
ただいま売場塾塾は99期を開催中です。
先月末の売場塾はVMD基本講座第2日目。
この日はディスプレイ実習の日でした。

今99期ということは、次期は100期。
ゴロがいいので、記念してロゴをつくりました。上記がそうです。
100という数字、達成感があります。(^^)
ついでにいうと、先々月、VMDインストラクター資格取得者は1,000名になりました。
●VMDインストラクター、1001人に
100とか1000とか、エポックメイキングな数字、好きですよ~。
これも、売場塾生の皆様、クライアントの皆様、オーバルリンクスタッフのおかげです。
大変感謝します。
これを機会に売場塾のアーカイブをお話しします。
1.売場塾第1期は生徒ゼロだった
売場塾ができたのは、今から20年前。
2006年の春です。
オーバルリンクを創業してから3年目でした。
VMDの学校をやるきっかけは、事務所を移転したこと。
当時ローレル三田というビルに入居することになり、地下の会議室があることに気がつきました。(下写真)

ローレル三田は雑居ビルで小さな会社や大きな企業の営業所みたいな部屋がたくさんある建物でした。
「地下の会議室はほとんど使われていない」と管理人の言葉で、「学校をやろう」と決めました。
それが「売場塾」の始まりです。

こじんまりした会議室ですが、部屋のデザインは気に入ったのて定期的に使うことにしました。
その時のエピソードは下記をご覧ください。
●売場塾生1000人記念アーカイブ
しかし募集を始めたものの、最初の応募者は1名でした。
1名だと様にならないな・・・ということで第1期は中止にしました。
旅行代理店のパンフレットで「最少催行人員」というのがありますよね。
そういう意識で「最少催行人員●名」を謳ってしまいました。
観客数人しかいなかったのにコンサートを行った、人気ヘビメタバンドのKISSみたいにやるべきだったんです。
後々「1名でもやる」と方向展開し、それからずっと会期を重ねてきました。
2.売場塾の講師になる
売場塾の創設者である私は広告代理店に勤務していて、黒子の役割をしてきました。
テレビやラジオ番組制作の他に、タレントの講演会やセミナーも企画してきました。
●好きなことを仕事にするには?
自分が人前に立ち、何かを教えるということは想像していませんでした。
しかし、会社をつくりコンサルティングを始めると、VMDの講座や学校をつくる、という発想はすぐに出てきました。
ひとつの場所に人を集めてコンサルをする、というスタイルはセミナーそのもの。
セミナーを講座とコースにしたものが学校だからです。
「売場塾」という校名もスッと出てきました。
カタチから入る私らしいです。(笑)

ロゴもパワポですぐつくりました。上記がそうです。
これ、しばらく経つとさすがに変えたくなりました。
さすがにクリエイティブではないからです。

そこでうちのデザイナーにこのようにつくってもらいました。
文字は正体(真四角ということ)だったので、横体に直してもらい完成!
上記比べるとさすが下の方がいいですね。躍動感があります。(^^)
しかし、今でも不思議なのは、VMDという言葉がロゴの中に入っているのに気がつかない人が多いことです。
ピンクの文字で目立つように入れた割には、どうしてでしょう。
皆さん、VMDが入ってるのがわかりますか?
数々のブランドのネーミングを考え、デザインを考えてきた私にとっては意外です。

さて、今度はテキストです。
テキストも最初はパワポをプリンタしただけのファイル閉じでしたが、13期にA4の無線綴じ教科書にしました。
左が旧テキストです。
年季が入っているのがわかります。
イラストも最初は私がつくったパワポだったんですが、デザイナーのUさんがCADで作ってくれるようになり、私も編集作業をパワポからワード、そしてインデザインにしました。

肝心の講師なんですが、最初は先生やってくれそうな人をスカウトすることにしました。
会社つくって3年目でしたが、理論構築や実績は少ないなりにきちっと積み重ねて来ていました。
しかし、広告代理店時代からの慣習で黒子のままでいいかなと思ったのです。
しかし、この先生選びが難航。
そのころ、私の身の回りのクライアントは電機メーカーや玩具メーカーが多くてそれに対応してくれる実績のVMDプロはほとんどいませんでした。
アパレル・雑貨は得意だけど、「冷蔵庫のVMDを教えられる」「食玩のVMDを教えられる」先生は皆無でした。
私が目指すVMDの学校は、いろいろな業種・業態・取扱商品のVMDプロを育成する教育機関でしたので、アパレルや百貨店に偏りなく総合的に売場づくりを教えられる先生が必要だったんです。
そんなわけで、最終的に私自身が先生をやることを決めました。
しかし先生をやった経験はまったくありません。
いずれにしろ、リハーサルです。
知り合いの広告制作会社の社長に頼んで半日セミナーをすることにしました。
もちろん、無料です。
会場もないので、デザイナーオフィスの空いている机に座って講義しました。
デザイナーは4.5名でしたが、Macのパソコン机に座って講義をよく聴いてくれました。
仮セミナー終わって、制作会社の人たちは「まあ理解できた」という感想でしたが、まだ安心できません。
そこで2000円の公開セミナーを秋葉原の貸会議室で行うことにしました。
中小企業振興公社という私の会社がお世話になっている都の団体が運営しているビルで行いました。

募集は声掛け営業、またはネットで行い、初回は10名ほど集まりました。
上の写真は第1回目のセミナーの様子です。
このセミナー、今でもやっていて今度の11月で215回目です。
よろしかったら来てください。
●VMD売場づくりのディスプレイセミナー
家庭教師さえしたことない私でしたが、広告会社時代はいやというほどプレゼンをしてきたので、「講義はプレゼンと同じ」感覚でやってみました。
テキストが企画書で、そのスライドをプロジェクターで説明しているスタイルは、まるでコンペの際のプレゼン。
セミナーに関するアンケートを取ったら、悪くはなかったのでそのまま、今でもプレゼンスタイルで講義しています。
ぜひ、215回目のライブ公開セミナー、お越しください。(^^)
3.誰でも先生になれる
というわけで、先生をしていなかった私が、VMDインストラクターという先生を育成する講座で先生をする、というのは奇妙なスタートでした。
もちろん、VMD基本講座はVMDを教える講座ですので、受講者はムリに先生になる必要はありませんが。
●VMD基本講座
しかしながら、売場塾のメソッドはフレームワーキング(R)。
売場づくりを「なんとなくいい」「なんとなく悪い」という抽象的な言葉でなく、正しい言葉で伝えられる人を養成する学校ですので、生徒は先生にならなくても、理論的に人にVMDを伝えられなくてはいけません。
つまり、売場づくりのリーダー育成の学校、それが売場塾なのでした。
私がうれしいと思うことがあります。
それは、卒業生が人前で堂々とVMDコンサルティングしている姿です。
売場塾の初期のころは野外学習ということで、卒業生にVMDの先生になっていただくというワークショップをしていました。
一般公募した受講生にVMDを教えるイベントをしていたのです。
●第4回 VMD実店舗ディスプレイ・ワークショップ講座 報告
もともと人前で話す事が得意な人はそのまま先生できるんですが、どう見ても「この人、先生として大丈夫かな?」という人もいました。
教壇に入る前はすごく緊張していたからです。
しかし、次の瞬間その人たちが立派に先生としてふるまう姿に感心しました。
人間、やればできるんです。
何事もまずは実戦、とにかく一歩を踏み出すのが大事だと体感しました。
しかし、これ続きがありました。
「VMD実店舗ディスプレイ・ワークショップ講座」は無料のワークショップなので、まだにわか先生にとっては救いだったかもしれません。
受講者側にとってリスクはないからです。
問題は有料セミナーです。
2000~5000円で百貨店や専門店のVMD担当を募集して、発表会をやっていただくようになりました。
これは今でも「卒業生トークサロン」という名で続いています。
●売り場作り発表会
すごく緊張する人としない人がいておもしろいのですが、最終的にみんな立派にトークしています。
とても素晴らしいです。
すごく緊張していた人でも一旦セミナーやると慣れてしまい、今度は「これからもセミナーやろう」ということで逆提案してくれます。
この変貌ぶり、すごい!自信みなぎる姿にいつも圧倒されます。(^^)
通常コンサルにしてもそう。
15年くらい前、「VMDパートナー制度」というのを作って、売場塾卒業生にコンサルやセミナーの仕事をしていただいていました。
全然VMD経験のなかった主婦の方、脱サラの方でも、クライアントの売場や店で立派にVMDインストラクターやってくれました。
そんな姿に安心して、丸投げする物件も多数出るようになりました。
1年目はオドオド、オロオロでも、1年経つと見ちがえるようになる。
その瞬間を見るのが楽しみです。
オーバルリンクはVMDコンサル会社なので、次第にライバルは増えてきますが、まったく気にしません。
むしろ、受講生が卒業してお金をVMDで稼ぐようになっていくのはうれしいです。
しかも、ディスプレイをつくる、のではなく、インストラクトつまり「教える」「コンサルする」ことで収益を得ていますので、まさにVMDインストラクターの面目躍如たるところです。
これを書いている時も、メールで売場塾卒業生からお便りが来ました。
ちょうどいいので、全文そのまま紹介します。
「大変お世話になっております。
先日、●●でセミナーを実施しました。
終了後にも質問を受けるなど、VMDの力をあらためて感じました。
内容は売場塾の内容をかなり活用させて頂き、●●の担当からも具体的で良かったとコメントを頂けました。
これを機にこのドメインでのビジネスをしっかりやりたいと思います。
ぜひ引き続き、ご指導を頂けましたら幸いです。
以上、ご報告でございます。
今後ともよろしくお願いいたします。」
なんかラジオのお手紙読み上げみたいですね。(^^)
とにかく、この方にとって初めてのVMDセミナーだったんですが、うまくいったようです。
このように、卒業してすぐにセミナーを行う人は多いです。
「55の売場づくりの型」を使えば、どなたでも分かりやすい講義をすることができるんです。
4.コンサルは店舗診断とリバイスを軸にする
コンサルタントとは、もう先生そのもの。
人を指導して収益を得ているコンサルタントというプロフェッショナルは、一見すると難しい職業だなあ、と思うことでしょう。
1時間、1日、1ヶ月、プロジェクト期間、というように時間単位で報酬を得、クライアントのお店や売場を改善し活性化させる・・・それがVMDコンサルタントです。
一方、VMDインストラクターが私たちの売場を改善してくれる、売上を上げてくれる、ブランドらしい佇まいにしてくれる、そんな期待がクライアントにあります。
初めてVMDコンサルする卒業生は緊張することでしょう。
コンサル初回は「何を話していいか、わからない」とドキマギしているかもしれません。
そんな時、けっこう売場塾に電話が来るんです。
「こんな時はどう対処したらいい?」
「どのようなプレゼンをしたらよい?」
「どんな見積もりを立てたらよい?」
などなど。
しかし、初めてのコンサルでも大丈夫。
自信がなかった方が、緊張しつつもコンサル業務を遂行しています。
それは、VMDコンサルのビジネスモデルさえも売場塾は教えているからです。
つまり、メインVMDコンサル業務として使える、店舗診断とリバイスサービスの取り組み方を売場塾で教えているからです。
コンサルを「店舗診断」というサービスに置き換える。
コンサルを「リバイス」つまり、1日売場改善サービスに置き換える。
このように具体的なコンサルサービスをクライアントに案内・提供していけば、事前にゴールをクライアントがイメージでき、頼みやすく受けやすいコンサル業務を遂行できるんです。
VMDをただ教えるだけでなく、インストラクターという仕事の仕方も教えている売場塾の強みがここにあります。
例えば、英会話学校は英語をビジネスマンに教えています。
生徒が英語ペラペラになりTOEIC800や英検1級取っても、英語を使った儲け方やサービスの仕方、仕事のつくり方まで学校は教えてくれません。
VMD学校や講座はあれど、VMDをどう仕事に生かして企業の中でプロになったり、独立してクライアントから報酬を得るか、そこまで指南する学校は皆無と言えましょう。
論より証拠。
VMDインストラクターという肩書でフリーランスをしている方のホームページを見てください。
その方たちは「研修」「店舗診断」「リバイス」をサービスのメイン項目に掲げています。
ちなみに「店舗診断」「リバイス」サービスは下記リンクを参考にしてください。
●店舗診断
●リバイス
中には、昔は違う分野のコンサルだったのに今はVMDコンサル一本に絞っている方、結構います。
それはやはりVMDコンサルの仕事を確実に得ているからに他なりません。
そして、VMD本を出版したり株式会社を作って事業を拡大したりする方もいます。
オーバルリンクよりも稼いでる方、たくさんいますよ。(^^)
わかりましたか。
売場塾こと始め、そしてVMDインストラクターの成り立ちが。
先生未経験だった私が売場塾の校長100期やっているから、あなたにも絶対先生できます。
ちなみに、「研修」「店舗診断」「リバイス」での指導の仕方、サービスのつくり方を指南している講座は「VMD教育指導講座」です。
興味ある方は、ぜひ下記サイトを除いてください。
VMDで独立起業する方だけでなく、本部VMDとして指導者になりたい方のための授業をしています。
ということで、生徒の面倒見のいい売場塾、どのくらいいいかは下記説明会でわかります。
どなた様も無料で参加できますので、お気軽にお越しください。
(VMDコンサルタント 深沢泰秀)
