インストラクターって必要なの?

インストラクター

VMDインストラクターの学校「売場塾」をつくってはや18年。
940人以上のVMDインストラクターを輩出していますが、今日は逆説的に「インストラクターってそもそも必要なの?」という観点からお話ししていきます。

まずは私の高校時代のエピソードから。

1.ひたすらリピートすれば成就する

それは、高校生の時でした。
映画研究同好会というサークルに入っていて映画を作っていたんですが、前々からスポーツ部にあこがれていました。
はつらつとした野球部員やバスケ部員を見ると、運動苦手な私はなぜか劣等感が。

そこで思いついたのは、「毎日ジョギングしたら、走ることだけはうまくなれるかも」ということでした。
校内で誰にも負けない長距ランナーになったら、「文化部でもスポーツダメ男にならないだろう」と単純に考えました。

思い立ったら吉日。その日から毎日20分位帰宅後に家の近くを走ることにしました。

ただ、「毎日20分走れば長距離で1位になれる」という単純な発想で、うまくいくかどうかまったくわかりませんでした。
しかしながら、なんとかなるだろう、と楽観的な気持ちでもくもくと雨の日も風の日も走っていました。
なんか映画のロッキーみたいで気持ちよかったです。

1年が経ち、体育祭のクラス対抗1500m走に出場してみたら、1位になれました。
ここで「なるほど毎日コツコツやれば成就できるんだ」と実感したんです。

次に思いついたのは、「みんなが苦手な歴史で学年で一番とれば目立つかも」でした。
そこで、中間試験も期末試験も数学や国語など他教科はあまりテスト準備はせず、ひたすら歴史のテキストや参考書を丸暗記してみました。

ジョギングと同じように、同じことをリピートして毎日やればなんとか1位になれるだろう、というシンプルな考えでした。

最初の中間試験の歴史テストの結果は2位でした。
次の旺文社試験は静岡県内で4位でした。
残念ながら1位ではありませんでした。

しかしながら、ここで、
●何かを目標に掲げひたすらリピートすれば、なんとか成就できる
という定義めいたものが生まれます。

2.足りなかったもの。それはインストラクター

この定義はもしかしたら、恋愛や将来の職業にも応用できるかも。
と、したたかな思惑がアタマを出します。

とはいえ、ウブで将来についてあまり興味なかった私は、そちらの方向に舵を取りませんでした。
とりあえず1月の10kmマラソン大会で1位を目指すことにしました。

相変わらず毎日走り続けていましたので、ある程度はいい成績を残せるだろうと高をくくっていました。
しかし結果は79位。
なぜかこの数字、今でも覚えています。
それは「泣く」と読めるからです。

この結末を友人に話すと、バレーボール部員の彼はこう言いました。
「そりゃあ、そうだよ。20分繰り返し走っているだけでは、10kmマラソンは持たないよ」
「距離を次第に長くしたトレーニングに変えなければいけない」
と諭してくれました。

私はこの時、「なるほど」と思いました。
そう、私に足りなかったのは彼のように指南してくれるインストラクターでした。

3.プチインストラクターとの出会い

他人に頼りたくない性格、自分のやり方でコツコツ続ける性格。
そんな私の性格にはメリットとデメリットがありました。

メリットは三日坊主で終わらないこと。
そしてある程度は成就するということ。

デメリットはある程度まで行ったらそれ以上は進化しないこと。
つまり壁にぶち当たること。

でした。

やがて社会人になり広告代理店に勤務しました。
その広告代理店もインストラクターはいませんでした。

商店やビル群を片っ端から飛び込み訪問するスタイルのその会社は、100軒飛び込み訪問・100件電話追い込み、ということを標語にしていました。
しかし、誰もそんなことをする人はいませんでした。
そう、上司でさえも。

中小広告代理店ではよくあることですが、億単位の売上のクライアントを持つ営業は、決して広告主を手離さない。
他人に譲ったり引継ぎせずに、ずっと社内商店経営している人が多いんです。

なので、飛び込み新規開拓する必要もなく、部下には「1日100軒飛び込め」というものの、自分は何もしない人が多かったです。

100軒飛び込み訪問・100件電追い込みが苦にならない私は、試しに毎日やってみました。
そのやりかたは誰も教えてくれないので、自己流で工夫を加えながらやっていくうちに、新規客が集まりだしてきました。

縁とは不思議なもので、私を見込みのある営業マンだと思ったクライアント1人が、「君は見込みがある」ということで、会うたびに「明日のための10か条」をメモして私に教えてくれたのです。

このプチインストラクターは「あしたのジョー」の丹部段平みたいな人でした。
「あしたのための10か条」は営業のトークの仕方がメインでした。
・値引き強要された時の会話
・お茶の飲み方
(あと、すみません。忘れました)

毎回、おもしろいように新規が開拓できると、ふと気がついたことは、小口クライアントはたくさん集まるけど、何千万や億のクライアントは集まらないということでした。
大手企業でも零細でも、静岡県をAからD地区に分けて自転車でルート営業していたのですが、それが限界でした。

私に足りなかったのは、数千万から1億の新規開拓を指南してくれるインストラクターでした。

4.パーソナルインストラクター時代

限界を知った私は人の推薦もあり、二社目の大手広告代理店に転職しました。

飛び込み営業がスタイルではないその会社では、直属の上司はつきませんでした。
その代わり、私を入れてくれた部門長が手取り足取り、新規客へのアプローチの仕方やプレゼンの仕方を教えてくれました。

そして飛び込み中心の面の新規開拓から、点の新規開拓に変わったのです。
つまり、クライアントターゲットを絞って、集中的にそこだけアタックするというやり方です。

その部門長はOJTで教えてくれるので、私のパーソナルインストラクターという感じでした。
前の会社と大きく違うところは「すべての仕事の成果は私に戻ってくる」ことでした。
前の会社は下働きの弟子みたなもので、上司のクライアントへの仕事を手伝っても給料に反映することはありませんでした。
前の会社では、上司のクライアントの売上はすべて上司の成果だったからです。

2軒目の会社では、新規はすべて私の客となり私の成果としてくれました。
もちろん、1社数千万から億のクライアントになりました。
おかげで、2度社長賞を取ることができました。
アカウントエグゼクティブ(責任広告代理店制)という広告スタイルを身につけたのもこの会社でした。

その部門長が転勤した後、私に直属の上司がつき、その方も手取り足取り企画の仕方や書き方、プレゼンの仕方など教えてくれました。
プレゼンもすべて立会いしてくれたのでうまくいきました。
こちらも、前の上司と同様、手柄や成果を私に帰結してくれる上司でした。

こんな感じで、インストラクターとしてぴったり寄り添って仕事のノウハウを教えてくれる人がいたのはとても幸運でした。
20年もの間の広告代理店勤務の中で、合計3年くらいトレーニングいただいたのですが、これは貴重な価値となりました。

こんな感じで、仕事で自分を高めるためには、ノウハウを持っている社内の人材をうまくインストラクターにするとよいです。
もちろん、ただ利用するのではなく、下記の条件が必要です。

●自分のためになるし、会社のためになる

これを詳しく見ていきましょう。

5.社内で自分を高める条件とは

社員個人も含めて会社の持つノウハウって、さすがハンパじゃないですよね。
あなたはただがむしゃらに仕事をしているけど、実は会社の持っている知識資産をいただいているんです。

いただいていない方は、積極的にノウハウを掴みに行った方がいいです。
そして、

●自分のためになり、会社のためになることをする

これを私が会社に社員として居続ける理念にしました。
サラリーマンである以上、会社に貢献しなければいけないのは定めです。
そしてノウハウをいただいていることに感謝すべきです。
私の場合は新規開拓、売上で貢献しました。

それが

●会社のためになるけど、自分のためになっていない

場合は、ノウハウがあるワンランク上の会社を目指すか、ノウハウを持っている部門に移った方がいいと思います。
やっぱり仕事ってお互いにWIN WINじゃないと成り立たないからです。

私はそんな考えでサラリーマンをしてきました。
だから3回くらい転職、部門転換したんです。

で、もうひとつのパターンもありますよね。

●自分のためになるけど、会社のためにならない

そんな場合は、残念ながらリストラか左遷の憂き目に会うかもしれません。
私も一度経験ありました。

6.インストラクターはどこで探すか

さて、自分のためになるインストラクターはどこで探すか、なんですが、社内の「これだ」という人を頼るといいでしょう。
部が違っても、遠くの支店にいても会いに行くべきです。
私は新幹線を使って会いに行きました。
「弟子にしてくれ」ということではなくて、話を聞いてみるという目的です。
まずは話を聞いてみる、相談してみる事が肝心です。
その上で得るものはありました。
それが今後どうするか、の道しるべを描けます。

実は最初の会社で、「会ってみたい」という人がいました。
その方は、山のふもとに家があり、電話も通っていない家に住んでいました。
玄米を食べているというマクロビオテックな人ですが、快く会ってくれました。

その他、相撲の記者をやっている先輩に会いに国技館に行ったり、交流会で知り合った海外広告会社勤務の方に会いに行ったりと、「この人に会えば何か得られるかも」という気持ちで軽く行動に移していました。

メンターみたいな人を探していたかもしれません。
とにかく躊躇しないで即行動に移すといいです。
意外と人は初対面でも会ってくれるものです。

7.自らがインストラクターになる

月日は流れ、私はやがてVMDの会社をつくることになります。
しかし、VMDの知識はそれほどありません。
やはりここで、VMDを教えてくれるインストラクターが必要になります。

どうしたかというと、やはりパーソナルインストラクターを探していっしょに仕事をするようになりました。
2年くらいは、自ら新規開拓した仕事をインストラクターに頼んで、OJTしていただきながらVMDを実施させていきました。

VMDの仕事をすべてそのインストラクターとやりながら、VMDの極意を覚えていったのです。
仕事はすべてお渡しするので利益率は半分しかありませんでしたが、貴重な経験になりました。
今でもそのインストラクターに大変感謝しています。

そんなことで短期間でVMDのノウハウを身に着けた私は、アパレルや百貨店のVMDというよりも、電気や化粧品、車などいろいろな業種・業態のVMD理論構築が急務だと考えるようになりました。

そこで業界を絞ってクライアントを発掘し、頼みもしないのにいろいろな分析やプランを提出しては、その仕事を遂行してきました。
要は実験に実験を重ねていきました。そうしてノウハウを構築していったのです。

同時にビジネス誌の編集委員になり、新聞記事等でVMDに熱心な会社を選出、取材し論文を書いていきました。
その数100社くらいです。
そのおかげで、業種・業態・取り扱い商品を問わないVMD理論が構築でき、それを「55のフレームワーク」としてまとめました。

よかったら、どのくらいの論文を書いているか下記を見てください。

●深沢泰秀 論文

そして起業してから3年目で売場塾をつくったという次第です。
ニッポンにはインストラクターが少ないので、インストラクター自体を作りたいというのが、私の狙いでした。
VMDを教えてもらったけれど、逆に教える立場となり、今はインストラクターを育成している、ということです。

8.インストラクターはどこでも必要

私はそんなわけで、VMDインストラクターという資格制度をつくったんですが、実はこんなことはどこの業界でも当たり前になりました。

●鮨アカデミー
寿司職人になるには10年は親方の見習いにならなければいけないというのは昔の話。
いまや鮨アカデミーに通えば、2か月で寿司職人になれる。
インストラクターが仕込みから寿司の握り方や開店の仕方まで教えてくれる。

●ライザップ
これもう言わずもがな。
パーソナルトレーナーが筋トレだけでなく食事や生活管理まで教えてくれる。

●プログリット
英語のパーソナルトレーニング会社。
あなたに合った学習法で英語を教えてくれる。

上記のような授業料が高い学校に通わずとも、You Tubeでタダで勉強できる、とあなたは思うでしょう。
でも、やっぱり手っ取り早くノウハウを身につけるには、インストラクターに指導してもらうのが一番いいと思います。
究極はパーソナルインストラクターを起用するといいでしょう。

ということで、VMDインストラクターはいま全国に943名。
下記のような、いろいろな方がいます。

●VMDインストラクターにお聞きしました

またネットで「VMDインストラクター」と検索すると、たくさんの人が出てきます。
だれに依頼するか迷ったら、VMDインストラクター協会にお問い合わせください。
「VMDパートナー」という制度があり、VMDインストラクターを紹介したり、派遣することができます。

●VMDインストラクター協会 お問い合わせ

そしてもちろん、あなた自身がインストラクターになりたい場合は、ぜひ売場塾をご利用ください。(^^)

●売場塾

(VMDコンサルタント 深沢泰秀)

君たちはどう生かすか

1.プロローグ

人生日記もノート6冊目になりました。
1994年の9月10日に書き始めてからちょうど30年です。
自分の将来について行動プランをいろいろ書き溜めていました。
そのころは広告代理店のサラリーマンでした。

ちょっと1994年9月10日のライフプランを読み返してみましょうか。

  • 80歳で死ぬことになっている。
  • 老後は外国語の旅行ガイドやっていることになっている。
  • 60歳で年金生活始めることになっている。
  • 55歳でリタイヤして自分の会社を始めることになっている。
  • 44歳で東京本社に移ることになっている。
  • 45歳までCMプランナーとして大成することになっている。
  • 40歳で年収1,000万になっている。

などなど。
他のページでは、

  • 40~50歳まではスピルバーグ
  • 50~70歳まではクリントイーストウッド
  • 70~80歳まではショーンコネリー

みたいな雰囲気(あくまで雰囲気です)の男になりたいようなことも書いてありました。
そして自分の性格のいいところ、悪いところも書かれていました。(笑)

ブログが流行るかなり前に書いていたこの人生プランは、いつも9月の連休の一日を割いて一気に書いていました。
朝から晩までです。沈む夕日を見ながら書いていました。
だから日記というよりも、年記みたいなもんですね。

ただ、平素でも会社であったいやなこと、問題点やクライアント営業計画なども書いていました。
書くと思いが整理整頓されるし、解決策も書いていたので行動指標にもなりました。

また、普段やりたいこと、チャレンジしたいことも書かれていました。

  • 世界釣り旅行に行く。
  • マラソンで40K走る。
  • 英語堪能になる。
  • オイコットライフをする(週末は田舎で週中は東京)。

また、労働時間も計算していました。
そのころは、下記でした。

1年250日出勤 × 1日13時間の労働 = 1年3,250時間の労働

普通の人は、

1年250日出勤 × 1日8時間の労働 = 1年2,000時間の労働

でしたので、当時は普通の人の65%増しの仕事量でした。
働き方改革が叫ばれている昨今、これだと労働問題ですね。
というか、過労死ラインですね。。。

で、とりあえず、

年間250時間は節約し、3,000時間になるようにプランしてみました。

すると、家に夜8時に戻れることに気が付きました。
(月)(火)は友達に会ったり英語の学校に行ったり趣味に時間を生かせることに気がつきました。
(水)(木)(金)は家で夜のんびりできることにも気がつきました。

まるで企画書を書くように、物事が整理整頓できてきました。
9月に1年を振り返っては、公私共々ほぼ書いたこと7・8割は実現できていました。

明日を、来週を、来年を、10年後をどうしたいか、書くことはいいことだと自負しました。
書くと、明日、来週、来年をどう生きていけばいいのか、道が見えてくるからです。

会社も朝7時に出社するようにし、「今日は何をしたらよいのか」コーヒー飲んでゆっくり考えることができました。
このようにすると、今日の仕事ではなく、明日の仕事もスケジュールに入れることができ、番組制作などクリエイティブな仕事もつくれるようになりました。

公私の時間の使い方と適正な設計を日誌で学んだんです。

2.書いたことを実践するには

前いた広告会社を辞めオーバルリンクという会社をスタートさせてからは、プライベートがなくなったので日記内容はほとんど会社のことになりましたが、ここ10年くらいは、余裕がでてきたのでプライベートなことも書くようになりました。
つまり、サラリーマン時代の書き方にもどったのです。

ただ、書いたことを実行するには、他の時間を省略しなければいけません。
1日は24時間しかないので、何かを実行するためには何かをやらないようにしなければいけません。
例えば下記がそうでした。

・オフィスに行かないでほとんど家にいる
 →すると通勤時間が2時間節約できる

・会社のサービス項目を半分にする
 →すると時間が効率的になる

・他社のやらないことをやる
 →すると利益率が増えるので、むやみに営業しなくて済む

・デジタルマーケティングにする
 →訪問営業がなくなるので時間が節約できる

どうですか。
これって、コロナ禍になってみんな気づいてやり始めたことでしたよね。
私はすでにやっていたんです。

すると、

・寝る前に1時間はジャズを聴いてリラックスしたい
・週に2回は筋トレしたい
・毎日レアジョブで英会話したい

ができるようになりました。

3.始める日にちを決める

「これやりたいけど、できないだろうな、時間がないもの」
「あれやりたいけど、上司に怒られるだろうな、今忙しいもの」

などと、自分のやりたいことをあきらめていませんか。

まずはやりたいことを何かに書いてみましょう。
メモ帳でもノートでもいいです。
もちろん、スマホやパソコンでもいいですよ。

やりたいことを書いたら、次にどうすればそれができるようになるのか、時間を整理してみましょう。
先ほど言ったように、できる時間をつくるんです。
すると、思ったよりできるようになります。

そして、自分の大事なものが仕事や家事ではないことに気がつきます。
毎日を生活するには、「バランスが大事」ということに気がつくはずです。

4.仕事やプライベートはバランスと流れ

やりたいことができてくると、流れるように時間が使えることに気がつきます。

もちろん、毎日のルーティーンにしてしまい、きちきち時間を決めてその通りにやる。

これはけっこうなのですが、あまり四角しばって生活すると心の余裕がなくなります。
今プレゼンで忙しいのに、無理やり時間割いてジムに行く必要はありません。
要はバランスです。
忙しいときは全力でプレゼンに力を注ぎ、その時使った時間を後で筋トレに使えばいいのです。
人間は2.3週間筋トレしなくても大丈夫。
プレゼンの後に元の筋トレに戻って続けていけば、いつもたくましいあなたでいます。

結論として言うと、仕事やプライベートはバランスと流れなんです。
大事なのは、やりたい!と思ったことを続けることです。
そのバランスと流れを見極めましょう。

5.やりたいことは続けないと積もらない

よくあることなんですが、忙しさにかまけてやろうと思ったことを辞めてしまう人もいます。

・毎週筋トレしていたのに、忙しい日々が長く続いたので、いつのまにかやめてしまった。
・時間がとれなくなる日が多くなったので、英会話学校にいけなくなった。

これはVMDでもよくあることなんです。

・なかなか人が集まらないのでセミナーをやめてしまった。
・VMDの仕事が入らなくなったのでホームページ制作の仕事に切り替えた。
・メルマガを始めたけど時間に余裕がなくなったのでやめてしまった。

私が数字にこだわるのは、数字を重ねることによって持続が確認できるからです。

  • オーバルリンクは創業21年。
  • 書いた論文数は70論文。
  • VMDインストラクター資格者は900人。
  • 売場塾は90期。
  • 月刊VMDは3年目。
  • このメルマガは270通目。

などなど、決めたらその通りに鋭意実行するといいと思います。
「生活がうまくいかないな」という人は、途中であきらめてやらなくなってしまうから。

なんとなくやってみる。
他人がやるからやってみる。

のではなくて、まずは書きましょう。
書いたことは宣言になりますので、ふと思った、というよりも計画として書き下ろした感が強くなります。
計画したことは遂行したい気持ちになってくるのがわかります。

後は時間のバランスと流れにうまくオールを使って航海していけばよいのです。

ということで、今日は暑中見舞いの代わりでした。
ご清聴ありがとうございました。

●VMDインストラクター起業・副業相談会

VMDを自分のキャリアにしたい、と思う人は、VMDキャリアの蓄積の仕方、本職とVMD職のバランスと流れの取り方、いろいろお教えできます。
ぜひ、「VMDインストラクター起業・副業相談会」にお越しください。
最後は宣伝でした。(^^)

(VMDコンサルタント 深沢泰秀)

VMDインストラクターとしての起業の現状

0.VMDインストラクター900名のうち16%がフリーランス

先週の合格者発表でVMDインストラクター資格取得者はジャスト900名になりました。
合格者の皆様、おめでとうございます。

この機会に、今回はどうやってVMDインストラクターとして独立・起業するか、その近道をお教えします。
以前、VMDインストラクターとは売場を編集する人のことで、デザイナーとも設計士ともデコレーターとも違うということをお教えしました。

●売場編集とはVMDインストラクターの仕事

さらに、VMDインストラクターという職業の仕事の仕方も下記で詳しくお話ししました。

●VMDインストラクターのビジネスモデル

今日はここから一歩踏み込んで、売場塾卒業生が実際にVMDインストラクターとして活躍している事例を踏まえてお話しします。
1000人近くの売場塾と接してきましたが、全体の16%がフリーランスでVMD活動をしている方です。
16%といえば160人ということですし、社員でも副業として活躍している方もいるので実際の起業者はもっと多いのではないかと思います。

では起業したVMDインストラクターがどのように仕事を遂行しているのか、ひも解いてみましょう~。はじまり、はじまり~。(^^)

1.初めは法人のVMD研修インストラクター

実際のところ、フリーランスの方で売場塾に来られる方は、

A.法人からVMD研修の依頼が来たので研修の仕方を会得しに来た
B.VMD指導をなんとなくやってきたが、きちんとした理論を身に着けたい
C.デコレーターとしてやってきたがVMD研修もできるようにしたい

Aは、研修会社にフリーランスの講師として所属している人、または自分で研修会社を主宰している人の他に、下記の方たちが多く来られます。

  • カラーコーディネーター
  • インテリアコーディネーター
  • スタイリスト
  • フードコーディネーター
  • フラワーコーディネーター etc

つまり、ACTiveな方たちが多いということです。
・Adviser アドバイザー
・Coordinater コーディネーター
・Trainer トレーナー

この定義、詳しくは下記のサイトで解説しているので参照ください。
●ACTive女性とは

VMDの寺子屋のような売場塾なんですが、実際には1カ月後にVMDセミナーがあるので急いできた・・・というような方もいました。
例えば接客やカラーのお仕事をされていても、クライアントや研修会社から「VMDのセミナーをやってほしい」という依頼が来るので、短期間で研修講義できるように売場塾の門をたたいた、ということです。

VMDインストラクターとは文字通りVMDを教える人のことで、売場づくりの先生でありますので、売場塾はまさにうってつけ!というわけです。
売場塾を始めたころは、「みんな付け焼刃で研修大丈夫かな?」と思っていましたが、取り越し苦労でした。
「研修講義をしたところ、受講生の皆さん喜んでくれました」という朗報が多いです。
研修成功の秘訣はワークショップにあって、売場塾の豊富なワークショップを彼女彼らなりに工夫して行っているケースが多いようです。

このように、ある程度売場塾のフレームワーク(売場づくりの型)を習得すれば、その型を使って教えることができますので、正直VMDを経験したことがない人でも、集合研修ならできると思います。
事実、当社でも10名位卒業生にセミナーを依頼していた時期もありまして、どんなVMD初心者でも立派にセミナーをこなしていました。

アンケートをとっても「すごくわかりやすかった」「楽しかった」という声がにわかVMD先生でも多かったです。(笑)
このように集合研修は、売場塾卒業と同時にフリーランスの方がわりとスムーズに行える仕事です。

ぜひVMD研修の先生になりたい方は、売場塾の門をたたいてみてください。

2.慣れてきたらリバイス・インストラクター

さて、問題はリバイスです。
教えることは、にわかVMD講師でもできるんですが、リバイス売場をその場で改善することは慣れていないと難しいです。

リバイスとは、売場改善研修のことで、当社でもサービスとして行っています。

●リバイス・サービス

その場で店舗診断して即売場を直さなくてはいけないので、陳列や展示、什器レイアウトやゾーニング、VMD分類位の型位は頭に入っていないとなかなか直すことはできません。
リバイスの場合、VMDの型は最低30位いるんです。

雑貨やアパレル、食品などはディスプレイがモノをいうので、センスある人だったら売場を直せると思います。
しかし、家電や薬、自動車や不動産になるとなかなか売場を直せない人が多いです。

なぜならそれらの売場は、ディスプレイがキレイだからと言ってモノは売れないからです。
陳列や展示の他に、什器レイアウトやゾーニング、導線、POPなどの型を使わないと売上は上がらないからです。

なので、にわかVMDインストラクターは、雑貨や食品・アパレルの業種から入る方が多いです。
これらは家電や薬、自動車などと違って比較的簡単だからです。
ディスプレイを直すことによってクライアント受けしますし、ディスプレイは見違えるようになるからです。

このように、にわかVMD先生は最初はVP,PP,IPのディスプレイ中心のリバイスを行っていき、自身がついてきたら徐々にゾーニングやPOPも取り入れて行きましょう。
するといろいろな業種の売場をリバイスできるようになります。

事実、売場塾を卒業して10年目のベテランはあらゆる業種のVMDをリバイスしているケースが多いです。
特に販促やPOPをVMDメニューに入れている人は格段にクライアントソースを広げています。

3.店舗診断は無料から始める

今まで述べた研修、リバイスとも店舗診断が支えていると言っても過言ではありません。
クライアントは「ディスプレイをつくってくれ」「ディスプレイを教えてくれ」と言っているわけではないです。
「今ある売場をなんとかしたい」と思って研修やリバイスを頼んでいるんです。
もう一歩進んで訳すと、「売場の売上を上げたい」「小売店の棚をたくさん取りたい」「ブランドらしいたたずまいにしたい」などと言う理由がVMDの依頼の発端になっています。

もちろん、「美しいウインドウディスプレイをつくってほしい」というクライアントもいるでしょう。
でもそういう仕事はVMDインストラクターというよりも、デコレーターやクリエイターに頼んだ方がよいでしょう。
VMDインストラクターは売場づくりを教える資格だからです。

そういうことで、店舗診断ができるようになることは、VMDの仕事を根底から支えるベースを自らの中につくることができている、ということです。

にわかVMD先生は、研修やリバイスもよいが、店舗診断の数をこなしてめきめき上達していくことをおススメしています。

売場塾が教える店舗診断は、単なるチャート図や星取表で店舗を診断するのではなくて、想起法という手法を使って写真診断するのが特長です。
なぜ写真を使うというと、漏れがなく重なりがないように診断するからです。
健康診断で人間ドックにかかるように、店を店舗ドックにかけるということです。

ちなみに写真を使った店舗診断の利点は下記を読んでください
当社の店舗診断の特長が書かれています。

●店舗診断

にわかVMD先生は、店舗診断は無料で行うことをおススメします。
ホームページやブログで無料キャンペーンを謳うとよいです。
実際、VMDインストラクターノホームページを見ると、店舗診断をメニューにしている方が多いです。

どんなクライアントでもVMDを導入する前提として、うちの売場のどこが悪いか、知りたがっています。
これは中小の商店からよく知っているブランド、はては銀座に基幹店を置く高級ブランドまで悩んでいることなんです。

そんな悩みのあるクライアントに店舗診断をまずおススメして、VMDコンサルの足がかりをつくっていきましょう。

4.官公庁のサービスをうまく使って実力を磨く

多くのフリーランスの方が利用しているのが官公庁のサービス。
いわゆる専門家派遣というものです。

  • 中小企業振興公社
  • 商工会議所
  • 中小企業庁
  • 県・区・市の担当部署

など、全国いろいろな公的機関で専門家派遣を行っています。
これは地域のメーカーや小売店に官公庁がVMDの専門家を送り込むしくみで、官公庁に登録すれば、無料でクライアントを紹介してくれて官公庁から直接報酬をもらえます。

報酬は時給5,000円から1日50,000円位の幅ですが、セミナーや講演会の場合は10万円以上支給するところも多いです。
店に行っての店舗診断、リバイス、研修などの仕事が多いです。
メリットは、クライアントが気に入ったら継続して直接取引できるところ。

人気VMDインストラクターになると、クライアントと多数取引出来てとても忙しく、全国を回っている方もいます。
東京が地場だから関東近辺、名古屋が地場だから中京ということはなくて、人気のある方は北海道から沖縄まで飛び回っています。
この専門家派遣という事業、地元だから依頼するというのはあまり関係ないようです。

私も起業したての頃は中小企業振興公社にお世話になりました。
クライアントを紹介してくれたり、当社へのコンサルティングを5年くらい行ってくれました。

言葉は悪いですが、にわかVMD先生のトライアルにはもってこいのしくみで、うまくいかなくても報酬は官公庁から出るので、ロハになることは全くありません。
当協会にも「だれかいい人いない?」と官公庁から相談が来るくらいなのでVMDの専門家が足りていないはず。
ぜひ登録してみてください。

●例/ 中小企業119

このしくみを利用して成功しているのは、必死になってVMD業務を覚えるアグレッシブな方です。
そうやってレギュラーの仕事を増やしていき、手狭になったのでやがて会社を作るようになる人もいます。

先ほどいったように、VMDインストラクターも先週900名になりました。
フリーランスの方だけでなく、企業にお勤めの方にも無料で起業・副業相談会をやっていますので、どなた様もお気軽にお申込みください。
もちろん、売場塾卒業生の方でなくてもけっこうです。

●VMDインストラクター起業・副業相談会

諸外国に比べて起業者の少ない日本で、ぜひこのような新しい職業人として活躍する人を増やしていきたいと思ってやみません。

(VMDコンサルタント 深沢泰秀)