1.資格を取る動機
今回は「役に立つ資格とは」についてお話します。
皆さんは何のために資格を取るんでしょうか。
ざっと書くと、
- 生活に役立てたい
- 自分に専門分野が欲しい
- もっと稼ぎたい
- 昇進したい
- 起業したい
- 趣味を持ちたい
- 趣味を生かしたい
- 友達がほしい
などの動機があると思います。
それが自らの意思の場合もあるし、半強制的な場合もあります。
- TOEIC650以上じゃないと社内で昇進できない
- 親から英会話教室に行かされている
- 会社からマウスの資格とるように言われている
もちろん、税理士や宅建、社労士などの国家資格は、それがなければ業務ができないので、必ず取得しなければいけません。
しかし法的な義務がない資格の場合は取るのが自由だし、取ってとても役に立ったこともあれば、何の役にも立たなかったというものもあるでしょう。
果たしてどんな資格が自分の役に立つのか?
それを振り返ってみたいと思います。
2.資格はどう人生に影響するか
それでは、私を振り返って過去資格を取って人生がどうなったかお話しします。
これ、オーバーな言い方なので、人生じゃなくて「ライフコース」くらいにしておきますか。
赤裸々に資格と私のライフコースの関係について話します。
資格を取りたい人の参考にしてください。
●書道
保育園のころから書道教室に「行かされて」いました。
習字はまったく興味がなく、あの墨が手や服についてしまうのも嫌でした。
しかし私も含め3兄弟、両親から「行かされて」いました。
10年後最後の5段まで行って高校入学と同時に書道塾通いは終わりました。
具体的には、毛筆5段、硬筆特級になりました。
それがどのようにライフコースに影響したかというと、どうなのかなという感じです。
だいたい下記くらいが影響あったことです。
・友達からラブレターの代筆を1回頼まれる
・知り合いの新店のあて名書きを1回頼まれる
・お歳暮のあて名書きを1回頼まれる
・ゴルフの景品の目録一覧を1回頼まれる
ほとんど無償なのでお金を儲けたことは一円もありません。
この資格、
電通の面接時に「書道5段持っているの?すごいね」
と言われて「そうなんだ」と気づきました。
知り合いの新店のあて名書きしてコーヒーおごってもらったと言うと、「安すぎる」と言っていました。(笑)
ちなみに売場塾で白板に書いている文字はどヘタで見る影もありません。
日常生活ではほとんどパソコンで書いているので、役に立っているということは皆無です。
で月謝いくらくらいだったのは定かではありません。
もちろん親に出してもらっていました。
今後の活用については、直筆のあて名書きがダイレクトメールで最近流行っているので、そのうちに自社の販促的に使おうと思っています。
●TOEIC
意外だったのが、英語を話せる人って社内に少ないということ。
もといた会社のフロアに200人以上はいると思いましたが、あんまり英語できる人っていないんですね。
かくういう私は今も勉強中でペラペラには程遠く、英語の勉強をするごとに絶望感を味わっています。
ただ会社在籍中になんとか750は取りました。
そこまでに至る経費はざっと100万くらい。
英会話学校はLADOとNOVAに行きましたがやっぱ時間も必要もかかります。
元いた会社ではTOEIC上記の人には月々5,000円補助金が出ていて、これは実感として儲けた気がしていました。
給料ベースアップしたような感じ。
TOEICが役に立ったのは2度くらい。
イギリスと韓国のクライアントのプレゼンに立ち会ったのと、アメリカの釣り具メーカーのデモンストレーションの通訳に立ち会ったくらい。
役に立ったのは私で、クライアントの役には立たなかったです。
私は英語の勉強として役に立ちました。
もうひとつ付け加えると、「フィリピン人の彼女に別れを英語で告げてほしい」という知り合いの依頼があり、パブに行った覚えがあります・・・・。
役に立つといえば、最近外国語の本やVMDセミナーをYou tubeで見ています。
世界のVMDを探るにはいい機会と思っています。
●マッキントッシュ
これはパソコン元年に大枚をはたいて買ったもので資格ではないのですが、新しものの私はまず家族に内緒で買いました。
けっこういい感じの値段でした。
その後も周辺機器やソフトを含めて、車1台軽く買える金額を投入。
デザイン会社はみなマックを使いだしていましたが、営業職でマックを使っている人は周りにいませんでした。
パソコンの使い方教室に通い、テキストと表計算位はできるようになりました。
正直最初の半年はワープロより使いづらかったので、かなり苦戦していて一時パソコンのおかけで仕事の生産性が落ちました。
企画書やレポート、見積もりもすべてマックで作っていたので時間がかかったんです。
年賀状もマックで作ったものの、できたイラストは小学生なみでした。
役に立ったのは、インターネットにいち早く着目できたことです。
当時は静岡にいて東京のインターネット関係者と通じることができたのはよかったです。
インターネットを使ったラジオ番組や雑誌制作の企画をつくって、パソコン店やパソコン専門学校の新規開拓ができました。
ただ、数年経つとウインドウズが世の中を席巻して、マックを使っているのは制作会社と医者くらいになりました。
マックは持っていてもクライアントや社内で互換性のないデバイスになってしまいました。
東京転勤の機会もあり、以後ウインドウズに転じました。
●商業施設士
これはオーバルリンクを設立してから取った資格。
今でこそ、コンサルの仕事がメインですが開業当時は内装や看板の仕事が多かったです。
とりあえず仕事を取らなければいけない私は何でも引き受け、設計会社や施工会社に外注していました。
すると利益はほとんどありません。
しかも内装後に修理あった場合はこちらが余分な経費を持たなければいけません。
そこで、企画設計とCADくらいはできるようになった方がいいと思い、この資格を取りました。
商業施設士は図面が描けるようになる資格です。
実技も図面です。
以後、設計図制作、パースデザインは社内でできるようになりました。
施工も分別発注形式にしたので、利益はほぼ100%になりました。
図面を自分で書きたい人には手っ取り早い資格だと思います。
受験料も22,000円と安いです。
それにプレセミナーとテキスト代などを入れて50,000円位でしょうか。
ただし、資格を取った後も年間の会費がかかります。
●照明士
これも上記のごとく内装で照明の知識がいたので、取った資格。
どんな意匠のライトを使って室内やディスプレイを演出したらいいのか、改装の時に必要だったからです。
照明設計も設計士や施工会社に外注していたのですが、やはりトントンでしたので自分でできるようにしました。
改装や新装の図面を書く時に役に立ちました。
ただし、施工会社とやりとりするのではなく、直接照明メーカーに照明率表や部屋指数を聞かないと照度計算ができないことがわかりました。
この計算ができないと照明器具が選べないからです。
一度計算しないで器具を選定したことがありました。
すると、ディスプレイに当たるライトが拡散してしまいました。
「うーん、ミステリアスな演出ができない」ということで、その後は照度計算するようになりました。
当時はカタログに記載されていないこともあって問い合わせ等面倒でしたが、今はネットで照明率を見ることができるのでラクではないでしょうか。
役に立ったことはもうひとつ。
VMDセミナーに照明を入れることができました。
特に商業施設のテナントは照度が暗くお化け屋敷になっている店があるので、こうした店の照明を改善することができます。
価格は通信講座受講料が37,400円。
テストと込みになっていますが初年度会費がかかります。
●色彩検定
これは私ではなく社員に1級を取ってもらいました。
カラー部分の理論づけをしっかりつけられたことと、服をコーデネートしたときの微妙な判定に役立っています。
微妙な判定というのは、
・対照色相で対照トーン同士の服のセットアップ
・類似色相で対照トーン同士の服のセットアップ
・クロスコーディネーションの判定
など彩度や明度が微妙な組み合わせの場合です。
これらの判定の理由付けが必要だったからです。
ワークショップでは、講師が理由を言いながら直すことが必要です。
たくさんの色がある売場の担当者は、この資格を持っていた方がいいと思います。
実際、売場塾に来る方はカラーの資格を持っている人が多いです。
カラー資格プラスαということで、VMDインストラクターになる人が多いです。
費用はどのくらいかというと、社員に任せたのでわかりません。
ネットだと1級で15,000円の検定料ですが、その前に2,3級を取るのと、参考図書などが必要なので数万円はかかっていると推測されます。
3.資格はどのように選ぶか
ということで、資格がどのように役に立つかを自分たちの経験に踏まえて話してきました。
資格は国家資格からカルチャーまで千差万別です。
そんな資格を選んで取るにはどうすればいいかを述べます。
それては、ある程度はこうなりたいという目的を設定することです。
そして、この程度にはなりたい、という目標が必要です。
英語にしても、海外旅行時に役立つ程度なのか、海外に出て仕事として話せるようになりたいのか、目的と目標が違います。
筋トレにしても、きんに君くらいになりたいのか、腹をひっこめる程度でいいのかで目的と目標が変わります。
私の場合は、書道は親からの指示、英語は教養程度ですが、他の資格は仕事や会社の足りないところを埋めるようにして取得しました。
今でも、足りないところは各種セミナーに参加するなどして補い、必要とあらば資格取得を考えています。
ほとんどの学校は資料請求、説明会、セミナーなど開いているのでそれを利用するといいでしょう。
そうしてある程度、よさそうだなと思ったら資格を受験したり、講座に通うといいです。
それには時間とお金がかかるので、やっぱり「資格を取ったらこうなりたい」という目的と目標をは持つことでしょう。
売場塾生徒でもMBAや中小企業診断士など難しい資格を取る方がいます。
そういう資格は数年かかりますので、さらに身構えは必要になります。
資格を習得した中には、大学教授になった人、大手会社の社長になった人、独立起業して数千万円稼いでいる人もいます。
まずは目的と目標を設定して見てください。
そして、目標に達するにはどうすればいいのか紙に書くとよいでしょう。
そのスケジュールの作り方は下記を参考にしてください。
4.VMDインストラクターはどんな資格か
ディスプレイうまくなりたい、という人よりも名前の通り、VMDの指導者になりたい、先生になりたいという目的の人の資格です。
・VMDの集合研修ができる
・VMDの現場研修ができる
・VMDのガイドラインをつくることができる
この3つができるようにする資格です。
確かに、ディスプレイの授業はあるけれど、それは基本講座では全体の1/3の時間のみ。
残りの2/3はショップデザイン、MDと展開、体験販促です。
基本コースはVMD基本講座・アパレル基本講座という名の通り、基本を学ぶためのコースですが、指導コースはその名の通り、指導者になりたい人のコースです。
このネーミング、応用コースとかプロコースでもよかったんですけどね。
目的を明確にするためにあえて「指導コース」にしました。
目的が明快だけあって、入塾する人の8割は本部のVMD担当かリーダーです。
13%は独立起業してVMDで食べていく目的で入塾しています。
とはいえ、「VMD初心者」「VMDを習ったこともない」という人でも対応していますので、ご安心ください。
詳しくは説明会や資料請求、セミナーなどにお越しください。(^^)
資格の活かし方、お教えします。
●売場塾&VMDインストラクター説明会・セミナー
●売場塾資料請求
最後はやっぱり広告でした。~
ご清聴ありがとうございました。
(VMDコンサルタント 深沢泰秀)