躍如たるところです。

これを書いている時も、メールで売場塾卒業生からお便りが来ました。
ちょうどいいので、全文そのまま紹介します。

「大変お世話になっております。
先日、●●でセミナーを実施しました。
終了後にも質問を受けるなど、VMDの力をあらためて感じました。
内容は売場塾の内容をかなり活用させて頂き、●●の担当からも具体的で良かったとコメントを頂けました。
これを機にこのドメインでのビジネスをしっかりやりたいと思います。
ぜひ引き続き、ご指導を頂けましたら幸いです。
以上、ご報告でございます。
今後ともよろしくお願いいたします。」

なんかラジオのお手紙読み上げみたいですね。(^^)
とにかく、この方にとって初めてのVMDセミナーだったんですが、うまくいったようです。
このように、卒業してすぐにセミナーを行う人は多いです。
「55の売場づくりの型」を使えば、どなたでも分かりやすい講義をすることができるんです。

4.コンサルは店舗診断とリバイスを軸にする

コンサルタントとは、もう先生そのもの。
人を指導して収益を得ているコンサルタントというプロフェッショナルは、一見すると難しい職業だなあ、と思うことでしょう。
1時間、1日、1ヶ月、プロジェクト期間、というように時間単位で報酬を得、クライアントのお店や売場を改善し活性化させる・・・それがVMDコンサルタントです。

一方、VMDインストラクターが私たちの売場を改善してくれる、売上を上げてくれる、ブランドらしい佇まいにしてくれる、そんな期待がクライアントにあります。

初めてVMDコンサルする卒業生は緊張することでしょう。
コンサル初回は「何を話していいか、わからない」とドキマギしているかもしれません。

そんな時、けっこう売場塾に電話が来るんです。
「こんな時はどう対処したらいい?」
「どのようなプレゼンをしたらよい?」
「どんな見積もりを立てたらよい?」
などなど。

しかし、初めてのコンサルでも大丈夫。
自信がなかった方が、緊張しつつもコンサル業務を遂行しています。
それは、VMDコンサルのビジネスモデルさえも売場塾は教えているからです。
つまり、メインVMDコンサル業務として使える、店舗診断とリバイスサービスの取り組み方を売場塾で教えているからです。

コンサルを「店舗診断」というサービスに置き換える。
コンサルを「リバイス」つまり、1日売場改善サービスに置き換える。

このように具体的なコンサルサービスをクライアントに案内・提供していけば、事前にゴールをクライアントがイメージでき、頼みやすく受けやすいコンサル業務を遂行できるんです。

VMDをただ教えるだけでなく、インストラクターという仕事の仕方も教えている売場塾の強みがここにあります。

例えば、英会話学校は英語をビジネスマンに教えています。
生徒が英語ペラペラになりTOEIC800や英検1級取っても、英語を使った儲け方やサービスの仕方、仕事のつくり方まで学校は教えてくれません。

VMD学校や講座はあれど、VMDをどう仕事に生かして企業の中でプロになったり、独立してクライアントから報酬を得るか、そこまで指南する学校は皆無と言えましょう。

論より証拠。
VMDインストラクターという肩書でフリーランスをしている方のホームページを見てください。
その方たちは「研修」「店舗診断」「リバイス」をサービスのメイン項目に掲げています。

ちなみに「店舗診断」「リバイス」サービスは下記リンクを参考にしてください。
●店舗診断
●リバイス

中には、昔は違う分野のコンサルだったのに今はVMDコンサル一本に絞っている方、結構います。
それはやはりVMDコンサルの仕事を確実に得ているからに他なりません。

そして、VMD本を出版したり株式会社を作って事業を拡大したりする方もいます。
オーバルリンクよりも稼いでる方、たくさんいますよ。(^^)

●VMDインストラクターの書いた本

わかりましたか。
売場塾こと始め、そしてVMDインストラクターの成り立ちが。
先生未経験だった私が売場塾の校長100期やっているから、あなたにも絶対先生できます。

ちなみに、「研修」「店舗診断」「リバイス」での指導の仕方、サービスのつくり方を指南している講座は「VMD教育指導講座」です。
興味ある方は、ぜひ下記サイトを除いてください。
VMDで独立起業する方だけでなく、本部VMDとして指導者になりたい方のための授業をしています。

●売場塾 VMD教育指導講座

ということで、生徒の面倒見のいい売場塾、どのくらいいいかは下記説明会でわかります。
どなた様も無料で参加できますので、お気軽にお越しください。

●売場塾&VMDインストラクター説明会

●VMDインストラクターで起業・副業相談会

(VMDコンサルタント 深沢泰秀)

VMDインストラクター、1001人に

人数達成ロゴ vmdインストラクター 1001名

1.祝、1,000名達成!

この夏、VMDインストラクターは1,000名に達しました。
うれしいです~。
ひとえに、売場塾生の皆さん、クライアントの皆さん、社員のおかげです。(^^)
大変感謝します。

VMDインストラクター、2006年秋に第1号を輩出してから、1001名になるまで19年と3ヶ月経ちました。

ビジュアル・マーチャンダイジングのプロを作りたいと思い、起業して3年目に始めたのが、VMDの学校「売場塾」でした。
資格制度を設けたのは2期から。
試験制度を導入したのは5期から。
それまではレポートを提出しその評価をもとに資格を発行していました。

ここまでの道のりを振り返ってみました。
200人達成に7年、400人達成に2年2か月、600人達成に2年、800人達成に2年4カ月、そしてコロナ禍もあって1000人に達するまでに5年5ヶ月かかりました。

「VMDインストラクターとは、お客様に取って快い売場環境を提供する、売場づくりのスペシャリスト」とする当初のコンセプトは今もブレていません。

私は資格をつくるにあたり、単なるディスプレイの資格にはしたくありませんでした。
売場塾を始めた当初から、「ディスプレイ」の他に「ショップデザイン」「品揃えと展開」「体験販促」という4分野をベースにしたビジュアルマーチャンダイジングの理論を確立していたからです。
●VMDの4大要素

せっかくの機会なので、VMDインストラクターの歴史を振り返ることにしました。

2.なぜVMDインストラクターという資格名なのか?

1VMDインストラクター事業企画書
2VMDインストラクターコンセプト1

VMDインストラクターはなぜ誕生したのでしょうか。
そのエピソードを紐解くため、事業企画書を公開します。

事業企画書名はズバリ、「VMDインストラクター事業」でした。
これと並行し売場塾を始めたのは2006年でした。
2006年春から始めた売場塾に対して、遅ればせながらその秋に当社株主に提出したのが、この事業計画書でした。

企画書の表紙、ヘンなイラストが描かれてますよね。
そして、下がそのイラストの説明ページです。

VMDインストラクターの定義

すいません、このアイコン、私がパワポで作りました。(^^)
これ、企画書用に考えたVMDインストラクターのイメージなんです。

ブランドのVMD担当者がガイドラインを携えて各店舗を臨店指導しているイメージなんです。
イラストをよく見てください。
「V」というノートを持って走っていますよね。
Vノートがガイドラインで、走っているのはVMDインストラクターです。

ガイドラインとはブランドガイドラインのことで、ブランドショップを支える売場づくりのルールブックと考えてください。
ガイドラインは売場づくりのナレッジ(知識資産)のひとつでもあります。
詳しくは下記リンク参考にしてください。

●ブランドガイドラインとマニュアルの違い

ではなぜ、この人物は走っているのか?
それは、ガイドラインを携えて全国のチェーン店を臨店指導している姿なのでした。
走らなくてもいいんですけどね。(笑)
でもチェーン店、数多くお店を持っているところ多いですよね。
ユニクロのように800店、セブンイレブンのように2万店ある店もあります。
本部VMDって全国行脚しないといけないので、走らないと回り切れません。
なので、こんな形にしたんです。

(最も今はオンラインも発達しているし、労働改革も進んでいるから歩くくらいがいいかもです)

それはさておき、下図を見てください。

VMDのビジネスモデル図

創業当時から当社のVMD業務モデルとして、集合研修→現場研修→ナレッジというものがありました。
これをそっくり、VMDインストラクターの業務に置き換えたんです。

VMDインストラクターは文字通り教育者ですので、集合研修で教える→現場(店舗)研修で教える→ナレッジをつくる、という役目を持たせました。
実際、本部VMDとして働いている方は、この3つがメイン業務でした。

ナレッジとは、前述した通り知識資産のことです。
ブランドガイドラインテキスト、ケーススタディ集などをいいます。
この図のナレッジとは、VMDの知識資産をつくる、という意味です。

私の創業当時、VMD(ビジュアルマーチャンダイザー)はディスプレイの職人というイメージが大きかったです。
企業にとって何が問題だったかと言うと、VMDの属人化です。

ディスプレイがうまい人がいて、ナレッジを独り占めしています。
この場合のナレッジとはノウハウ、ハウツー、スキルという意味です。
このディスプレイがうまい人が企業を辞めてしまうと、ナレッジはそのままその人に持っていかれて企業内に残りません。

売場づくりはうまいが、それを社内の人たちに伝えることなしに辞めてしまうのです。
そのために、インスタラクター、つまり売場づくりを教える人が必要ではないかと痛感していました。
VMDのノウハウ、ハウツー、スキルといったナレッジを従業員に教える人、それがまさにVMDインストラクターなんです。

そういう理由で、今でもVMDインストラクターはブランドガイドラインを作ることをゴールにしていて、そのための専門コースも用意しています。

●VMD指導コース

下記はどんな人にVMDインストラクターは適しているか、仕事としての役割を記しています。

4VMDインストラクター ポジショニング

3.なぜ日本を代表する企業から選ばれるのか

これは一昨年のデータなのですが、VMDインストラクターのうち54%が企業の社内資格として取得しています。
具体的には54社が売場塾を指名して、資格を取得していただいています。
そのうち上場企業は24社。
いくつかの会社名はホームページで公開しています。
●VMDインストラクターのお仕事取材
●当社の実績
●卒業生インタビュー

売場塾卒業生自体1,089名に達しているので、みなさんの身の回りのブランドVMDの方が売場塾に来ていると言って差し支えありません。
ヨーロッパやアメリカのブランドVMDも多く来ています。

あの有名なブランドが、1からVMDを勉強に来ているなんて不思議だと思いませんか?
いいえ、不思議ではないんです。

前出した通り、今までのVMDはとても属人化していました。
寿司職人や伝統工芸職人のように、デコレーターやVMDという職人も長い間、徒弟制度のような業界環境におり、師匠の背中を見て覚えるという不合理な状況にありました。

考えてみてください。
昔は芸術に長けたクリエイターのような方がVMD担当だったかもしれません。
今は、普通の社会人・OLが企業のVMD担当になっています。
デザイナーでもなければ、美大出身者でもありません。(そういう方もおりますが)
日本ではほとんどのVMD担当は販促部に属していて、日々会社員としてVMD活動を営んでいます。

しかも大企業では人事異動も盛んでいきなりVMD担当になることも多いです。
そんな中で一人前のVMDになるのに数年かかってしまうと、組織も立ちいかないでしょう。
そう、VMDに限らずどんな企業でも部署でも即戦力にならないとダメなんです。

しかし、今はそんな徒弟制度に頼るまでもなく、即戦力ある人材を生み出す学校が世の中にたくさんあります。
寿司職人に寿司アカデミー、英語を話す国際人にプログリッドがあるように、すぐVMDの即戦力になれる売場塾が必要なのでした。

そのため、すぐに社内人材をVMDに長けるようにしたい、という会社が売場塾を勧めてVMDインストラクターの資格を取得いただいているんです。

もちろん、会社の指名ではなしに自主的に資格を取る個人の方も多数います。
会社のVMD担当でなくてもそれに関わる部署、例えば販売部に所属しているショップスタッフ、メーカーの営業や広告代理店の方など、売場づくりに関連した方も来ています。
そして受講生の13%はフリーランスの方が資格を取っています。

資格のポジショニング的には、本部のVMD担当をメイン対象者としていますが、売場づくりのプロになりたい方なら、どんな方でも受講できるのが売場塾です。

4.誰でもすぐにVMDインストラクターになれるのか

では、本当に売場づくりの即戦力になれるのか?
ここでなれる!と言ったらうそっぽいので断言はしないです。(笑)

しかし、VMDインストラクターという言葉通り、資格名は「先生」そのものです。
VMD基本講座は3日間18時間で、その後試験を受けてVMDインストラクター認定証をもらって先生になります。

さすがに、まったくの素人が3日間だけでプロになれるかというと、そうではないです。
たとえVMDの経験が豊富な人でも、「教える」というに関しては素人です。
なので、資格を取ったばかりの先生としては、にわか先生でしょう。

だも、どんな職業でも最初はにわか医師、にわか通訳、にわか税理士のはずです。
にわかVMDインストラクターもありなんです。

もう一度上図を見てください。
VMDスクールを「集合研修」、VMDディレクターOJTを「現場研修」と置き換えてください。
最後の「売場ナレッジ」は売場ドッと混むになっていますが、前述のガイドライン、マニュアルに置き換えてください。

何度もいいますが、VMDインストラクターの業務モデルはこれなんです。
つまり、VMDインストラクターは、「集合研修」「現場研修」「売場ナレッジ」ができる先生と定義しています。
これらが、「集合研修」→「現場研修」→「売場ナレッジ」→と回転していく、VMDインストラクター業務モデルなんです。

上図の左側を見てください。
にわかVMDインストラクターがまずはじめにやることは、集合研修の先生です。
これは、にわか先生でも十分できます。
売場塾の55のフレームワークに沿った教え方をすれば、誰もが研修を成功に導くことができます。

その証拠に「VMDインストラクター」とネット検索して見てください。
当社のページが半分、ところどころにVMDインストラクターで起業・独立した方のホームページが出てきます。
この方たちは、今はVMDバリバリのインストラクターですが、最初は集合研修のにわか先生から始めました。

集合研修なら、例え先生の経験がなくてたどだとしくても、立派に教えることができます。
それは売場塾で、VMDの教え方も教えているからです。
独立・起業するVMDインストラクターは、まずセミナーを開くことをおススメします。
それで度胸をつけたら、次は「現場研修」です。

この「現場研修」が問題です。
いくら人前で教えることがうまくなっても、売場という現場では実際に売場をリバイスして、店舗スタッフに教えなければいけません。
教えることに加えて、正しい売場見本がつくれないといけません。

  • 什器とレイアウトを変更する
  • VMD分類を変更する
  • 展示を変更する
  • 陳列を変更する
  • POPを変更する

など、リバイスを実演してスタッフに見せないと納得されません。
しかも、スタッフに「教えながら」売場改善しないといけません。
なぜなら、教えることがVMDインストラクターの責務だからです。

現場指導はさすがに実践と経験を積むことが必要です。
しかし、どんなにわか先生でも半年・1年と経つうちに覚えていきます。
そして2年目には、にわか先生から脱出して真のVMDインストラクターになります。

なので、VMDインストラクターの資格取得はゴールではなくて、スタートなんです。
役割の最後、ナレッジ構築については、現場研修を数多くこなしながら、VMD知識を蓄積してつくります。
その蓄積を整理整頓して、ガイドラインなどを制作するのがVMDインストラクターのとりあえずのゴールです。

そもそも、VMDインストラクターを必要とする会社は、売場づくりの基準がないために、売場塾に社員を送り込むことが多いです。
売場づくりの基準はガイドラインに他ならないのです。

5.VMDインストラクターの13%はフリーランス

そんなことで、VMDインストラクターは、数多くの流通企業から指示されている資格で、資格取得者の87%は会社員です。
それ以外の13%はフリーランスの方。
VMDインストラクターとして起業される方がいます。
具体的には現在142名のフリーランサーがVMDインストラクターです。

フリーランサーは、最初は自宅でVMDインストラクターをやっているけれど、事務所を持って株式会社化する方も出ています。

そして困ったことに!
近年わが社、オーバルリンクと競合になることがあります。(笑)

新規クライアントが、当社とフリーのVMDインストラクターに同時にコンペ依頼したり、アイミツ取ったりする場合が発生してきています・・・。

しかも売場塾卒業生から、当社と同じ新規客のコンペ対応相談に来ることがあります。
つまり、何も知らずに同じクライアントが当社と卒業生をコンペさせているんです!

もちろん、卒業生に当社の存在は言わないし、クライアントにもVMDインストラクター資格のことは話さないのですが。

でも、安心してください。
私は常日頃から、VMDインストラクター資格者からの問い合わせに対して、いろんなアドバイスをしています。
それが会社員でもフリーランサーでも同じように接しています。
たとえ、コンペになっての相談でも、気軽に相談にのっています。
今まで3回そういうことがありました。

実際のところ、フリーランスの方は、例え当社と競合しても、こちらは競合と思っていなので安心してください。(笑)
VMDに関しての問い合わせだけではなく、クライアントへの対応の仕方、新規の客へのプレゼンの仕方なども余すことなく教えます。

そんな中、当社が負けることもありました。
子弟とは師匠を凌駕するものなのです。
でも、これは多分、私の性格だからできる事なのかもしれません。
VMDインストラクターとして、フリーランスの方は儲けてほしいし、会社員には出世してほしいと思っているからです。

それがVMDインストラクターという資格の価値だからです。
だから資格保持者が当社の競合になることは織り込み済み。まったく問題はありません。

●企業がVMDインストラクターという社内先生を作ることにより、オーバルリンクに仕事が来なくなる
●個人がVMDインストラクターになることによって、オーバルリンクの競合になる

このクリティカルコアは、オーバルリンクだからこそのモデルと言えるでしょう。
しかしこのビジネスモデルなくしては、VMDの真のプロは増えないし、職業として大成していかないでしょう。
流通業、ひいては日本の経済に貢献することもできません。

もう一度、VMDインストラクターのコンセプトを振り返りましょう。

「お客様にとって快い売場塾環境を提供する、売場づくりのスペシャリスト」

これは当社の事業コンセプトと一致します。

それは「日本中の売場を買場に、そして快場にする」

この社会的使命のために、わが社はVMDインストラクター事業を続けていきます。
今後ともよろしくお願いします。

VMDインストラクーに興味ある方は、ぜひ説明会にお越しください。
無料です。
●VMDインストラクター&売場塾説明会 /銀座サロン
●VMDインストラクター&売場塾説明会 /オンライン

(VMDコンサルタント 深沢泰秀)

プチコンサルで売れる営業をしよう

プレゼンする女子社員

今回はプチコンサルになるためのノーハウをお話しします。
売上をアップさせたい営業や販売の方、起業してクライアントをゲットしたい方にうってつけです。

1.プチコンサルで他社と差別化する

私はもともと広告代理店の営業でした。
当ブログで語ってきたとおり、まったくの新規開拓営業マンで飛び込み専門でした。
VMDの会社を起業した22年前もほぼ飛び込みで新規クライアントから仕事をいただいていました。

その頃の様子は下記ブログ参照ください。
●VMD(ビジュアルマーチャンダイジング)専門会社をつくったワケ

さて、静岡の広告代理店に在籍していた私の売り物は「静岡新聞」と「SBS」がメインでした。
当時はマス媒体といって、テレビ・ラジオ・新聞がローカル広告代理店の売り物で、静岡県世帯普及率60%の静岡新聞と、静岡新聞が運営するSBSテレビ・ラジオをどこの代理店も売っていました。

売り物は、どこの広告会社も同じ。
こうなってくると、何か差別化しなければ新規開拓はできません。
他人と同じものを売っても、顧客に違いはわからないからです。
当然、競合広告会社と価格競争になり、20%しかないマージンをどんどん減らす消耗戦が繰り広げられていました。

それを避ける方法の一つに「差別化された商品やサービスを開発する」があり、それは別のブログで詳しく語りました。

●ネーミングによるブランド戦略
●マーケティングしなきゃ会社は始まらない

今回は、フツーの営業がフツーに飛び込みして、どのように他社と差別化を図り顧客をゲットできたのか、そのノウハウを違う角度から話します。

それはズバリ、プチコンサルタントになることでした。

2.顧客は情報が欲しい

「静岡新聞の広告どうですか」
「SBSラジオスポットの提供枠が空いているのでどうですか」

こんな営業をしたところで顧客はゲットできませんでした。
まったく飛び込み経験のない上役は「100軒飛び込みすれば、いつかは当たる」などと部下にハッパを掛けます。

これは今あなたがVMDを売り込むときに

「VMDいかがですか?アパレルはみんなやってます」
「VMDを導入すれば売場カッコよくなりますよ」

と言っているのと同じで、まったく説得力がありません。

広告マンである私はどうしたかというと、毎回飛び込み先に情報を持って行ったのです。
それは自家製「ホワイトペーパー」(ホワイトペーパーとは広報誌のこと)でした。

当時も今も、新聞やビジネス誌から為になる記事を片っ端からスクラップしていた私は、その中から顧客が喜びそうな部分をコピーして持って行きました。
そして、世の中のトレンドや話題をお話ししていました。

ただそれだけでした。
それだけで門前払いになる確率は減りました。
中には応接間に通していただき、じっくり話を聴く社長もいました。
毎回、広告勧誘の話は一切せず、ビジネス的な世間話をして帰っていくだけです。

しかし、それを続けていくとやがて小さい仕事が入りだしてきました。
1年も経つと小さい仕事がだんだん大きくなり、売上は上がっていきました。

「クライアントって、ちょっとした情報に喜んでくれるんだな」
と思い、それがどんなクライアントに対しても習慣になりました。

「東京のトレンディな店舗デザインを知りたい」
というクライアントがあれば、1日かけて渋谷や原宿にいき、店舗の写真を撮って差し上げました。

「商店街の活性化になんか方法はあるんだろうか」
というクライアントがあれば、両国国技館の商店街に行き、レポートを提出しました。

昭和の当時は、情報と言えば新聞や雑誌でしたので、トレンドはそこで掴んでいろいろと研究していました。
「スタバが日本に上陸した」とか「マツキヨが女子高生に流行っている」と聞けば、実際に現地に行っていました。

やがて別の広告会社に転職した時、私の情報量は上がりました。
会社は「日経テレコン」と「ビデオリサーチ・ダイジェスト」の会員でした。
好きに読み放題、データ使い放題になったのです。

●日経テレコン
欲しい情報のキーワードを入力すれば、それに見合う新聞記事をFAXで届けてくれるシステム。
今はオンラインになっている。

●ビデオリサーチ・ダイジェスト
ビデオリサーチとは、テレビやラジオの視聴率を調査している会社。
そこの月刊誌で、マス・OOHメディアの調査情報に長けているところが特長。

ここからも広告主が欲しい情報をピックアップし、チャート図を作って発表していました。
例えば、お茶のメーカーなら最新ドリンクのトレンドや、専門学校なら最近のカルチャー傾向やイチゴ世代のライフスタイル特性など。
(イチゴは今でいうとZ世代)

こうした何気ない日常の情報渡しが、顧客のパイプを太くしていくのでした。
中でもおもしろい話があります。

どこかの英会話学校を顧客にしようと、ベルリッツやらECCに営業で飛び込んでいたことがありました。
静岡に大手の英会話学校がたくさん進出していたころの話です。

各校に飛び込みをすると、広告担当が知りたいのは競合校の情報でした。
当時は「ケイコとマナブ」もないし、インターネットもありません。
私ができたことは客のフリして各校を周り、パンフやヒヤリングをしながら、競校の特徴一覧表を作り、狙った英会話学校に提出することでした。

その情報は重宝され、やがて1校から全面的に広告をもらうようになりました。
別のブログでも述べましたが、その後「マナ坊」という学校キャンペーンを企画展開して、英会話だけでなくほとんど著名な静岡内の各種学校の広告を一手に引き受けるようになりました。

こうして情報が私の強力な新規開拓営業のツールになったのでした。

3.顧客はアイデアが欲しい

もちろん、情報をただ持って行っただけでは単なる運び屋になり、それだけでは、他社から広告を切り替えてもらえません。
話はおもしろくてタメになるんだけど、広告代理店は替えない(というか、しがらみがあって簡単に替えられない)という顧客が多々ありました。

やはり決め手になったのは、プレゼンだったんです。
せっせと企画書を書いてプレゼンし、広告を競合から奪取するという派手なことをしていました。

決め手となった企画書は、ほとんど広告企画書ではありませんでした。
企画書の内容は下記だったんです。

・商品開発
・ブランディング
・ターゲッティング
・コンセプトメイキング

など、静岡新聞やSBSなどメディアを売り込む企画と全く違う経営戦略的な企画でした。

実際、お茶や釣り具メーカーに関しては、商品全体のカテゴリー整理と商品ブランディング、専門学校に関してはコンセプトメイキング、英会話学校に関しては講座開発などを行い、プチコンサルするような形で社長や専務など上層部を巻き込んでいったのです。

広告主、特に経営者は「うちの広告を安く出してくれる広告会社がほしい」わけではなかったんです。

「いかにわが社の商品を売れるようにしてくれるか」アイデアが欲しかったんです。
広告を出すことが目的ではありませんでした。

4.顧客はドリルでなくて穴が欲しい

上記のことは、ビジネス書によく書かれている、

「顧客が欲しいのはドリルでなく、穴である」(ドラッカー)
「顧客は早い馬が欲しいのではなく、早く移動したいのである」(フォード)

と同じことです。

これは私が会社を作って自ら経営者になったことで実感しました。
例えば当社に、印刷会社や販促会社が自社商品を売り込みに来ます。

「印刷費を安くします」
「とてもいい紙を使っているんです」
「早く迅速に印刷できますよ」

などとアピールします。
非常につまらない営業をしているな、と思います。

社長である私が欲しい情報は、例えば

  • 売場塾テキストをいろんな業種・業態に合わせられる、自動製本システム
  • テキスト印刷をデジタルテキストして管理する方法
  • テキストをページごとにバラしてワークシート化する方法
  • テキストをいかに全世界に発展させられるか、の翻訳システム

などです。

つまりテキストを印刷するのではなくて、

  • テキストをどう学校以外に活用できるか?
  • 普段書いている理論をどうテキスト化するか
  • 理論を製本することによってどんなサービスが生まれるのか

が知りたいのです。
早い話、印刷することでどういう風に儲けるか?なんです。

印刷会社が印刷をアピールするのは当たり前、私たちはそれ以上の情報が欲しいのです。

5.VMDアプローチもドリルと同じ

あなたがメーカー社員で、VMDを駆使して売場を活性化したいと考えているとします。
やみくもにVMDを導入すればなんとかなる、と考えない方がいいです。
ただ「VMDを導入する」は、ドリルの法則と同じで穴になりません。

具体的に事例を上げましょう。

あなたが生八つ橋のメーカー「聖護園」の販促担当だとします。
京都のドライブインでインショップを営んでいるが、なかなか売上が上がらない。
隣の別メーカー「夕子」や「おたべ」にやられている。

たまたまVMDセミナーに行き、ディスプレイの仕方を教わりました。
でもキレイなディスプレイを売場につくっても売上は上がらないでしょう。
「キレイなディスプレイをつくる」は穴にならないからです。

もしかしたら、価格戦略が違っているかもしれないし、パッケージや商品戦略が悪いかもしれません。

なので、売場のディスプレイを改善するだけでなく、商品ブランド別くくりに編成するとか、パッケージデザインを見直すとか、低価格帯の商品を除去するとかディスプレイと平行して考えられる手段を投入するといいと思います。

もちろん、あなたは会社員なので、商品ブランド別くくりや商品戦略は商品部に相談し、パッケージデザインは宣伝部と一緒にやるべきです。
他部署を動かすには、それなりの説得材料が必要ですが、それは面倒くさがらずに行えばいいと思います。

また、あなたがVMDプロで起業して顧客を得たいならば、顧客の「してほしいこと」を具体化するといいです。
新規顧客は往々にして「VMDを取り入れたい」と言ってきますが、それに対して「VMD研修を行う」という単純な対応にせず、何を欲しているのか「穴」を見つけるといいです。

例えば、メーカー販促部から当社への問い合わせで、「テレビCMなどマス広告でブランディングしているが、売場はいつも汚いのでなんとかしたい」というのがあります。

「売場はいつも汚いのでなんとかしたい」を鵜呑みにして、「掃除・整理整頓しましょう」というVMDを提案するのはナンセンス。
たぶん、上図のように広告や広報を含めた、顧客最前線のスペースブランディングを確立したいということなので、穴は

「来店前に顧客が抱いているブランドイメージを売場でもキープしたい」
ということになり、化粧品メーカーなら、

1.売場づくりをしている美容部員のVMDリテラシー強化
2.インショップブランドとしての売場デザインの確立
3.小売店と連携した売場の場所と形態の確保

というVMDプランが成り立ち、

1.に関しては
・美容部員のVMD研修
・ブランドガイドライン作成

2.に関しては
・什器デザインとその仕様のルール
・壁面・柱オーケストレーションプラン
・POPデザインと仕様の統一

3.に関しては
・小売店へのVMD提案活動
・小売店フロア担当へのVMD勉強会の実施

みたいな仕事に発展させることができます。
もちろん、全部が全部できない、という人はそれ相応の技術ある人とコラボすればいいでしょう。
または、できない部分は提案だけしてクライアントに委ねるのもいいと思います。

6.顧客にソリューションを提供しよう

ということで、静岡県で広告マンをしていたサラリーマンの私は、ほとんど静岡新聞・SBSを売らずに、クライアントの商品開発に明け暮れていました。
売上のほとんどかパッケージ関連と専門誌への出稿だった年を重ねていました。
しかし私が通常営業の2倍は売上を上げていた理由はここにありました。

もちろん、広告主のソリューションの中に静岡新聞が入っている場合は静岡新聞に出稿していましたし、会社のノルマで静岡新聞を買い切りしていた時は、静岡新聞を売っていました。
それは組織の一員だったからです。

VMD専門のオーバルリンクを経営している今は、私のソリューションはVMDのみとなりますが、VMD以外のアドバイスはよくしています。
店名を替えたり、取扱品目を変えたり、商品デザインを見直したりするお手伝いをする時もあります。

さて、プチコンサルをするコツを下記にまとめます。

●顧客は情報を欲しがっている
どんな情報が顧客のためになるか考えてみよう。
顧客のためになる情報を携えて営業しよう。

●顧客はソリューションを求めている
VMDを提案する前に、顧客の求めている結果を考えよう。
その結果に対して何ができるのか提案してみよう。

●経営者目線でモノを考える
社長になったつもりで考えてみよう。
どうすれば商品やサービスが売れるか考えてみよう。

そして、売場塾はVMDインストラクターという資格を認定・付与していますが、もちろん受講生は「資格がほしくて売場塾に来る」だけではなく、

・VMDプロとしてで起業して成功したい
・VMDプロとして社内で活躍したい
・VMDプロとして競合に勝ちたい

という皆様のソリューションは分かっていますので、どんどんアドバイスしますよ~。(^^)
そんな人のために下記の説明会や相談会、無料でやっています。
お気軽にお越しください。

●VMDインストラクターで起業・副業相談会

●売場塾&VMDインストラクター説明会

(VMDコンサルタント 深沢泰秀)

インストラクターって必要なの?

インストラクター

VMDインストラクターの学校「売場塾」をつくってはや18年。
940人以上のVMDインストラクターを輩出していますが、今日は逆説的に「インストラクターってそもそも必要なの?」という観点からお話ししていきます。

まずは私の高校時代のエピソードから。

1.ひたすらリピートすれば成就する

それは、高校生の時でした。
映画研究同好会というサークルに入っていて映画を作っていたんですが、前々からスポーツ部にあこがれていました。
はつらつとした野球部員やバスケ部員を見ると、運動苦手な私はなぜか劣等感が。

そこで思いついたのは、「毎日ジョギングしたら、走ることだけはうまくなれるかも」ということでした。
校内で誰にも負けない長距ランナーになったら、「文化部でもスポーツダメ男にならないだろう」と単純に考えました。

思い立ったら吉日。その日から毎日20分位帰宅後に家の近くを走ることにしました。

ただ、「毎日20分走れば長距離で1位になれる」という単純な発想で、うまくいくかどうかまったくわかりませんでした。
しかしながら、なんとかなるだろう、と楽観的な気持ちでもくもくと雨の日も風の日も走っていました。
なんか映画のロッキーみたいで気持ちよかったです。

1年が経ち、体育祭のクラス対抗1500m走に出場してみたら、1位になれました。
ここで「なるほど毎日コツコツやれば成就できるんだ」と実感したんです。

次に思いついたのは、「みんなが苦手な歴史で学年で一番とれば目立つかも」でした。
そこで、中間試験も期末試験も数学や国語など他教科はあまりテスト準備はせず、ひたすら歴史のテキストや参考書を丸暗記してみました。

ジョギングと同じように、同じことをリピートして毎日やればなんとか1位になれるだろう、というシンプルな考えでした。

最初の中間試験の歴史テストの結果は2位でした。
次の旺文社試験は静岡県内で4位でした。
残念ながら1位ではありませんでした。

しかしながら、ここで、
●何かを目標に掲げひたすらリピートすれば、なんとか成就できる
という定義めいたものが生まれます。

2.足りなかったもの。それはインストラクター

この定義はもしかしたら、恋愛や将来の職業にも応用できるかも。
と、したたかな思惑がアタマを出します。

とはいえ、ウブで将来についてあまり興味なかった私は、そちらの方向に舵を取りませんでした。
とりあえず1月の10kmマラソン大会で1位を目指すことにしました。

相変わらず毎日走り続けていましたので、ある程度はいい成績を残せるだろうと高をくくっていました。
しかし結果は79位。
なぜかこの数字、今でも覚えています。
それは「泣く」と読めるからです。

この結末を友人に話すと、バレーボール部員の彼はこう言いました。
「そりゃあ、そうだよ。20分繰り返し走っているだけでは、10kmマラソンは持たないよ」
「距離を次第に長くしたトレーニングに変えなければいけない」
と諭してくれました。

私はこの時、「なるほど」と思いました。
そう、私に足りなかったのは彼のように指南してくれるインストラクターでした。

3.プチインストラクターとの出会い

他人に頼りたくない性格、自分のやり方でコツコツ続ける性格。
そんな私の性格にはメリットとデメリットがありました。

メリットは三日坊主で終わらないこと。
そしてある程度は成就するということ。

デメリットはある程度まで行ったらそれ以上は進化しないこと。
つまり壁にぶち当たること。

でした。

やがて社会人になり広告代理店に勤務しました。
その広告代理店もインストラクターはいませんでした。

商店やビル群を片っ端から飛び込み訪問するスタイルのその会社は、100軒飛び込み訪問・100件電話追い込み、ということを標語にしていました。
しかし、誰もそんなことをする人はいませんでした。
そう、上司でさえも。

中小広告代理店ではよくあることですが、億単位の売上のクライアントを持つ営業は、決して広告主を手離さない。
他人に譲ったり引継ぎせずに、ずっと社内商店経営している人が多いんです。

なので、飛び込み新規開拓する必要もなく、部下には「1日100軒飛び込め」というものの、自分は何もしない人が多かったです。

100軒飛び込み訪問・100件電追い込みが苦にならない私は、試しに毎日やってみました。
そのやりかたは誰も教えてくれないので、自己流で工夫を加えながらやっていくうちに、新規客が集まりだしてきました。

縁とは不思議なもので、私を見込みのある営業マンだと思ったクライアント1人が、「君は見込みがある」ということで、会うたびに「明日のための10か条」をメモして私に教えてくれたのです。

このプチインストラクターは「あしたのジョー」の丹部段平みたいな人でした。
「あしたのための10か条」は営業のトークの仕方がメインでした。
・値引き強要された時の会話
・お茶の飲み方
(あと、すみません。忘れました)

毎回、おもしろいように新規が開拓できると、ふと気がついたことは、小口クライアントはたくさん集まるけど、何千万や億のクライアントは集まらないということでした。
大手企業でも零細でも、静岡県をAからD地区に分けて自転車でルート営業していたのですが、それが限界でした。

私に足りなかったのは、数千万から1億の新規開拓を指南してくれるインストラクターでした。

4.パーソナルインストラクター時代

限界を知った私は人の推薦もあり、二社目の大手広告代理店に転職しました。

飛び込み営業がスタイルではないその会社では、直属の上司はつきませんでした。
その代わり、私を入れてくれた部門長が手取り足取り、新規客へのアプローチの仕方やプレゼンの仕方を教えてくれました。

そして飛び込み中心の面の新規開拓から、点の新規開拓に変わったのです。
つまり、クライアントターゲットを絞って、集中的にそこだけアタックするというやり方です。

その部門長はOJTで教えてくれるので、私のパーソナルインストラクターという感じでした。
前の会社と大きく違うところは「すべての仕事の成果は私に戻ってくる」ことでした。
前の会社は下働きの弟子みたなもので、上司のクライアントへの仕事を手伝っても給料に反映することはありませんでした。
前の会社では、上司のクライアントの売上はすべて上司の成果だったからです。

2軒目の会社では、新規はすべて私の客となり私の成果としてくれました。
もちろん、1社数千万から億のクライアントになりました。
おかげで、2度社長賞を取ることができました。
アカウントエグゼクティブ(責任広告代理店制)という広告スタイルを身につけたのもこの会社でした。

その部門長が転勤した後、私に直属の上司がつき、その方も手取り足取り企画の仕方や書き方、プレゼンの仕方など教えてくれました。
プレゼンもすべて立会いしてくれたのでうまくいきました。
こちらも、前の上司と同様、手柄や成果を私に帰結してくれる上司でした。

こんな感じで、インストラクターとしてぴったり寄り添って仕事のノウハウを教えてくれる人がいたのはとても幸運でした。
20年もの間の広告代理店勤務の中で、合計3年くらいトレーニングいただいたのですが、これは貴重な価値となりました。

こんな感じで、仕事で自分を高めるためには、ノウハウを持っている社内の人材をうまくインストラクターにするとよいです。
もちろん、ただ利用するのではなく、下記の条件が必要です。

●自分のためになるし、会社のためになる

これを詳しく見ていきましょう。

5.社内で自分を高める条件とは

社員個人も含めて会社の持つノウハウって、さすがハンパじゃないですよね。
あなたはただがむしゃらに仕事をしているけど、実は会社の持っている知識資産をいただいているんです。

いただいていない方は、積極的にノウハウを掴みに行った方がいいです。
そして、

●自分のためになり、会社のためになることをする

これを私が会社に社員として居続ける理念にしました。
サラリーマンである以上、会社に貢献しなければいけないのは定めです。
そしてノウハウをいただいていることに感謝すべきです。
私の場合は新規開拓、売上で貢献しました。

それが

●会社のためになるけど、自分のためになっていない

場合は、ノウハウがあるワンランク上の会社を目指すか、ノウハウを持っている部門に移った方がいいと思います。
やっぱり仕事ってお互いにWIN WINじゃないと成り立たないからです。

私はそんな考えでサラリーマンをしてきました。
だから3回くらい転職、部門転換したんです。

で、もうひとつのパターンもありますよね。

●自分のためになるけど、会社のためにならない

そんな場合は、残念ながらリストラか左遷の憂き目に会うかもしれません。
私も一度経験ありました。

6.インストラクターはどこで探すか

さて、自分のためになるインストラクターはどこで探すか、なんですが、社内の「これだ」という人を頼るといいでしょう。
部が違っても、遠くの支店にいても会いに行くべきです。
私は新幹線を使って会いに行きました。
「弟子にしてくれ」ということではなくて、話を聞いてみるという目的です。
まずは話を聞いてみる、相談してみる事が肝心です。
その上で得るものはありました。
それが今後どうするか、の道しるべを描けます。

実は最初の会社で、「会ってみたい」という人がいました。
その方は、山のふもとに家があり、電話も通っていない家に住んでいました。
玄米を食べているというマクロビオテックな人ですが、快く会ってくれました。

その他、相撲の記者をやっている先輩に会いに国技館に行ったり、交流会で知り合った海外広告会社勤務の方に会いに行ったりと、「この人に会えば何か得られるかも」という気持ちで軽く行動に移していました。

メンターみたいな人を探していたかもしれません。
とにかく躊躇しないで即行動に移すといいです。
意外と人は初対面でも会ってくれるものです。

7.自らがインストラクターになる

月日は流れ、私はやがてVMDの会社をつくることになります。
しかし、VMDの知識はそれほどありません。
やはりここで、VMDを教えてくれるインストラクターが必要になります。

どうしたかというと、やはりパーソナルインストラクターを探していっしょに仕事をするようになりました。
2年くらいは、自ら新規開拓した仕事をインストラクターに頼んで、OJTしていただきながらVMDを実施させていきました。

VMDの仕事をすべてそのインストラクターとやりながら、VMDの極意を覚えていったのです。
仕事はすべてお渡しするので利益率は半分しかありませんでしたが、貴重な経験になりました。
今でもそのインストラクターに大変感謝しています。

そんなことで短期間でVMDのノウハウを身に着けた私は、アパレルや百貨店のVMDというよりも、電気や化粧品、車などいろいろな業種・業態のVMD理論構築が急務だと考えるようになりました。

そこで業界を絞ってクライアントを発掘し、頼みもしないのにいろいろな分析やプランを提出しては、その仕事を遂行してきました。
要は実験に実験を重ねていきました。そうしてノウハウを構築していったのです。

同時にビジネス誌の編集委員になり、新聞記事等でVMDに熱心な会社を選出、取材し論文を書いていきました。
その数100社くらいです。
そのおかげで、業種・業態・取り扱い商品を問わないVMD理論が構築でき、それを「55のフレームワーク」としてまとめました。

よかったら、どのくらいの論文を書いているか下記を見てください。

●深沢泰秀 論文

そして起業してから3年目で売場塾をつくったという次第です。
ニッポンにはインストラクターが少ないので、インストラクター自体を作りたいというのが、私の狙いでした。
VMDを教えてもらったけれど、逆に教える立場となり、今はインストラクターを育成している、ということです。

8.インストラクターはどこでも必要

私はそんなわけで、VMDインストラクターという資格制度をつくったんですが、実はこんなことはどこの業界でも当たり前になりました。

●鮨アカデミー
寿司職人になるには10年は親方の見習いにならなければいけないというのは昔の話。
いまや鮨アカデミーに通えば、2か月で寿司職人になれる。
インストラクターが仕込みから寿司の握り方や開店の仕方まで教えてくれる。

●ライザップ
これもう言わずもがな。
パーソナルトレーナーが筋トレだけでなく食事や生活管理まで教えてくれる。

●プログリット
英語のパーソナルトレーニング会社。
あなたに合った学習法で英語を教えてくれる。

上記のような授業料が高い学校に通わずとも、You Tubeでタダで勉強できる、とあなたは思うでしょう。
でも、やっぱり手っ取り早くノウハウを身につけるには、インストラクターに指導してもらうのが一番いいと思います。
究極はパーソナルインストラクターを起用するといいでしょう。

ということで、VMDインストラクターはいま全国に943名。
下記のような、いろいろな方がいます。

●VMDインストラクターにお聞きしました

またネットで「VMDインストラクター」と検索すると、たくさんの人が出てきます。
だれに依頼するか迷ったら、VMDインストラクター協会にお問い合わせください。
「VMDパートナー」という制度があり、VMDインストラクターを紹介したり、派遣することができます。

●VMDインストラクター協会 お問い合わせ

そしてもちろん、あなた自身がインストラクターになりたい場合は、ぜひ売場塾をご利用ください。(^^)

●売場塾

(VMDコンサルタント 深沢泰秀)

マーケティングしなきゃ会社は始まらない

グラフ分析

1.自宅開業できるVMDインストラクター

今回はマーケティングについて話しましょう。
もちろんVMDインストラクターとして会社をつくり経営を軌道に乗せるためのマーケティングです。(^^)

VMDインストラクターはコンサルタントの部類に入りますので、実質仕入れがなく、一人でもできます。
自宅で開業することもできますので、資本金がなくてもできます。

ただ、業務机やインターネットや電話など通信環境、パソコンやケータイなどのデバイスは最低限必要です。

そして下記の営業ツールは必要です。

  • ホームページ
  • 会社案内
  • サービス案内
  • 名刺
  • 封筒

売場塾でVMDインストラクターの資格を取って、すぐに起業する人は多いです。
なぜかというと資本がかからなく自宅で簡単に開業できるからです。

打合せのほとんどはクライアント先で行われます。
リモート会議も盛んになっているので、自宅開業の追い風になっています。

コンサルや研修もクライアントの会議室か研修室、リバイス(売場の改善)はお店で行われますので、VMDインストラクターは自宅から行けばいいのです。

女性の方でプライベートな家の所在地を教えたくない場合は、バーチャルオフィスを使えば、数千円後の家賃で済みます。
その利用金内で郵便ポスト代行もしてくれます。
例えばこちら。
https://www.gmo-office.com/

2.開業の落とし穴

簡単に開業できる反面、落とし穴もあります。
それは「営業しないとクライアントを獲得できない」ということです。

営業はどんな会社でも必要な営みです。
ホームページやブログを開設したからといって、仕事がバンバン舞い込むことはありません。
しかも独立したてのあなたは、知名度も認知度もなく、ただ電話を待っていても誰もかけてこないでしょう。

かといって、人材派遣会社やIT企業のように電話をかけまくったり、商店街を片っ端から飛び込みしたりしても、すぐに仕事に結びつくことはありません。
ましてや、多くの人は飛び込み営業や電話営業はできないでしょう。

ではどうすればいいか。
それはマーケティングをすればいいんです。
営業はマーケティングの一部なんです。

3.マーケティングとは

VMDインストラクターとして開業することだけが優先になってしまい、マーケティングをおろそかにしている人は案外いるのではないかと思います。

マーケティングとは、広告とか調査という意味合いがありますがそれだけではないんです。

会社を運営し、サービスをつくり、顧客をつくり永続的に売っていく。
そして最終的に利益をいただく。


という一連の流れがマーケティングなんです。
上記の文を分解すると下記になります。

  • 会社を運営する
  • サービスをつくる
  • 顧客をつくる
  • 永続的にサービスを売っていく
  • 利益をいただく

マーケティングをすると、現状や予測分析ができて、対策を打つことができます。
一番上のグラフは、あるリアル公開セミナーのグラフ分析です。
コロナ禍でセミナー集客が厳しかったとき、マーケティングをした結果、対策が立てることができ、立てなかった場合と比べると、格段に集客できています。
2020年を特に比較するとわかると思います。

マーケは事業維持・拡大の重要な武器になります。
ひとつひとつ、解説していきます。

4.会社を運営する

たとえ、株式会社でなくても何かしらの屋号は必要です。
もちろん、自分の名前がそのまま会社の看板になっても問題ありません。

ただ、自分がバラが好きだからといって、「ローズエレガント」みたいな社名にしないほうがいいです。
会社はブランドそのものですので、あまり軽く考えない方がよいと思います。

確かに「刀」「サムライ」のように単語をそのまま会社名にした会社もありますが、これらは創業者の意思が反映され、きちんとしたコンセプトも持っています。
しかも会社の存在意義やビジョンも併せ持っていて、ホームページを見るとそれがわかります。

オーバルリンクのロゴ

例えば、これは当社のマークです。

生活者と企業を「快場」で結ぶ

というキャッチがあります。
どういう意味かというと、中央の楕円が売場で、この周りを衛星のように回っているのが、生活者と企業です。

企業とは、売場を介して生活者に商品を提供する流通企業です。
メーカー、卸、小売店などがそう。

「快場」とは、買い物が心地よい売場という意味です。
流通企業が快場をつくることによって、製菓者の支持を得、円滑に売場を回すことができます。

そして、衛星同士が円滑な関係でいられるように、「快場」を中心に生活者と企業を公転させることがわが社の使命なんです。

それが、オーバル(楕円)リンクとわが社を命名した所以なんです。

その他、当社のブランドロゴの由来を知りたい方は下記を参考にどうぞ。
●ネーミングによるブランディング戦略

5.会社のコアコンピタンス(強み)をつくる

オーバルリンクのポジショニング

さて、社名は社名で終わってはいけません。
どんな会社なのかを定義しなければいけません。

上記チャートは当社の事業フレームです。
どんな事業を行っているかを定義したシートです。

VMD業界でオンリーワンとなるために創業したころ策定した事業計画書です。

あなたは

「ディスプレイができます」
「POPが書けます」
「デザインができます」

だけで営業してないですか。

そんな人はたくさんいます。
コアコンピタンスをつくりましょう。
コアコンピタンスとは、他社がまねできないあなたの魅力を定義したものです。
数あるVMD会社や自営業者の中で、自分だけしかできなものは何なのか、自問自答する必要があります。

100人の中で自社が選ばれるためにはどうしたらよいのか、じっくり考えるんです。

さて、オーバルリンクの事業フレームを見ていきましょう。
「PLAN DO SEE」を中心に実践と理論を回しており、その中からいろいろなサービスを開発している会社ということがわかります。

今度はチャート図の下部分に注目してください。

当社は売場づくりを販売促進の一手法としてノウハウ化している

とあります。
要するに当社は販促会社という立ち位置なんです。
実際に当社は広告会社として登記しています。

なぜ当社に衣料品店や雑貨店といったクライアントだけでなく、ドラッグストアや車ディーラーが多いのか。

なぜ、アパレルメーカーだけでなく、おもちゃメーカーやタイヤメーカーの売場づくり支援をしているのか。
その理由が上記チャートから見て取れるでしょう。

製紙メーカーや風邪薬メーカーから売場づくりのコンサルが来た時とします。
あなたはクリネッシュティッシュ売場やベンザエース売場のVMDを構築しなければいけません。
このように消費財の売場VMDを行って対価を得ているVMDコンサルは少ないでしょう。
そこが当社の強みなんです。

次は、

当社は、そのノウハウを、誰もが、わかりやすく学習できる、コンテンツに加工している

というところを説明します。

これはもう、売場塾というVMDの学校を運営している理由そのものです。

先にいったアパレルでもトイレットペーパーでも、車でもタイヤでも、すべての業種・業態・取扱商品に関わる方に共通のコンテンツを持っているということ。
これが強みです。

具体的に言うと、

・売場づくりの型を55型に分けて教えている
・論文を書くために取材した店やメーカーが100以上
・ワークショップの種類が60以上
・テキストが800ページ以上

などなど、当社はコンテンツメーカーと言っても過言ではありません。
こうした他社にマネできないコンテンツをたくさん持っていることが強みなんです。

最後は下記を説明します。

当社は、そのコンテンツを、伝授する専門スタッフを1000人以上育成・請負派遣している

これも当社をよく知っている方はご存じです。
ズバリVMDインストラクターのことです。
この構想、創業したころプランしたものなので、実際今VMDインストラクターは930名になっています。
企業は継続力がないといけません。

残念なことは、インストラクターの87%が企業に勤めていて、フリーランスの方は13%しかいません。
なので仕事を頼める方は、121名しかいません。

しかし、今までVMDインストラクターを活用して、全国チェーンの小売店に多数講師派遣したり、ディスプレイコンテストの作品を手分けして評価・採点してもらうなど「VMDインストラクターを生かしたビジネスモデル」を開発してきました。
商空間スタイリストFCもその一環です。

●商空間スタイリストFC

普通ならば、独立起業したVMDの方は「私がやります!」ということで他人に仕事を紹介しないでしょう。
本来ならライバルの方に、

・仕事を請負でやってもらう
・仕事を斡旋する
・仕事のノウハウを教える
・就職の手伝いをする

などはしないはずです。

「なんでライバルつくっているの?」
とよく聞かれますが、そこが他社にマネができないコアな部分なんです。

それは「売場塾」というVMDの先生を育成する学校をやっているから。
卒業生からVMDインストラクターとして

・VMDの仕事がもらえた
・会社でよい地位が得られた
・VMDとして転職できた

という声を聞くとやっぱり「売場塾」としてうれしいです。

多くのVMD学校が今まで出現しても長続きしないのは、このようなコアコンピタンスが欠けているからなんです。

御自分のコアコンピタンス持つと、面接でも強くなれます。
下記も参考になります。(^^)
●VMDで転職するときの経歴書の書き方

6.顧客をつくる

どんな客をターゲットにするか?
を言い換えると、「どんな市場があるか」ということなんてす。

市場がないところに物やサービスは売れません。
日本に炭鉱が栄えているころは、そこに市場が生まれます。
炭鉱労働者とその家族がこぞって住みますから、住宅や学校、商店街ができます。
クリーニング屋や居酒屋、床屋などの付随サービスもできます。

しかし、いったん炭鉱が衰え、人がいなくなるとそれら産業も衰退し、最後は市場自体がなくなります。

VMD市場がわからないまま、惰性で起業する方も多いと思います。
残念ながら、自分がやっていこうとする仕事に市場はあるのか考える人は少ないと思います。

  • →どんな業界が市場になるのか
  • →どんな会社の
  • →どんな部署の
  • →どんな職位の 人がターゲットになるのか?

考えてみてください。

次にその人たちにどんなサービスが必要か具体的に考えるんです。

  • →セミナーを売り込むのか
  • →コンサルを売り込むのか
  • →リバイスを売り込むのか
  • →デザインを売り込むのか

売り込むターゲットによってサービスは変わり、逆も真なりで、サービスによって売り込むターゲットが変わります。

例えば、当社のサービスを見てみましょう。

オーバルリンクのVMDサービス

当社のすべてのサービスの土台は、当社のVMDメソッド「フレームワーキング」です。
全てと言ってもサービスは売場塾・店舗診断・リバイスの3つしかありません。
それをターゲットにより刺さるようにするために6つのサービスに加工しているだけなんです。

6つそれぞれにターゲットが違うんです。
あまり細かくは言えませんが、例えばあるサービスでは下記のように設定しています。

●大企業向け
・メーカー系インショップブランド・ショップブランド
・担当者は販促部・商品部・販売支援部
・企業名

●中小企業向け
・中小小売系オーナー企業
・担当者は社長~常務
・企業名

コンタクトの仕方とPR方法、そして仕事を得るまでのフローを事業計画書に明記しています。

私は広告代理店時代、オール新規営業の「個人商店」でした。
オリジナルサービスをつくって営業したときは今と変わらず、ターゲットを設定していました。
ただ、営業の手段は変わりました。
昭和時代の新入社員時代は飛び込みと電話追い込みで獲得してきましたが、今は21世紀。
リアルとオンラインで囲みこまなければいけません。
このハイブリッド営業の方法に関しては別の機会にお話しします。

7.市場を把握しよう

といろいろ話してきましたが、最後に一つ。
自分の目指す市場はどんな市場か、具体的に数字や固有名詞で表すとぐっと現実味が出てきます。

例えば、皆さんはVMDの市場規模を数字で考えたことはありますか。
私は事業をするにあたって、狙った市場がどのくらいか数字で表記しました。
パワポで自社の3カ年計画をつくっていた時のことです。
下記のマーケットを抽出してみました。。

●VMDの法人市場は975社
・メーカー300社
・商社100社
・百貨店30社
・GMS5社
・HC10社
・DS30社 ・・・

●VMDの周辺業界は700社
・施工会社50社
・設計会社300社
・デザイン・ファッション学校50校
・コンサル会社100社
・広告・SP会社100社 ・・・

●女性ワークスタイル市場 5.64万人
・ワーキングシングル 37%
・DINKS 3.2%
・復職層 20%
・継続就業層 17% ・・・

●VMD資格市場 88,620人
・母数は明かせないですが、母数853,039人に変数を掛けています。

VMD学習市場を考えた場合、ある特定の層でどのくらいいるかな、といろいろ調べてざっくり計算したものです。

これを見てどう思いますか?
私はすごく少ない、という印象でした。

当時は
カラーコーディネーター56万人、
インテリアコーディネーター4万5千人

だったので他の資格と比較すると8万8千人は低く感じました。
しかし少ない市場だからこそ独占できるのだろうな、と逆の発想をしました。

これをもっと具体的なサービスレベルの市場に落とし込む場合、ペルソナを設定した方がいいです。
どんな人がわが社のお客さんになるのか、その人たちはどこに住んていてどんな職業について、どんな趣味と将来の希望を持っているのか・・・という感じにどんどん具体化していきます。

参考に、売場塾の受講生はどの企業のどの部署から来ている方が多いのか見てみましょう。上図がそうです。

販促部の方が35%と多いですよね。
これらは、先ほど言った「当社のVMDは販促である」ことを反映していることがわかります。
実際に売場塾の54%が会社清算で来ていますので、いかに当社と販促部が結びついているかというのがわかります。
下記をご覧ください。

売場塾生分析

さて、ここで余談です。(^^)
大企業の販促部はVMDだけでなく、日頃顧客調査やペルソナ設定、マーケット調査などしています。

そして自社商品を市場に出して効果測定もしています。
広告と連動したキャンペーンもお手の物でしょう。

なのに、販促プロの方がいざ会社をやめてVMDで起業するときに、市場規模を想定しないで事業を進めるのは面白い現象です。(^^)
あれほどマーケティングや広報やってきたのに・・・。

例えばあなたが地元にかえって広島県で開業するにしても、

・広島市に本社がある小売店やメーカーはどのくらいあるか
・広島から中国四国地方ではどのくらいか
・地元の菓子店で50億以上の売上企業はどのくらいあるか
・お好み焼き市場ともみじ饅頭の市場規模と、それを置いている小売りはどのくらいあるか

これは広島の老舗企業をターゲットにした場合なんですが、ざっくりでいいので数字を拾ってみましょう。
市場把握って意外と楽しいもんなんです。

最後に私が薦めるマーケティングの本を紹介します。
これ、ためになるので何回も読んでいます。

●ストーリーとしての競争戦略
著者/楠木健 出版社/東洋経済新報社 出版年/2010.5
●イシューからはじめよ
著者/安宅和人 出版社/英知出版 出版年/2010.12

ということで、起業してきちっとマーケティングしたい方、ぜひ下記の相談会にお越しください。
無料です。(^^)
●VMDインストラクターで起業・副業 相談会

(VMDコンサルタント 深沢泰秀)

ネーミングによるブランディング戦略

オーバルリンクのロゴ

今日はネーミングと商標によるブランド戦略についてお話しします。
例によって広告マン時代から今日に至るまで綿々と続いている活動です。
この話、販促部の方や宣伝部、営業企画部や独立起業した方にもばっちりためになるのでよく聞いてくださいね。(^^)

1.広告マン時代のネーミング戦略

今は小売店やメーカーを含めた流通業社をクライアントとしているオーバルリンクなんですが、広告マン時代はメーカーが主なクライアントでした。
静岡支店時代だったので、お茶メーカーや釣り具メーカーなど静岡ならではの商品のネーミングが多かったです。

ネーミング自体を依頼されたことはまったくなく、「どうしたら売れるのか」「どうしたら名前を消費者に覚えてもらえるのか」などを考える上で、浮かび上がったアイデアのひとつです。
それとは逆に、「こんな商品があったらいいな」という過程で浮かび上がった商品自主プレのネーミングもありました。

当時の私の広告スタイルはAE。
アカウントエグゼクティブ(責任広告代理店制)といい、広告だけでなく商品開発から販促企画までブランディングをトータルに行っていたため、商品の名前は重要でした。
主なものを紹介していきましょう。

A.釣り具パーツ

オモリやフックなど釣りにパーツは欠かせません。
パーツ商品のパッケージデザインを任されました。
釣具店の売場にはいろいろなメーカーのスイベルやオモリが並んでいました。

しかし、どのメーカーも似たような袋のパッケージ。
品番とアイテム名のみ、例えば「No154-5 スイベル」とか「No874-8 スピナー」という商品名でした。
これではどの商品を選んでいいかわかりません。

そこで、依頼されたメーカーの商品にあだ名を付けることにしました。

スピナーを「ピカイチスピナー」
スイベルを「サイクロンスイベル」
スナップを「イキイキスイベル」
リングを「手錠リング」・・・

そしてあだ名の横に1.2行の下記のようにキャッチコピーを入れました。

「ピカイチスピナー」
→「輝きが違う、回転が違う!キラメキバツグンだから遠くのバスにもアピールできる。

「イキイキスイベル」
→バスが追ってくる!ルアーをイキイキアクションさせるにはこのスイベルしかない!

あだ名とキャッチコピーを目立つようにパッケージにレイアウトしました。
黄色と青の目立つロックみたいなパッケージデザインは売場ですごく目立ちました。
思えば、このころからVMDを意識してパッケージ開発していたんです。

メーカーは最初、「卸からの注文が品番でなくてあだ名から入ってくるからわかりづらい」と言っていましたが、それでいいんです。

品番よりも名前を覚えてもらう。

それが何よりも広告効果だと思いました。

B.新茶物語

静岡では新茶の時期になると販売が活発になります。
いつも若い人向けに何かおもしろい商品が出来ないかなと思っていました。

新婚ほやほやだったわたくしは、新築の家に住み洋風リビングでお茶を飲んでいました。
リビングに置いたお茶缶はいかにも和風デザインで、板の間のリビングには合いませんでした。
かねがね、「新茶は季節の便りとして人に贈るもの」という意識あった私は「新茶はメディア」というコンセプトを考え、「新茶物語」というモダンな商品をお茶メーカーに提案してみました。

提案の直接のきっかけは下記でした。

橋本環奈似のモデルが和服を着てウォークマンを聞いているお茶カタログの表紙。
それは東京のデザイナーに依頼してつくってもらったカタログデザインでしたが、とても気に入りました。
それをヒントにストーリーを考えてみました。
ニューヨークに滞在している父に静岡にいる大学生の娘が新茶を送るという物語。

若い女の子だったらこういうお茶を送るんだろうな、というイメージでステンレスの丸い弁当箱のような缶にお茶を入れ、金平糖を白磁の皿に入れて箱にセットでつくってクライアントに提案しました。
名前は「新茶物語」
顧客が新茶を贈答する際はオリジナルの手紙を中に入れられる仕組みにしました。

娘の名前はみどりとし、書道五段の私が女の子っぽい手書きで広告用の手書きを書きました。
小売店にとっては代筆して先様に送るというかなり面倒くさい商品でしたが、話題性とクリエイティビティは確保できました。

C.新世紀

2000年を迎えようとししている時。
社内会議で「2000年という節目は広告チャンスだ。それをネタにみんなで企画を出し合おう」ということになりました。
そこで、私は「新世紀を商標登録してそれで商品づくりを企業に提案しよう」という案を出しました。

「新世紀」は梨で有名です。
ただ、梨は果物の部類に入っているため、他の部類の商標はされていませんでした。
これはチャンスです。
食品メーカーに持ち込めるように、砂糖・お茶・米などの部類で会社名義で商標登録しました。

先願権がないの弁理士に確認してもらい、いろいろな企業に企画を持ち込みました。
決まったのはやはりお茶店で、新世紀の祝いのお茶を出そうということになりました。
神社にお祓いしてもらったお茶を「新世紀」として通販で売り出すことになりました。
結果まずまずの売上と話題作りができました。

しかしこれ、落ちがあります。
後日、他のお茶店が商標を持っているのが判明し、販売の続きはできないという羽目になりました。
特許庁が間違えてダブル承認してしまったということでしたが、今でも腑に落ちません。

そのほかにも会社員時代には、

・マナ坊
・ラジオインターネットマニア
・アースデザイン・マインド・ミュージック
・よりどり緑
・オーシャン・リー

などいろいろなネーミングを考えて企画提案・実施しました。
こんな感じで、商品名はマーケティング、ひいてはブランディングの一環で、広告・販促を営む人なら誰でも必要なものでした。

さて、ここらでオーバルリンク時代のネーミングに移りたいと思います。

2.オーバルリンクの商標戦略

広告代理店を辞めてVMDの専門会社をつくってからも、VMDをどうやって商品化するか考えていました。
とはいえ当社はコンサル会社なので、商品は無形商品です。
サービス名というのが正しいです。

しかし、ネーミングの考え方は商品でもサービスでもテレビ番組でもタレント名でも、まったく同じなんです。

ましてや創業したての会社が「VMDいかがですか?」と企業に売り込んでも、相手はまったくわかりません。
実際のところ創業当時は、VMDという言葉も知らない企業がほとんどでした。
電機メーカーのクライアントが多かった私は、やっぱりVMDを分かりやすく企業に知ってもらうには、ネーミングが肝だと思いました。

・売場UP2サポート
・売場ドッと混む
・リモデルプラス
・ユニットVMD ・・・

など、いろいろ考えて提案・実施してきました。
VMDのコンサルが多くなり市場が大きくなった今、商品名を考えるのは差別化として不可欠になりました。

ここで、当社のメイン商品として商標登録し今でも続けているサービス、それらをいくつか紹介します。

「売場塾」

VMDの学校 売場塾ロゴ

VMDセミナーサービスをつくるにあたって、何かよい名前がないかなと思っていました。
「VMD大学」、「VMD道場」、「VMDスクール」などが考えられますが、どれもありきたり。
少人数の上、ビルの地下でセミナーをやっていたことから、塾という名前がしっくりきました。
うちの社員にデザインの原案を渡し、上記のようなロゴにしました。

リリース直前、私が少し横長文字に改良しました。
VMDという言葉が入っているのがとても気に入っています。
(気がつく人は少ないですが・・・)

次いでサブネームも考えました。

出張売場塾 →クライアント先で行う売場塾
オーダーメイド売場塾 →クライアントの業種・業態・取扱商品にカスタマイズする売場塾
オンライン売場塾 →オンライン講座

など。

地下で始まった売場塾

これは売場塾の初期の様子。
地下室で始めたので、やっぱり学校というより塾ですね。(^^)
売場塾の生い立ち、詳しくは下記をクリックしてください。

・売場塾アーカイブ

以後、どんなセミナー関係でもほぼ「売場塾」のロゴを入れています。
単なるVMDセミナーというよりも、売場塾という学校のベースがあり、その理論や教材を使ってセミナーをする、という特色が出るため、法人セミナーでもロゴを入れています。
by 売場塾 という感じですね。
インテル入っている、という使い方です。

「月刊VMD」

月刊vmdロゴ

これは最近開発した商標です。
普通に読んでみると「ゲッカン・ブイ・エム・ディー」です。
VMDに関する雑誌ブランドと思ってください。

現在、VMD専門の雑誌は存在しません。
かといって当社が月刊誌を本屋で売る流通誌として出すとかなり労力がかかります。

時間も人材もない当社ができることは、まず月ごと送っているメルマガやブログに名前をつけるということでした。
そこでつけたのが、「ゲッカン・ブイ・エム・ディー」。

響きがいいんです。(^^)
これもネーミングの大事な要素。
すぐに覚えてもらえるんです。

かといって、それをすぐに販売して利益にするのは難しいので、しばらくホワイトペーパーの名前にしていました。
ホワイトペーパーとは広報用の雑誌みたいな意味で、MA(マーケティング・オートメーション)やっている会社がよくやっている販促ツールです。

もともと当社はビジネス誌や書籍にたくさんの論文を書いています。
それらをマッシュアップして記事化し、当社のVMD理論やレポートとして無料で配付していました。
毎月新しい情報を必ず2つは流しているので、ホワイトペーパーも「月刊VMD」と問う名前にしてクライアント等にお送りすることにしました。

その後、オンライン「センスアップセミナー」のテキストにもすることにしました。
2021年の9月から今でも続いています。

・センスアップセミナー

今年春からは「月刊VMDムック」として書籍発売もすることにしました。
ムック購入したい方は下記からお申込みください。
1冊から買うことができます。

・月刊VMDムック「商空間ディスプレイ」

またキンドルのサブスク入っている方は無料で読むことができます。

・月刊VMDムック「商空間ディスプレイ」キンドル版

今年、月刊VMDをファミリーブランド化し、月刊VMDブログ、月刊VMDメルマガ、月刊VMDムック、月刊VMDレポートなどと、でサイン統一しました。

vmdメディアブランド戦略図

今まで述べて来たことを図にしたのが上記。
広報メディアもブランド化できることが分かったと思います。

「商空間スタイリスト」

商空間スタイリスト

VMDインストラクターがVMDの資格として確固たる地位を確立したころ、ディスプレイの資格は考えられないだろうか、考えていました。
そこで上記のような名前を考えました。

「商空間スタイリスト」を商標化したのは2017年ころ。
このディスプレイ資格の特徴を如実に図案化しました。

・陳列スタイリスト
・展示スタイリスト
・プロップPOPスタイリスト

「商空間スタイリスト」は上記3段階を経て取得する資格のため、このようなロゴになりました。

ロゴのしくみとして、上記3段階を入れた4段階の資格の色を決めています。

・陳列 →オレンジ
・展示 →パープル
・プロップPOP →グリーン
・商空間スタイリスト → スミ

色をベースにテキスト、認定証、案内書、広告に至るまでVIを決めてデザインしています。
四角いキラッとしているスクエアはシャイニングスクエアといい、デザイン要素のひとつです。
また、カードはSのイニシャルを透かしで入れています。
英名、Shop Space Stylistの頭文字ですが、私はスーパーマンのイニシャルと呼んでいます。

商空間スタイリストを取得した方、ぜひディスプレイ制作のスーパーマンになってほしいです。(^^)

「VMDインストラクター」

これはもう言わずもがなですね。
当社のビジネスモデルそのものです。

ただ、なんでインストラクターという言葉をつけたのか?というと、文字通りVMDのリーダーを育てたいという当社の方針があったからです。

売場塾を始めた2006年はVMDコンサルタントが市場にあまりいませんでした。
日本にVMDを広めたいと思って創業した当社なので、早くVMDを国内に広げるにはどうすればいいか、考えました。

そこで、私のようなVMDの先生を日本にたくさんつくると早くVMDを広められるのではないか?と思いつきました。

VMDを広める人をVMDインストラクターと名付け、日本の新しい職業にしようと考えたんです。
VMDインストラクターは、ただディスプレイがうまい人ではありません。

・ショップデザイン
・品揃えと展開
・ディスプレイ
・体験販促

この4分野のスキルを持つ人でないとVMDとは言えないと思い、VMDインストラクターを考案、商標化しました。
ヨガが広まった時にヨガインスタラクターがたくさん輩出したのと同じように、VMDもインストラクターが必要だったんです。

そしてVMDインストラクターの資格取得者は企業本部の方が多いという特徴を持っています。
チェーン店である小売店本部のVMD担当はチェーン店を指導しなければいけません。
メーカーや卸の本部の販促担当も、営業所やお得意先である小売店に提案活動、ミニコンサル活動をしなければいけません。
またVMDとして起業したい方は、VMDインストラクターそのものが仕事にならなければいけません。
つまりVMDの先生として収益を得るんです。

そういう意味で売場塾では、単にディスプレイがうまい人というよりは売場づくりを総合的に指南できる人材を育成していったのです。

詳しくは、VMDインストラクター協会のホームページをどうぞ。(^^)

・VMDインストラクター協会

この認定カードも社内で考えたシンプルなデザイン。
2006年はiPhoneが流行っていたので、iを用いた図案にしました。
すちなわちvmd-iです。

iPhoneのようにシンプルなデザイン、気に入っています。
シニアは下写真のように格調高い紫色にしています。

VMDインストラクターはただいま922名なのですが、シニアはまだ22名しかおらず非常に貴重な資格になっています。
シニアは実技試験があり、合格率もVMDインストラクターより低いです。
シニアは「VMDをコンサルサービスとして収益を上げられる人」が認定基準となっています。
そのため、シニアを取った方の半分以上が独立起業しています。
中にはVMDコンサル事務所として株式会社を立ち上げる方もいます。

VMDプロの皆さん、ぜひシニアVMDインストラクター目指して頑張ってくださいね。(^^)

3.社会意義的な商標

当社は上記の他にもたくさんの商標を持っています。
商標は当社のブランディングの一環として捉えています。

例えば「快場」はいろいろな企業が使っている、もう流通業界では馴染みの言葉なんですが、実はオーバルリンクの商標なんです。
快場のコンセプトは下記を参照ください。

・快場とは

フットマーク株式会社が「介護」という言葉を考えて商標登録したのと似ています。
フットマークの社長は、看護と介助という字を組み合わせて「介護」という文字にしました。
商標の権利は今でも保持しているんですが、みんなが知らずにフツーに使っています。
子供を守る学校の水泳帽は今では当たり前なんですが、これもフットマークが昭和時代に考案したもの。
以前社長の講演を聞きに行ったんですが、こうした活動はすばらしいと思いました。

「快場」も「介護」なみにフツーの言葉になりつつあります。
いや、コロナ禍後の売場づくりはますます「快場」が意識されています。
それは「リアルな売場は楽しい買い物体験を提供する場にしなければいけない」という機運が高まっているからです。

4.商標は戦略にする

最後に大事なことをひとつ。
ネーミングや商標は「おもしろい名前思いついたから、とりあえず登録する」だけじゃダメなんです。

あなたの商品、あなたのサービス、あなたの会社の戦略にしなければいけません。
名前を決めるきっかけは二つ。
●今ある商品やサービスに名前をつける ●名前から発想して新商品やサービスをつくる があります。

広告代理店時代は前者が多かったんですが、会社をつくった今は後者も多くなりました。
前者も後者も戦略が必要です。特に後者は入念に行っています。
私はいつも企画書を書いて、戦略の道筋を整理しています。
登録する商標の2.3年後、長いときは5年後の姿を描いています。

例えば、「商空間スタイリスト」という名前を考えたのは2014年6月。
パワポの企画書は24ページ。書き直し3回。
そして実際にスタートしたのは2017年12月。
今なお、企画書を更新しているんです。

「VMDインストラクター拡張戦略」を書いたのは2014年11月。
企画書ページ数は23ページ。
2016年10月で企画書更新6回目になっています。

そんなわけで、デスクトップの事業戦略ホルダーは、いろんな企画書でいっぱいなんです。
あたためているネーミング、たくさんありますよ。(^^)
商品やサービスの未来を考えるってなんだかワクワクします。

ということで、いいネーミング思いついたからと言って、安易に商標登録しないでくださいね。
どのように収益化するか練りに練ってから商標登録しましょう。

販促部の皆さん、VMDプロの皆さん、お店や会社、商品のブランド確立、ともにがんばりましょう~。

(VMDコンサルタント 深沢泰秀)

売場塾生が1,000名になりました

0.地下室から始まった売場塾

売場塾の生徒もこの秋で1,000人になりました。

売場塾はいつからどこでやっているのか。
それは2006年4月春期からです。
そして場所は東京三田なのですが地下室から始まったということです。

このブログでは、社会人の皆さんに参考になる、ノウハウの生かし方についてお話しします。
すなわち「君たちはどう生かすか PART2」です。
PART1は下記をお読みください。

●君たちはどう生かすか

さて、VMDの会社を21年続けていて山あり谷ありだったエピソードに加え、私がサラリーマンだった20年間も振り返ってみたいと思います。

それは下記ではないでしょうか。

  1. 仮説を立てて行程表をつくる
  2. コツコツ続けて工夫を重ねていく
  3. 自分を貫く
  4. 他人と違っても気にしない

ひとつひとつお話しします。

1.仮説を立てて工程表をつくる

「これをやりたい」
「あれをやりたい」

なんて誰でもありますよね。
仕事では

「バリバリ新規開拓したい」
「VMDをうまくなりたい」
「プレゼンスキルを上達させたい」

でも、殆どの人はそう言っているだけでなかなか実行に移しません。
仕事が忙しいことを言い訳にしているからです。

本当に希望をかなえたいなら、まず何をやるかまとめ、時間をつくること。
そして、とりあえずのゴールを決めるといいです。

「バリバリ新規開拓したい」なら、ゴールは下記のように定めます。

「半年以内に100万以上のクライアントを5本開拓する」
「1年以内に1千万級のクライアントを1社とる」
「新聞広告のクライアントを毎期獲得する」

など、おぼろげでいいので決めます。
ノートにメモりましょう。書くと気持ちも整理できます。

次に工程を決めます。

「半年以内に100万以上のクライアントを5本開拓する」

だったら、

「1日5軒は学校関係の企業に飛び込み営業する」
「釣り具業界の有名な会社にプレゼンする」
「テレビ番組をつくってスポンサーを募る」

みたいに、どうやってクライアントを5本開拓するか方法を決め、動き出します。

上記は私が広告代理店のサラリーマンだった時、本当に行ったことです。
そして実際に新規開拓だけで3年でクライアントを獲得でき年計2億になりました。

2.コツコツ続けて工夫を重ねていく

私が大学卒業して入った広告会社は、1年以内に8割方の新人が辞めていくという過酷な会社でした。

飛び込みセールスで新規を取っていくというまさに昭和時代のスタイルでした。
ほとんどの人が喫茶店でコーヒーを飲んで一日をしのぎ、やがて辞めていきます。

「単純に飛び込みしても仕事は得られないだろうな」

大学出たばかりの私は、A,B,C,Dという静岡市内の営業ルートを考え、そのルート上にあるよさそうな広告主に月2回の頻度で飛び込みました。
「断られても4~5周回ればなんとかなるだろう」と思いました。

1週目は門前払いです。
2週目も門前払いです。

3週目は、広告主なら誰もが興味を持つ資料を自分で作り、持ち込みました。
すると話を聞いてくれる広告主ができました。
4週目に入ると、ひとつの広告主が「実はこんな悩みがある」などいう相談がきました。
5週目に入ると、わずかばかりの広告をいただけました。

こんな風に工夫に重ねていくとよいです。

あとは持続力です。
他の人は2週目に門前払いされたところで、もう3週目は行かないでしょう。
そこが普通の人なんですが、諦めずにコツコツ地道に実行するようにした人に門は開いて行くんです。

2006年に始め売場塾も山あり谷ありだったんですが、工夫を重ねてここまで来ました。
時間帯を工夫したりテキストやワークショップを変えたりと、コツコツ工夫を重ねているからこそ継続でき、今があるんです。

実際、起業した人で公開セミナーや学校を始める人は多いのですが、途中でやめてしまう人がほとんどです。
最初はよくても、そのうちに集まらなくなってくるからです。
もう少し頑張って工夫して継続していく努力をした方がいいと思います。

3.自分を貫く

時代はインターネット創世記になりました。

その時、インターネットの中から面白い音を見つけて、それと音楽をリミックスするという番組を思いつき、社内プレゼンしてみました。
しかし、誰からもあまり協力してもらえません。
それでも、出版社と音楽制作会社に掛け合って、自分でスポンサーを見つけて半年ラジオ番組としてオンエアしました。

何か新しいことをやろうとすると、周りから反対されたり、賛同が得られなかったりすることが多いと思います。

「やめた方がいい」
「そんなことやってどうなる」
「・・・(無関心)」

こんな感じで周りに冷たくあしらわれたら、あなたは辞めますか?
サラリーマン時代、私は自分がやりたいことはトコトンやりました。
よくいうセリフは下記でした。

「これでスポンサー集まらなかったらどうする?」
「責任を取ります」

今でも新規事業はしょっちゅう社員に反対されます。(笑)
しかし、やると決めたからにはある程度までやってみることが大事です。
事業というのは人の顔色伺いながらやるものではありません。

というか、広告代理店時代は、番組枠をテレビ局やラジオ局から事前に買うので、何が何でもスポンサーを見つけて実施しないといけません。
やるからにはリスクと覚悟が必要です。
会社もそうで、作ったからには何年も長続きさせないといけません。
創業後会社が20年続く確率はたったの0.4%なんです。

単に「おもしろそうだから」と思ってやるだけのあなたは長続きしないでしょう。

4.他人と違っても気にしない

東京本社に転勤したとき、ケータイキャリアの担当になり、店頭プロモーションやVMDの仕事をしていました。

VMDはケータイショップの売場づくりのコンサルでしたが、これ以外にもたくさん仕事はありました。
睡眠時間は毎日2~3時間。それが1年続いていました。

「死にますよ」

よく同僚に言われていました。
しかし、将来のためのノウハウを得るために睡眠は犠牲になりました。
浅草橋から隅田川を眺めながら、早く週末になることを願っていました。
しかし今だと、これ問題になりますね。。。。

前の会社はテレビや新聞などマス広告中心の会社です。
社内では店頭プロモーションやVMDなどはもう論外で、「どぶさらいみたいなことやっている」と、他の方から言われていました。
マス広告やっているとカッコいいのだろうか?
私も過去CM賞や新聞賞取りましたが、テレビも店頭も同じだと考えていました。

「ビジュアル・マーチャンダイジングってなんかかっこいい!!」

実は、この道に進んだのは名前からでした。(笑)

そして意外と売場づくりに困っているクライアントがたくさんいることも、この業務で知りました。

「売場づくりに特化した広告代理店なんてないだろうな」

こうしてVMDに特化した広告代理店「オーバルリンク」が誕生しました。
みなさーん、どんどん異端児になりましょう。

(VMDコンサルタント 深沢泰秀)

スターバックスはマネできない

スターバックスがロシアから撤退後、ロシアは新しいコーヒー店をオープンさせました。
その名はスターコーヒー。
マークもやたら似ています。

●スターコーヒー

従業員はそのまま正規雇用となり、同じようなメニューを顧客に提供しスタバだった店舗を「スターコーヒー」として運用していくようです。
新オープンにはたくさんの客が並んだそう。

お店づくりという点に関しては、他店をマネするということはよくあること。
ただこの場合、商標が酷似しているのでほぼ違法でしょう。
スタバも静観を保っています。

クリティカルコアという言葉があります。
これは、「他社がマネできないほど非合理な核心」という意味です。

スターコーヒーがいくら店の外観・内観をまね、商品をまねても所詮はスターバックスになることはできないということです。
果たして、下記のスタバのクリティカルコアをまねできるでしょうか。

  1. 売れなくなったコーヒーを2週間で破棄し、チャリティーに回せるのでしょうか。
  2. 顧客のメニューにない注文をスタッフがわざわざ受け入れてくれるでしょうか。
  3. コーヒー以外のランチやディナーを出さずに運営していけるでしょうか。
  4. 店内のBGMや壁にかかった絵画をわざわざオリジナルでつくって展開できるのでしょうか。
  5. 従業員に自社株を持たせるというモチベーション維持はできるんでしょうか。
  6. タバコを吸う人を一切入れないという決まりを維持できるでしょうか。

上記を遂行するのはかなり難しいのではないでしょうか。
これがスターバックスの持つクリティカルコアだからです。
これをマネしても、あまりに不利なことが続いてしまいます。

普通のコーヒー店の経営者だったら以下のことを考えてしまいます。

  1. 売れなくなったコーヒーを2週間で破棄し、チャリティーに回すなんてもったいない。
    利益を出すために、半年はコーヒーは在庫として使うべきだ。
    お客は2週間の味でも1年の味でもわからないから大丈夫だ。
  2. 顧客のメニューにない注文をわざわざ受け入れるだと? 入れる氷の量を調整する? ホイップをコーヒー味にする? ココアパウダーを振りかける?
    そんな面倒なことはしたくない。今あるメニュー以外は提供なしだ。スタッフの効率化を考えればいい。
  3. コーヒー以外のランチやディナーを出さないだと? ゆったりコーヒーを飲める空間を保つのも理解できるが、うちは利益重視だ。
    ランチやディナーのメニューもたくさん出して客単価を上げないと。
    多少ワイガヤするけど、その方がにぎやかな空間になって逆にいいだろう。
  4. 店内のBGMや壁にかかった絵画をわざわざオリジナルでつくる?
    そんな非効率的なことはしたくない。絵画はそれらへんで売っているポスターでも貼っておけ!
    BGMは有線(ロシアにあるはわからないですが)を使え。それで十分だ。
  5. 従業員に自社株を持たせるだと。会社が儲けた利益は我々経営者のものだ。
    スタッフはバイトでいい。一番安い時給でいいぞ。
  6. タバコを吸う人を一切入れないだと。ロシア人は喫煙率が高いんだ。
    ロシアは喫煙者は男性6割の女性2割の、世界トップレベルの喫煙大国なんだぞ。
    最低でも喫煙ルームは確保しろ。

とまあ、こんな調子を続けると、うわべだけマネしても中身は全然スタバでなくなるでしょう。
そのうち、ウオッカも出して、フツーのコーヒー屋である上に居酒屋と化すでしょう。

これがクリティカルコアの「ライバルのうわべだけマネしても決して追いつくことはできない」理由なんです。
店が長く続き、お送りのファンを抱えているブランドにはクリティカルコアがあるんです。

2.日本の小売店のクリティカルコア

今までVMDの会社20年やってきましたが、よくあるのが、
「ユニクロのような店舗にしたい」
「ドン・キホーテのようにしたい」
「イケアみたいな家具屋にしたい」
と、うまくいっているブランドの売場をまねたい経営者の言葉です。

売場を詳しく分析すればある程度まねることはできと思います。
床・壁・天井・什器・照明などの構造や素材・意匠、ディスプレイの仕方、POPの作り方などを解析し、似せることはできるでしょう。

しかし、そこまでです。うわべは似ていても中身はマネすることはできないのです。
逆にマネをしてしまうと、ライバルである同店に客はどんどん流れてしまい、まねた自店は自滅の道をたどることになるでしょう。

ロシアみたいにスタバがなくなったので、仕方なくスターコーヒーに行く、という客は残るでしょうが、日本からユニクロやドン・キホーテの店がなくなるということは考えられません。

あるとき、「もちクリーム」という和菓子ブランドが話題になったことがありました。
デパ地下に出店すると週に数百万を売るブランドで、全国の百貨店で引く手あまた。
たちまち直営店も増えていきました。

ウインドウには色とりどりのおいしそうな大福が並んでいて、中身はあんこだけでなく、メロンやイチゴ、チョコなどいろいろなフレーバーのクリームがきっしり入った、大福のようなお菓子です。

数か月たち、従来の和菓子店の中で、似たような商品を出す店が出てきました。
デパ地下のその店のガラスケースには、もちクリームのような大福のサンプルが並びました。
しかし、その店は程なくして、もとの姿に戻りました。

もちクリームのクリティカルコアは、下記です。

  • それだけ販売している単商品のみの店である
  • 冷凍して販売し解凍して食べる商品である
  • 冷凍しても風味が変わらない独自のソースを自社工場で開発している
  • フランチャイズではなく直営店のみを出している
  • 短周期で新フレーバーを出し続けていく持続性がある

まだあるかもしれないですが、少なくても上記は決して一介の和菓子メーカーはマネをすることはできないでしょう。

冷凍でも風味を閉じ込める特許技術が必要な上に、単品売りだけで商品を売り続けていくというむずかしさ。大福を凍らせるだけでは餅と中身の風味が落ちしまう。
だいふくをイチゴの色をつけてピンクにしたとしても、その鮮度や風味はけた違いに違うものになるはずです。

しかも、冷凍庫をガラスケース下に設置しなければならない手間とコストがかかります。
餅クリームをGケースに置いた分、他の商品は置けなくなりますからリスクも半端ないでしょう。

次第に店の売上が下がっていき、耐えきれなくてもとに戻したのだと思います。
このような事例はよくあることだと思います。

クリティカルコアを持つことは、他店の追随を許さないどころか、模倣した他店を大きく引き離すことができます。

3.話題のものがうまくいっているとは限らない

24時間、世界中のあらゆる情報が自由に手に入るようになった今、表面的な判断でものごとを決めないほうがいいと思います。
特には、店舗DXですね。

コロナ禍の今、流通企業のすべてがDXを導入しています。
無人レジ、売らない店、ライブコマース、VR店舗、スマートショッピングカートなどなど、話題は事欠きません。
テレビCMもコロナ前よりIT会社の放映が多くなったような気がします。

しかし、DXの話題すべてがうまく行っているいるわけではありません。
例を見ていきましょう。

  • アメリカのb8ta(ベータ)が日本上陸し、売らない店として店舗を拡大
  • アマゾンがECサイトと連動したリアル書店をチェーン化推進
  • セブン&アイがセブンペイをリリース、オムニチャンネル加速

など、近年始まった華々しい話題も下記のようになりました。

  • コロナで来店客が伸びなくなり、b8taは全米すべての店舗を撤退
  • アマゾンは今年、英国と米国で始めたリアル書店68店をすべて閉鎖すると発表
  • セブンペイの撤退は一昨年ありました。みんなよく知っているから話すこともないでしょう

b8taは日本事業はうまくいっているようなので、日本は問題ないです。
日本は丸井がb8taに出資していて、丸井だけでなくSCにも出店しているのですが、これはまだ成功しているかどうかはわかりません。
なのに、この「売らない店」を救世主とばかりにわが店舗に導入しても、うまくいくかはわかりません。

このように、マスコミで話題に載っていることがすべてうまくいくとは限らないことに注意しましょう。
「他店がDX化しているのでヤバい!!乗り遅れないようにわが社も導入しよう」と決める前に、本当にその方向がよいのかPLANする必要があります。

新規の話題は多いものの、その後の経過についてはあまり話題に上がらないので注意しましょう。
または、企業が広告をたくさん打っているからといって、その商品やサービスが売れているとは限らないのです。

4.オリジナルVMDを開発しよう

そもそもVMDには4つの分野があり、これを相関させながらオリジナルなノウハウにしないと、店舗ブランド(メーカーの場合は売場ブランド)としてやっていけないと思います。

4つの分野とは

  • 品ぞろえと展開
  • ショップデザイン
  • ディスプレイ
  • 体験販促

です。

●VMD4つの分野とは

こんな話が昔ありました。お茶店の改装をすることになり、設計士を呼んで打合せしました。
すると設計士は「お茶店だから{「富士山と茶畑」の写真をどかんと壁に設置しますか」と言いました。
その後、設計士は交代、他の設計士によい店舗を作ってもらいました。

新しい設計士と茶店とお茶工場をつぶさに見学、歴史や社員の人柄などいろいろヒヤリングしながら、コンセプトを作り出しました。品ぞろえも変え、店舗も変え、2階で体験ができるように工夫し、ディスプレイも美術館と提携してその店でしかできないものをつくりました。

こういうのがオリジナルと言えるでしょう。そう、ブランドは他社にない独自のVMDを開発すべきだと思います。

店舗や売場にVMDを導入するとき、どこそこの店のVMDを研究するのはいいとして、そっくりそのまま導入しても、所詮二番煎じ、顧客は定着しないでしょう。
または衰退の一途をたどるかもしれません。
VMDのオリジナリティがないからです。

VMDをクリティカルコアまで昇華する必要はないけれど、やっぱりマネだとお客様はすぐにわかってしまいます。
ぜひ、あなたの店ならではのオリジナルVMDをつくってください。

(VMDコンサルタント 深沢泰秀)

売場編集とはVMDインストラクターの仕事


1. 売場づくりにはいろいろなタイプがある

今回は、売場編集というVMD用語について触れます。

上記黒板を見てください。
売場づくりっていろいろな言葉があるんです。

売場づくりといっても「いろいろな売場づくり」があるんです。
売場づくりにエントリーしている人、専門家を例にとって、「売場をつくる」という動詞がどう変わるのか、お話ししましょう。

●動詞 → 専門家
という書き方にしています。
「売場」は「店」に置き換えてもOKです。

●売場を装飾する →デコレーター
百貨店や専門店等のウインドウのディスプレイをつくる人のこと。
プロップスというディスプレイ用品を使うのが特徴。
クリスマスやハロウインなどモチベーション期間に店内装飾をすることも多い。
造作と言って、クリスマスツリーや人形のオブジェを手作りすることもある。

●売場を施工する →施工会社
施工は、店の新装・改装をするときに使う言葉。
床・壁・天井・什器・照明等大道具の取り付け工事することを言う。
多くは施工会社が設計をし、什器メーカーが製作、大工・左官・板金・看板といった職人が取り付ける。

●売場を設計する →設計士
売場や店の設計図を書く人。企画設計と実施設計があり、企画設計は店主に見せる店舗の概略設計図。
実施設計は企画設計に材料の仕様など細部を書き込んだ設計図。

売場を制作する →SP会社
売場を制作するとは、デザインをするに近しい言葉。
SPとはセールスプロモーションの略で、販売促進という意味。
SP会社はデザイン会社、または社内デザイン部と連携して、什器・POP・電飾など販促物を制作する。
小売店の店頭をSP用スペースとして、そこで商品の体験キャンペーンなどを打つ。

●売場を製作する →什器メーカー
売場を製作するとは、機械や部品を使って売場の調度品をつくることを指す。
製作はオブジェの他、什器製作・家具製作が多い。
したがって、什器メーカーや家具メーカーがその役割を果たす。

●売場をデザインする →店舗デザイナー
店舗デザイナーという言葉は設計士とニュアンスが違う。
設計士は図面を書くことが主なのに対して、店舗デザイナーはパースで勝負する。
店舗や売場のイメージをわかりやすく店主に提案する人だ。

●売場を編集する →VMDインストラクター
売場を改善したり、商品の入れ替え等で売場を変更することを編集という。
売場編集はMDプラン、つまり売り物が主体になっている。
雑誌や新聞のように、打ち出し商品によってレイアウトを変えたり、ディスプレイや販促物を変えたりする。
売場の編集者とはVMDインストラクターなのである。

2. 売場編集の特徴

わかりましたでしょうか。
売場づくりとひとことで言っても、いろいろな売場づくりがあり、専門性で多方面の職業人がいるというわけです。
私がVMDインストラクターという職業を提唱するのは、「売場を編集する」という行為を広めたかったためです。
それは、店舗デザインをするのではなく、売場を装飾するのではなく、施工工事をするのでもありません。

専門店、百貨店、スーパー、ホームセンターなどほとんどの業態の売場は1年52週で動いています。
週ごとに打ち出し商品も違いますし、新商品も入ってきます。
さらに催事、キャンペーン、セールなどの機会もあります。
毎週変わる売場は、そのたびに施工したり、店舗デザインを変えたり、什器をつくるわけではないのは明らかです。

売場編集は他の売場づくりと比べて、コストがかからないという特徴があります。

ハードのコストは不要
施工や製作がなく、什器レイアウトや陳列・展示の変更、販促物の設置といった作業がメインになりますので、ほとんどハードのコストはかからない。

●人的販売からセルフ販売へ
店舗人員をプロ化したり、キャンペーン係を配置するなどの接客強化と違い、商品そのものの見え方を変えて売りやすくするのが、売場編集です。
打ち出し商品が明確になり、売場が魅力的に見えるので、接客は不要。
人件費もかからない。

POPなど販促物変更だけでOK
セルフが主体なので、説明POPや演出POPなどのPOPツール、ライザーやかごなどの商品陳列や展示をする道具のみで、売場を劇的に変身できる。

3. 売場編集の具体的な項目

編集は具体的には、下記の様な作業になります。

  • MD分類
  • VMD分類
  • ゾーニング
  • 什器レイアウト
  • 導線変更
  • リレーション
  • 色の絞り込み
  • MDテーマ設定
  • ディスプレイテーマ設定
  • VP・PP・IP
  • POP編集 etc

売場を編集する、とはどういうことかわかったと思います。
VMDインストラクターとは、売場を編集できる職業人。
売場の編集長と言ってもよいでしょう。
そして、実際に売場を編集する作業は店舗スタッフになります。
VMDインストラクターが店舗スタッフに売場の編集を教え、売場づくりを指揮することによって毎週、売場はいつも目新しいものになるのです。

売場の再編集「リバイス」についてはこちら。
売上を上げるには完全リバイス!

売場の再編集「リバイス」サービスについてはこちら。
リバイス

(VMDコンサルタント 深沢泰秀)