売場塾Q&Aを充実させました

売場塾やVMDインストラクターに関するQ&Aを

充実させました。

お客様からのお問い合わせメールを振り返り、
参考になる質疑応答集を作成、下記のページに
反映させました。

●売場塾Q&A

例えば、キャリア形成補助金などのサイトも紹介。
最近はこの制度を利用して受講される方もおり、
逆にお客様から教えてもらいました。(笑)

キャリア形成補助金

その他、VMDインストラクターの資格のことや
協会のことも載せました。
VMDを勉強したい方、なんでも質問してください。

その他、詳しく知りたい方は、売場塾説明会で

質問をぶつけてみよう。
VMDに関する、仕事内容、サクセスストーリー、資格、転職、就職、
独立起業、なんでも相談してみよう。

お待ちしております。(^^)

●10月の売場塾説明会

PP不要論

今日はPP不要論を展開します。

PPとはPoint Presentationのことで、
店内ところどころに展開させるディスプレイのことをいいます。
私はPPをお客様を回遊させるディスプレイと言っています。
低い棚に置かれている陳列(これをIPという)よりも
PPの方が目立つので、お客様がそれに惹きつけられて
店内を歩く・・・という構図になっています。

VMDのディスプレイでは、このPPは重要になっています。

ただ、このPPは主にアパレルの服に通用するもの。
メガネやジュエリーなど、小さいものは遠くから
目立たないため、PPを設置してもあまり意味がないです。

つまり、小さいもの、細かいもの、透明物などのシルエットが
わかりにくいものはPPに適しません。
また、いくら大きくても馴染みがないもの、
例えばヨガポールやシェード用ネットなどは、遠くから見ても
何に使うものかわかりません。

それと反対に、DIYフロアのチェーンソーやのこぎりなどは
遠くから見てもわかりますし、キッズフロアの
ベビーカーなどもPPに展開してわかりやすいです。
この場合は、服と違い、コーディネート提案はあまりなく
サインの役割をします。
つまり、「電動ノコがここにある」「ベビーカーがここにある」
という売場案内サインの代わりになります。

私はこれをサインディスプレイと言っています。
モノが売場の看板のかわりになるということです。
こういう使い方なら、服以外でもPPを設置しても効果はあります。

また、サインディスプレイと本来のPPディスプレイの他に
PPの用途としては、インテリアディスプレイというのがあります。

これは、雑貨屋で見られるものなのですが、商品をプロップと
一緒に展示して、空間のインテリアデザインにするというものてず。
例えば、弁当箱売り場で、「楽しいランチピクニック」というテーマで
PPをつくります。
弁当売場のIPに該当するPPとしてカワイイ弁当箱をPPとして使い、
プロップとして芝生やランチョンマット、
キャンプ椅子を使ってピクニックシーンを演出したりします。

この場合のPPは特定の弁当箱のPRというよりも、
たのしいランチシーンという
TPOディスプレイを担っているので、
空間の雰囲気を楽しませるための演出ディスプレイの
役目を果たしています。

さて、これからPPが不要な場合について話します。

それは缶詰や紅茶缶などの小さい商品です。
無理してこのような小さい商品を積み上げてPPとしても
空間をただモノで埋めているだけであって何の効果も
ありません。

だったら、天井までIPとし、ウォーターフォールかモザイク陳列に
してしまえばいいのです。

または、PPの代わりに大きな写真を置くということです。
ロゴ入り商品名入りのビルボードにしてもいいと思います。
それなら缶詰だろうが、ジュエリーだろうが
ケータイだろうが、小さいものでも
ズームアップして展示できます。
ユニクロでさえもあの大きなポスターをPP代わりに貼っています。

さて、先ほど言ったモザイク陳列ですが、コンサル会社の使い方をすれば
PPは不要になります。
モザイクとはトルコの伝統的なデザインですが、幾何学を
細かく配置した模様と考えればいいです。
モザイク陳列はMUJIやイッタラで顕著です。

MUJIはカウンターバックにケースやかご、旅行カバンを
モザイク陳列していますし、イッタラの場合はグラスで
フクロウの顔を描いてしています。
ここまでくるとアートですね。

商品をアート的に陳列するのをオーケストレーションといい、
酒れた店の代名詞になっています。
これは壁面の上から下まで、商品をアート的に陳列することにより、
壁がオーケストラを奏で、遠くのお客様を引き寄せる技なのです。

いろいろ書いてきましたが、まとめてみましょう。

●PPの基本的な役割
店内を歩いているお客様を注目させ、別の売場に誘導させる。
それにより、お客様の店内滞在時間が長くなり、多く歩く。
最終的には買い上げ率が上がり、店の売上アップにつながる。

●PPに適している場合
→服やカバンなどの比較的大きい服飾品
コーディネートやシルエット、色でお客様を惹きつける
売場の顔になり、IPで商品を選択購入させる
→大きいシルエットで、それが何かわかるもの
ベビーカーや珈琲マシンなど、売場のサイン替わりになるもの
→インテリア・日曜雑貨
プロップと合わせて、生活のシーンを演出できる
弁当箱、食器、タオル、寝具

●PPが不要な場合
→細かいもの、小さいもの
缶詰や絵の具、メガネなど細かく小さいものは写真で代用する。
ビルボードやポスターにしてもよい。
または、天井までオーケストレーションをして、
壁の模様として展開する。それだけでもお客様は寄ってくる。
→置くだけでは馴染みのないもの
ヨガポールやシェード用ネットは展示するのみだと
何に使う商品か分からないので、
ヨガポールはそれを使ってヨガをしている写真、
シェード用ネットは、それで朝顔を育てている写真を
展示する。
すると、何を展示しているかわかる。

今日は長々書きましたが以上です。

今日は、PP不要論でした。
なんでもかんでもPPをすればいいというものではないので
注意しまょう。(^^)

売場塾facebookグループとは

売場塾在校生、または卒業生で、facebookをやっている方は
ぜひfacebook売場塾グループに登録ください。
すでに120名以上が登録しています。

売場塾生同士の交流やイベント参加、VMDの仕事の様子や
最新情報なども盛りだくさんです。

facebook売場塾グループはクローズドで売場塾生しか
見ることができません。
無料ですのでぜひご登録ください。(^^)

登録の仕方は、深沢泰秀のfacebookに友達申請すればOK。
そこから、深沢がfacebook売場塾グループに登録いたします。

●売場塾 塾長 深沢泰秀FB

第51期から「VMD指導コース」にコース名変わります。

売場塾のVMDインストラクターコースなのですが、
次回第51期より名称が変わります。

●旧コース名「VMDインストラクターコース」
●新コース名「VMD指導コース」

「VMDインストラクターコースは、
VMDインストラクターの資格取ってないとダメなの」
というお声が時々あるので、改めました。

VMDインストラクターコースは、
VMDインストラクターの資格取っていなくても受講できます。
VMD基本講座の3日間を受講した方はだれでも受講できます。

また、3日間とも受講する必要はありません。

●VMD教育指導
●ディスプレイ指導
●POP指導

の3つの中から自由に選択できます。
すべて1日6時間講座となっております。

VMD指導コースは、基本コースからのステップアップコース
と考えください。
会社や組織でVMDの指導をしたい人のためのコース、
VMDとして独立起業したい人のためのコースで、
より深くVMDが学べます。

詳しくはこちらをどうぞ。
●売場塾 コースと講座

自店の商品をストーリー性のある商品にする

商品のストーリー性とはどういうものか。
それは、棚に商品を置くまでのストーリーです。
下記の要素になります。

・商品の開発ストーリー
・それをつくる会社のストーリー
・会社をつくった人物のストーリー
・販路を開拓したストーリー
・モノを売る従業員のストーリー
・財務のストーリー(資本、出資、借金、財政危機など)
・サービス企画のストーリー

・商品の開発ストーリーでは、
コンセプトメイキングから、味や機能などの
他者に負けない部分の絞りだし、
ネーミングやパッケージデザインなどの開発。
つまり、世界に一つだけの花にするための
商品開発話なのです。
男前豆腐、スターバックス、ガリガリ君などがそうですね。

・それをつくる会社のストーリーでは、
どんな会社がその商品をつくっているのかです。
大きな会社がマス商品を大量のテレビCMに金をかけて売っている、
そういうストーリーはありきたりです。
むしろ、下町ロケットみたいなストーリーが買う人を
感動させます。
マークスアンドウエブや中川政七商店などがそうですね。

また、大企業でも日産のように、苦労して会社をV字回復させ
全自動運転自動車を日本で初めて販売する・・・みたいな
ストーリーなら物語性があります。
人々は感動するストーリーがほしいのです。

・会社をつくった人物のストーリーでは、
創業者や社長そのもののストーリーです。
創業者が有名な会社のほとんどは書籍を出しています。
本自体が文字通りストーリーです。
星野やの社長しかり、スープストックの社長しかりです。

・販路を開拓したストーリーでは、
百貨店に卸す、スーパーにテナント入居する・・・と
いうフツーの販路ではなく、ドラマチックな販路が
人々の心を打ちます。
下町工場だけど、銀座に路面店を出したとか、
日本茶の老舗だけどNYに店を出したとか、の
意外なグローバル販路などがおもしろいです。
または、バッグメーカー「フライターグ」のように、
バック店に商品を卸すのではなく、文具店や雑貨店に
引き出しタイプの什器を置き、インショップ化して出店する
というのも特殊なストーリーになります。

・モノを売る従業員のストーリーでは、
どんな従業員が店舗スタッフになっているか、です。
アルバイトで時給1000円の人がたくさん売っているみたいな
ことではストーリー性はないです。
アルバイトでも、その店が好きで好きでしょうがない人しか
雇わないようなコメ兵やヴィレッジヴァンガードなどは
従業員自体がストーリー性があります。

・財務のストーリーでは、
資本、出資、借金、財政危機などが物語性を帯びます。
特に経営危機から脱してV字回復した企業はそれ自体が
ストーリー性になります。
例えば、北海道の「白い恋人」は賞味期限切れで問題を
起こして経営が危うくなりましたが、すぐにV次回復。
管理を一層厳しくしたり、よりよい顧客サービスを
展開したりして、問題起こした後の方がブランド力アップし
売上も急上昇です。

・サービス企画のストーリーでは、
チラシに無料サービスとかノベルティサービスを歌うような
ことではなにもストーリー性はありません。
画期的なサービスストーリーが顧客の心を打ちます。
例えば、夜9時に店を閉めたドラッグストアでも、夜中に
子供の疾患があった家に飛んでいき、事態を修復させたとか、
オリンピック選手に付き添ってみごと金メダルを獲得させた
マッサージ店とか、その物語は人々の感動を呼びます。

この7つは実は、売場塾でお教えしている
ブランドショップの7ポジショニングなんです。
受講生にはピンと来たと思います。

女性も男性も、ストーリーが好きなんです。
いわゆる時計などの「うんちく」とは違います。
大根一本にもストーリーは必要で、味は普通でもストーリーが
あるとおいしく感じます。
または買ったかいが出てくるんです。

あなたのお売りになっている商品にストーリー性はあるはずです。
それを売場に出さない手はありません。
ストーリーの出し方がうまかったら
きっと、あなたのブランドのファンになってくれますよ。

壁面チラシ、パンフはPOP掲示用に編集をし直す

スーパーや家電店、ドラッグストアなどでよく見かけるのが、
チラシやパンフレットの切り抜きをそのままPOPにするというやつです。

旅行代理店などても見かけますね。
パンフレットやチラシの文字を丹念に追いかけている人もいますが、
それは稀でしょう。
余裕があり、目的がある程度ハッキリしている方は
いいかもしれませんが、大半の方は見ていません。

細い文字は近くに寄って丹念に見ないとわからないんです。
実はチラシは新聞に折り込むもの、パンフレットは
家に持ち帰って読むものなので、POPや不向きなんです。

デザイナーもPOPにするためにパンフレット
作っているわけではないですからね。
パンフレット、カタログ、チラシを広告代理店時代に
たくさん作っていた私がいうから間違いないです。(^-^)

では、どうしていたかというと、POPはPOP用のデザインに改訂していました。
つまり、商品の広告コンセプトやトーンアンドマナーは
変えずにPOP広告を作っていたんです。

当たり前といえば当たり前ですが、
チラシやパンフレットをそのままPOPにしている
店の多いことか。(~_~;)

POPはPOP用器具というものがありますから
そのサイズに合わせてつくります。
家電店でしたら、900×150ですし、コンビニなら600×300。
アクリルスタンドならA5、POSレールならタテ450です。

サイズを売場のPOP器具に合わせないと、うまく売場に収まらないんですよね。
そうするとどうなるか?
セロテープで貼らなくてはいけなくなり、
商品や他のPOPを隠しちゃうんです。(~_~;)

つまり、売場は汚くなり、POPは読めないわ、
商品は見えないわ、で客にとっていいことはありません。

今日の教訓。壁面チラシ、パンフは
掲示用POPに編集し直す、でした。(^^)

VMDのバーチャルリアリティ

最近、バーチャルリアリティが流行っていますが、
VMDの世界にもその波が押し寄せています。

例えばこれ。

●仏壇のハセガワ

仏壇の長谷川の店内を歩いてそのまま商品が
買えるという仕掛けです。

東急ハンズの新宿店はグーグルマップを利用して店内を
歩けます。
●東急ハンズ

昔は「店内撮影禁止」の店多かったのですが、
今後はこういうお店増えてくると思います。
販売だけではなく、ブランディングそして
VMDの教育に転用できますね。

マグネットゾーン →マグネット売場 →マグネットポイント

マグネットとは、磁石のことで文字通り、
お客様を引き付ける空間のことをいいます。
お客様を引きつける空間とは、売場やゾーンのことです。
マグネットゾーン →マグネット売場 →マグネットポイント
という順番で解釈するとよいです。

マグネットゾーンは、フロアのゾーンの中で
お客様を引き付けるゾーンのことです。

例えば、家電店のフロアでお客様を引き付けるゾーンというと、
ケータイ電話ゾーン、パソコンゾーン、調理家電ゾーンと
いうような感じです。

マグネット売場はそれよりも小さい売場単位のもので、
調理家電ゾーンだったらコーヒー器具売場、
ケータイ電話ゾーンならiPhone売場のような感じになります。

マグネットポイントとは、目を止める棚を指します。
例えば先ほどのコーヒー器具売場なら、カラフルなパッケージで
目を引くネスレの棚とか、
掃除機売場ならダイソンの棚とかになります。
それらは人気商品または統一デザインされたきれいなPOP等で
目立っていることでしょう。

マグネッポイントについては、フォーカルポイントと
同義語ととらえてかまいません。
ある一点に目線が集中するという点では
フォーカルポイントと同じです。

ただ気を付けなくてはいけないのが、
ガラスケースの中の一点の目立つディスプレイも
フォーカルポイントといいます。
フォーカルポイントは
マグネットポイントより小さい空間も
指すということです。

マグネットゾーン →マグネット売場 →マグネットポイント
ばっちり覚えて単調なフロアレイアウト、
単調な売場からおさらばしましょう。(^^)

素材のrichnessの話

richnessとは高品質、上品、高貴というような意味です。
つまりディスプレイ用品の素材感ですね。

店内にあるディスプレイ用品は、陳列用品、展示用品、
装飾品、POPと多岐に渡りますが、
素材に難があるケースが多いです。

特にPOPです。
POPは紙にたやすく印刷出ますが、
そのままセロテープで棚に貼る人が多いです。
せめてPOSレールかPOPスタンド使ってほしいです。
でないと、それこそrichnessが損なわれます。

POPがくたんくたん、ペロンペロンのケースが多いです。
高級バッグ店や雑貨店でもこのような光景を目の当たりにします。
光る金メッキのPOPスタンドを利用するか、最低アクリルスタンドは
ほしいです。

ライザー、テーブルクロス、ガーランドのようなプロップに至ると
けっこう100円ショップで買われている方多いですが、気を付けないと
お客様に見透かされてしまいます。
商品の質感はいいのに、その近くにあるプロップが貧弱だと
バランス悪いです。

ガーランドなら東京堂あたり、
テーブルクロスならZARA HOMEでしょうか。
ダイソーが悪いということはないのですが、お店のグレードに
プロップを合わせることが必要です。

什器であるラックやテーブルのrichnessが悪かったときは
壁紙やシートでカバーするといいです。
木目やスタッコ柄のシートがたくさん出ています。
それらを什器に貼ればいいのです。
すると質感が出ます。

ライザーもそうですね。
予算がない時はダイソーのを使用していますが
塩ビに近い素材なので少しrichnessが足りない感じします。

せめて、MUJIのアクリルライザーを使うと厚みや透明感が増して
richnessが増えます。

ディスプレイ用品、なんでもかんでも100円ショップで買わないように
気を付けてくださいね。
商品がリッチでもその周りのディスプレイ用品の質感がないと
売場の上質感は低下します。

長体・マージンなし

今日は、長体・マージンなし の話をします。
この恐ろしい話は何かというと、POPのことなんです。

あなたの近くのお店に行くと、ありますよ~。
「長体・マージンなし」のPOPが・・・。
あらあら!!

さて、単語の解説をしましょう。

長体とは、文字の形のことです。
長体とは、タテに細長い文字。
横体とは、ヨコに細長い文字。
正体とは、真四角の文字です。

いまあなたが見ているこのブログの文字は
正体です。

マージンとは、余白のこと。
POPの中の白い部分です。
特にPOPの四隅のふちのところの余白をマージンといいます。

お店のPOPを見ると、長体・マージンなし が
とても多い店があります。

特に商店街の店に多いですね。
または量販店の店内か。

POPを見てください。
縁が全くなくて、POPの四隅ぎりぎりまで
文字が書かれています。。。

そして文字は目いっぱい長体に!!
しかも、お店の屋号まで、長体!!

靴店にいくと、有名メーカーのスニーカーまでもが
「長体・マージンなし」なんてことも。
あれあれ、有名なブランドロゴもだらーーんと
長体かかっていますよ。

欧米の高級ブランドや確固としたVMDポリシーのある
ブランドの売場はそんなことにはなっていません。
それは、POPもディスプレイの一部という概念が
あるからです。

ちゃんとしたところは、
POPのトーンアンドマナーまでに気を抜かないんです。
ハーレーダビッドソンの店などはPOPの管理ものすごく
厳しいみたいですね。

あなたのお店のPOPを見てみましょう。
「長体・マージンなし」になっていませんか。

だとしたら、ブランドが瓦解する前に
正体、マージンあり でばっちりPOPを
作り直してくださいね。(^^)

期待しております。