リモデルとはこういうこと

サークルKサンクスの「K’sCAFE」よくできていると思います。
リモデルとはこういうことをいうでしょう。

●K’sCAFE

コンセプトもよくできています。

店内にCAFEのインショップをつくっていて
そのデザインやMDが秀逸。
よくできるています。
高知の温泉界にあって1日の来店客がコンビニ単独
だった時より4割増しで1日1千人。
和デザート好きな女子が多く集客しているそうです。

あまりにうまくいっているので、
首都圏と名古屋圏に5店舗出すということです。

リモデルとは、単にショップデザインを変えるということではありません。
それはコンセプトから始まります。
ショップコンセプトが実はVMDで一番大事なんです。(^^)

なお、リモデルとはこちらを参考下さい。

●リモデルプラス

いま質販店!!

いま量販店というよりも良質店ですね。
または、質販店というべきか。
小売店は量よりも確実に質に向かっています。

スーパー然り。
コンビニ然り。
デパート然り。
100円均一然り。

質販店、100円ショップではセリアだったり
ダイソーだったりします。
安いモノよりも質のいいもの。
そのために、100円でなくても構わない
というお客様が増えてきました。

安いということで一斉風靡したダイエーは
とうとう衣料品フロアをやめて、食品スーパーに
なります。

コンビニも、セブンプレミアムがそうなように、
NBよりも高いPBが出で来ていて、お客様が
喜んで買っていきます。

百貨店は、パンツやタオル、そして寝具に至るまで
こだわりのメーカーを揃えて、そのデパートでないと
買えない良質のものを取りそろえるようになっています。
伊勢丹然りですね。

ジーンズメイトも量を20%減らして売場を見やすくし、
本当に売りたいいいものを置くようになりました。
ユニクロも5%値上げしましたが、お客様は減りません。

量販店の時代は終わりを告げています。
これからは質販店の時代ですね。
もちろん、それらは快場でなくてはいけません。
買い物空間が心地いい。
量がたくさんあるよりも、質のいいものが適度にある方が
何を買っていいかどうかわかりやすいんです。

量販店より質販店!!
この言葉を今年の流行語大賞にしましょう。(^^)

サインとPOPの違い

今日はサインとPOPの違いについて話します。

売場塾受講生でも、
まだこの違いはっきりしていない人多いです。

ズバリ言うと。
サインとは、お客様を短距離に導く記号、
POPとは商品に付随している広告です。

そして、サインはビスで固定されるケースが多く、
施工が必要なケースが多いです。
材質もプラスチックが多いです。

一方、POPは紙やスチレンボードでできている場合が多く、
テープや画鋲で簡単に取り外しできます。
つまり固定化されずに可変できるんです。

例えば、サインは記号なので、トイレや駐車場みたいに
アイコンで表示されることが多々あります。

また、家電店では、「冷蔵庫」「テレビ」など、エスカレーター前や
天井にアクリルプレートで下げられていたます。
中には電照になっているものもあります。

一方、「パナソニック」や「ブラザー」などのブランドPOPは
メーカーが持ち込んで、家電店から与えられた場所に吊るしたり貼ったりします。
これは可変できますし、メーカーの広告ですからPOPです。

でも、家電店がフロアをつくるときに、電照プレートととして、
「パナソニック」や「ブラザー」のロゴを壁に固定するのは、
サインとなります。

容易に動かせませんし、施工を伴います。

だいたいわかりましたか。
POPとサインの違い。

サインは小売店マターで、POPはメーカーマターなんです。
メーカーは自分のブランドロゴをPOPでなく、サインにしてもらうのが
フロア内インショップとしてのゴールをとらえることができます。

ということで、今日はPOPとサインの違いでした。
VMDインストラクターの皆さん、巧く使い分けてくださいね。(^^)

オランジーナが買えない

最近、ビールストレート飽きたのでビヤカクテルつくるようにしました。

ビールと炭酸まぜてカクテルのようにして飲むのですが、これがうまいです。
コーラでもファンタでも構いません。フルーツ系の炭酸なら何でもあいます。

さて、最近オランジーナのCM見て、あ、これビヤカクテルにいい、と思い
近くのコンビニに買いに行きました。

すると、ありません・・・・。
トロピカーナはあるんですが、オランジーナはありませんでした。

リチャードギアが寅さんの格好して毎回楽しいストーリー流しているCM
気に入っているので、トロピカーナは買わずに、
今度は丸井の地下にあるスーパーに買いに行きました。
ところでそこにもないんです。

CM1万GRPはやっているのに、コンビニにもスーパーにもありません。
仕方がなく、毎日買い物に行っている妻に相談すると、ネット検索したら、というのです。
仕方がなくネットで調べました。
すると、コンビニには間違いなくある、とありました。
なんで、と思い、今度は違うコンビニに行きました。
確か駅のファミマかな。そこにもありません。
トロピカーナはあるんですが。。。。

正直、トロピカーナでもいいんですが、
オランジーナにこだわっているのに
どこにもありません。
疲れてしまい、今日はMUJIで似ているカシスの炭酸買ってきました。
210円です。

しかし。。。。。。NB買いにくくなりましたね。
NBとはナショナルブランドのことでコカコーラとかペプシのことです。
いまコンビニの半分はPBでそのうちに8割はPBになるようです。

この間、マンナンライフの「こんにゃく畑」を食べたいと思い、
コンビニ探したがなかったことを思いだしました。
まあ、にているPBはあるんですが、
マンナンライフのが食べたかったんです。

そもそも、オランジーナでもトロピカーナでも
どっちでもいいという人は多いと思います。
現場でオランジーナがなかったら、
味の似ているトロピカーナを買えばいいんです。
どうせビールと混ぜるのでどちらでも味は大差ないでしょう。
これをブランドスイッチと言います。

ブランドスイッチ、やっぱり現場によるところ大ですね。
7-11でポッキーがなかったら、チョコ入りプレッツェルというPBを買えばいいのです。

でも、それで気分が納得するかですね。
やっぱりオランジーナが飲みたいという、ブランドローヤリティ高い人は
まだまだいるでしょう。

ヨーロッパの場合は、もう店内すべてがPBという店はザラにあります。
マークスアンドスペンサーがそうですね。
すべてPBで高級品もやってます。

何が言いたいかというと、NBを買いたいというブランドローヤリティの客を
追い越して、すべてのコンビニ・スーパーがMUJI化してしまう、
ということに近未来はなります。
そうなると、日本のNBはどうやって売上上げたらいいんでしょうか。

メーカーの直営店やネットの直売りが増えているのは
そんな理由からかもしれません。
丸井さんも数年後には、消化仕入れのメーカー平場を
少なくしてほとんどテナントにするみたいですね。

NB大好き人間の、ブランド大好き人間の私はどうなるのか・・・・
ということをひしひしと考える週末の晩でした。

おしまい。(^^)

ブランド世界観の演出 

この間、クライアントの展示会行った時に、世界観どうやって出そうか、
という話になりました。商品ブランドや企業ブランドのことです。
確かに、ブランドの世界観を出すには、それなりの空間がなければいけません。
リアルな売場なら床壁天井がないとなかなか出ないです。

ホームページなら、1ページはないとダメでしょう。

だから、あなたがメーカーだとして、
小売店の売場の1段の棚だけもらっても、
世界観は出ません。
ホームページの1/4でも厳しいです。

アイランド什器だけでもなかなか出ないです。最低、壁がないとダメでしょう。
というのは、売場で目立つのは鉛直面だからです。
垂直に立っている大きな面です。
最低、柱です。

例えば、お菓子のケーヒスクローネや虎屋は必ず壁のあるところに
テナントとして入ってます。
それは壁がないと世界観がお客様に伝わらないからです。

ケーヒスクローネ、壁に必ず神戸本店のモノクロ写真がありますし、
虎屋は壁に必ず虎屋のマークがあります。

これがあるので老舗感がすごく出るんです。

だから虎屋は、全国どこの店舗でも壁を抱いています。
壁がないと出店しないんです。

さて、どーしても壁が取れないあなたのブランドはどうするか?
それは、天井と床をデザインすればいいです。
遠くからは、天井が見えますので、
天井をデザインするか、パラペットかバナーの多重露出をすればいいです。

ブランド世界観の演出、がんばってくださいね。

リモデルとリバイスの違い

今回のVMDセミナーでは、リモデルとリバイスの違いを説明しました。

リモデルとは、根本から売場を変えること、
伊勢丹リモデルで有名な言葉です。
昨年の婦人服フロア改装などはリモデルといいます。

フロアの売り方から変えたり、専門店か、
コンセプトから変えるのをリモデルといいます。
大掛かりなんです。

一方、リバイスとは、陳列などをサラッと変えることです。
メーカー売場の陳列を変えることがリバイス。手っ取り早く短時間でできます。
ラウンダー会社もよくやってます。

だから、例えばビールメーカーの方が、
今日、酒店のビール売場をリモデルした、とは言いません。
今日、ビール売場をリバイスした、といいます。

酒店を根本から売り方から変えるのをリモデルというのです。

例えば、アイテム別という従来からの酒店でなく、
ライフスタイルから酒店を改装した場合。
ビール売場にはビアカクテル用のカシスやジュースでセットアップ。
カクテルグラスやランチョンマットまで売っています。

そういう従来からの売り方を変えた場合はリモデルといいます。
わかりましたでしょうか?

VMDインストラクターのみなさん、リモデルとリバイス、
使いわけてくださいね。(^^)

ウエルカムステージをつくろう 

ウエルカムステージとは、店頭あるテーブルディスプレイのことです。
このディスプレイ形態には3種類あり、
●IPテーブル ・・・陳列だけのもの
●IP・PPテーブル ・・・陳列と展示があるもの
●VPテーブル ・・・展示だけのもの

このウエルカムステージは
●アパレル
●雑貨
●玩具
●家電
●靴
など、あらゆる店舗やフロアで見られます。
主にエスカレーター上下の対面や主通路沿いにつくります。

どうしてかというと、お客様の立寄り率がすごく上がるからです。
どのくらい立寄り率が上がるかというと、東急ハンズでは
売上の95%がこのウエルカムステージからの吸引なんです。
スゴイです。(新宿店、日経MJ情報/以下も同じ)

東急ハンズでは、ウエルカムステージを、フロアを4.5画に区切って
1つずつ置いているそうです。
主通路沿いにウエルカムステージはあるので、
そこに立ち止まったお客様は
ステージの後ろにある売場につられていくんですね。
このようにして、ほとんどの店の売上をウエルカムステージから
とっているそうです。

このウエルカムステージ、同社の契約社員が
ディスプレイつくっているんです。
スゴイです。お店によって少し優良に上下はあるものの、
デコレーターに発注せずに
社員自らが造作しているのですばらしいです!!

売場塾では、お店の売上を担うウエルカムステージの
実習も兼ねていますが
このスキルいかんでフロアやお店の売上まで左右するんです。

このウエルカムステージは契約社員やアルバイトを集めたチーム編成。
旗艦店では10人編成でつくっているそうです。
もちろん、ディスプレイを隔週で変えていて、変化を持たせるとともに、
半年先までディスプレイテーマは決まっています。
商品はバイヤーからトスさせるのですが、売場づくりは自由。
機動力は現場に任せるという現場主義なんです。

すばらしいです。東急ハンズ。

それではまた。

MDグループが売場で来店客にウケないときはどうしたらいいか

今日は、MDグループが売場で来店客にウケないときは
どうしたらいいか、お話しします。

MDグループとは、売場のカタマリと思ってください。
ゾーンやカテゴリーという大きなくくりではなく、コーナー展開くらいの
カタマリと考えてください。
さて、皆さんは店内にいろいろなコーナーを
つくられていることと思います。

●デニムコーナー
●リゾートコーナー
●パーティコーナー
●ニューカマーコーナー
●ワンピを中心としたコーデコーナー
●カラーを押さえたきれいめカジュアルコーナー
●麻混素材とストレッチのセットアップコーナー

・・・・と、
MD(お店の自慢の品揃え)グルーブを週ごとに七変化させて、
お客様を魅了するコーナーをつくっていることと思います。

しかしながら、ウケないコーナーも存在します。
せっかく、トレンド・来店客の声・本部の指示・自分なりの組み立て
をしつつ、苦労して作ったコーナーがお客様に
ウケないケースも多々あります。
そのままでは、その売場だけブラックホールになるどころか、
店内回遊を途切れさせ、フォーカル売場を消滅させ、
暗い店舗になってしまいます。
ダークサイドがじわじわ店内に広がっていくような感じですね。

「お客様のこのコーナーへの立寄りがないな」
「このコーナーの商品の売上が全然ない」
などと思ったら、黄信号。
黄信号がともったら、コーナーの再編成に着手しなければいけません。
とはいえ、ゾーン全体を引っ掻き回したら、徹夜か半日かかるほど
の大仕事となり、お店に与えるリスクは大。
リスクがない、手軽にできるコーナーの再編成で、
手っ取り早いのは下記です。

●早めに打ち切る ●他といっしょに混ぜる 
●他に追加する ●他を追加する。

ひとつひとつ解説します。

●早めに打ち切る 
すごく単純な答えですが、コーナーをばらす、消滅させるしかありません。
空間の無駄を素早く省くんです。

●他といっしょに混ぜる
他のアイテムをコーナーに持ってきてしまいます。
例えば、リゾートカジュアルのコーナーをつくっても、
1週間なんか商品が売れないとなった時、
→リゾートカジュアルにプレッピーアイテムを加えて
上品リゾートカジュアルにする
→リゾートカジュアルにデニムアイテムを加えて
ゆったりデニムリゾートカジュアルにする
などします。

●他に追加する
リゾートカジュアルを他のコーナーと合併することにより、
テイストを変えて見せます。
例えば、アロハコーナーがあったとしたら、そこに加えて
リゾートカジュアルをトロビカル・リゾートカジュアルにする
などします。

●他を追加する
これは異アイテムを追加するということです。
異アイテムとは、服ではありません。
ベルト・サングラス・バッグなどの服飾雑貨がやりやすいです。
雑貨ゾーンかのW陳列をすればよいでしょう。

いかがでしたでしょうか。

この4つ以外にも、コーナー変革の方法はいくらでも考えられます。
あなたのお店が商業施設に入っていたら、フロアまわりのコーナーのテーマが
何か受けているか見てみましょう。

お客様にウケているコーナーにヒントが隠されていると思いますよ。
増税後初めて迎えている大型セール週間、GW商戦、
がんばってくださいね。

売り場作りに必要なディスプレイ、何が主役? 

今日は、ディスプレイ用品の中の装飾品の話をします。

装飾品はプロップスといい、次の3つに分けられます。
●オブジェ ・・・比較的大きな装飾品。置きモノ。
花瓶、人形、カップ、造形物など。
●オーナメント ・・・細かい装飾品。おもに散らすもの。
枯葉、ビー玉、貝殻、石など。
●マテリアル ・・・広い範囲で使うもの。敷き布。敷き紙、タペストリ。
板など。

これは何のために使うかというと、
●ディスプレイテーマをよりお客様にわからせる。
●商品イメージを高めるために使う。
●商品を引き立てるために使う。
です。

高級なサンダルだったら、近くにキレイなグリーンがあれば
気分は高まるし、リゾートぽいイメージが醸し出されます。
マテリアルを砂にして、ビーチイメージにするのもいいでしょう。

でもね、です。
プロップス使いすぎは禁物です。
売場塾でもよくいってますが、プロップスをあんまり使いすぎると
商品が死んでしまいます。
つまり、商品が主役のはずのディスプレイが、
プロップスが主役になってしまいます。

SCにいくと、「ここ何を売りたいのかな」と
いうディスプレイにすごく遭遇します。
プロップス数が多いんですね。
プロップスの間に商品が隠れています。
これでは本末転倒です。

VMDインストラクターの方は注意してくださいね。
ディスプレイレッスンをやるときは、プロップスをむしろ減らすくらいの
指導が多いのですが、生徒のウケを狙ってプロップスを多くすると、
商品が目立たなくなります。

よくあるのが、「どれどれ」とインストラクターが生徒のディスプレイを
直すのに、オブジェを多くして「ほら、春らしくなった」とかいうスタイル。
確かに、桜の花をディスプレイに添えるのはいいのですが、
商品であるビールのパッケージが見えなくなっています。
ひどいのになると、ビールの名前が桜に隠れています。
これでは本末転倒。
生徒が「先生、すごーーい」といっているあなたのディスプレイは商品が
主役になっておらず、桜が主役になってしまっています。

こういうパターンを今度の秋葉セミナーではお見せしますよ。(^^)

●秋葉VMD「ディスプレイセミナー」

プロップスを使いすぎずに、商品と少量のプロップスで、
テーマをわからせたり、商品特徴を理解させるディスプレイをつくるのが
プロでしょう。

全国のVMDインストラクターの皆さん、
ディスプレイレッスンがんばってくださいね。(^^)

売り場作りに必要なMDPシートの4適

この間のMDPシートの4適をおさらいしてみましょう。

●MDPシートの4適
最適な商品を ・・・マストアイテム
最適なトレンドと ・・・色・ディティール・コーディネート
最適なテーマと ・・・使うストーリー
最適なディスプレイ方法で ・・・フェイシング 

MDPシートとはなんぞや、ですが、
マーチャンダイズプレゼンテーションシートといいます。
これはディスプレイの指示書なんですが、各社により
表現方法はまちまちです。
お持ちな指示書は次の通り。

●写真
これ、多いです。本部のスタジオでディスプレイをつくり
写真で撮ります。
それを解説書つきで各店に送付。

●3D
これは、コンピュータグラフィックで行う指示書。
オーバルリンクもよく使います。
プレゼンに映えるんですね。この指示書は。
ただ、マネキンのモデリングできる人が限られていて
ほとんどデザイナーがつくります。

●スケッチ
絵心がなくても鉛筆スケッチ等でディスプレイは表現できます。
私もよくやります。
ただ、カッコつける場合は、鉛筆にトレーシングペーパーを
かざしてフェルトペンでなぞり、それをスキャンしてシート化しています。

●イラストレーター
これ使っている人多いではないですか。
イラレ使えないとダメなのですが、電化製品や化粧品みたいな
複雑な形態でもカバーできます。

さて、話は戻り、MDPシートの4適について話します。
上記の表現にこの4適を解説するわけなんです。
これをつけないと、ただの絵に描いた餅になってしまうからです。

スタッフにどうしてこのディスプレイを今つくるのかが明示され、
納得するからです。
写真を店舗に送りつけて、「この通りにして」では話にならないからです。

MDPの4適、ぜひチェックしてみましょう。